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風をあつめて-ぷらり日記-

すっかり山にハマッテマス。でも山ガールではありません。
三線、お遍路、ネパールのこと等も綴ってます。

最終日に

2006年09月28日 22時01分33秒 | 2006年おへんろ日記(高知編)

 朝起きるとやっぱり。 結局降られなかった日はなかったなあ。
 そのわりには暑かった日も多かったけど。

                       

 朝6時30分に朝ごはんを食べに階下へ下りると、朝ごはんもすんごい豪華~!!

      

 おおきなシャケに温泉玉子、ちりめん大根おろしと冷奴、ひじきとお豆の佃煮に
デザートにみかん!! 今回はみかんづいているなあ。
 しかし相変わらず食欲はなく、朝も残してしまった。

 食事のあとにお会計を済ますと、宿代がたったの5800円で洗濯機と乾燥機
使用代が200円で合計6000円。安すぎっ!!
                      

 奥様いろいろとお世話になりました。
 記念にというか,私の白衣がかなりボロボロになってしまったので,ここで白衣
を購入して文字入れをしてもらおうかと真剣に考えてしまった。
 自分が好きなお寺でいつか白衣を新調したいなあ。

                      
 
 そうして7時過ぎに宿坊を後にする。
 そぼ降る雨の中,ごく自然に3人で歩いていく。

 普通は気が合う・合わないに関わらず,けっこう時間をずらして出発することが
多いんだけど,・・・
 なんだろうなあ,合うんだなあ。
 (と私だけが思っているのかもしれないけど。)

 さて,キラメッセに下る道は道標もしっかりしていて迷うことはないけれど,途中
からかなり急で足場の悪い道になったので,おしゃべりする余裕もなくなりひたすら
に下っていったのだった。
 かなり下って55号線横の旧道にやっと出た。思っていたより長かったなあ。

 旧道はあまり車も通らないし,安心しておしゃべりが出来る。(笑)
 3人ともお互い山登りが好きで,順作おじいちゃんは昨年まで年2回ほど3000m
級の山に息子さんと登りに行っていたそう。
 それもテント泊!!すごっ!
 3000mの山かあ。富士山だけだな,私・・・。
 Iさんも田舎が長野なので,ちょこちょこ登られているようでうらやましい。

 長野で現地集合にして私を山登りに連れてって~!なあんて。

 こんな話しをしながら歩いていると吉良町に入った。
 大きくはないが,昔ながらの風情が残る街道で私の好きな場所の1つ。

      

 思い出のパン屋は今日は開いていたけど,なんとなく入りにくい。入ってもなんと
言ったらいいやら・・・。でも,やっぱりお礼言ったら良かったかなあ。

                       

 このころになると雨が止んだので,ポンチョを脱いで歩けるようになった。
 吉良の町を抜けて55号線に合流するところにとてもきれいな休憩所が出来て
いて,トイレもあったのですかさず休憩する。
 今日はもうどうにもマメが痛くて,歩いてしまえば感覚が麻痺してなんとか歩ける
ものの,靴下を脱いで休憩するとまた痛みがぶり返してとても辛い。

 一日目に無理するとその後が大変だと再実感。

 今日は18キロ先の奈半利で打ち止めにして二十三士温泉に入るつもりなので
「あと12キロ!」と言い聞かせながら歩くのだった。

  


宿坊にて

2006年09月27日 06時29分36秒 | 2006年おへんろ日記(高知編)

 金剛頂寺の境内にて本堂と大師堂をお参りし、納経を済ませてさっそく宿坊へ。

                        

 宿坊の入口にお手水があったのでお杖を洗わせてもらい、順作おじいちゃんが
インターホンを押すと、奥様が出られて中へどうぞ、とのこと。
 中に入ると玄関からすでに広~い!
 奥様がお出迎えしてくださったのだけど、私達が一番乗りのよう。
 (というか、結局3人だけだった。)

 お部屋は玄関のすぐ前にずらっと並んでいて、順作おじいちゃん、私、Iさんの
部屋を、あいだに空き部屋をはさんで勧めてくださった。

 順作おじいちゃんとあとで、
 「少しぐらいテレビの音量が大きくても隣に迷惑にならないし、配慮が行き届いて
  るねえ。」 と感心しきり。
 それに通されたお部屋がまた豪華~!!

    

 10畳のお部屋に床の間・板間付きを独り占めだ~いっ!! 旅館みたい!

 正面は壁いっぱいの窓で、そこからの景色がまた最高!

 室戸岬と今日歩いてきた道が見えて。  

 凄すぎっ!! 泊まってよかった金剛頂寺。 
 でも、3人の中で一番いいポジションだったのは確かなんだけど。(笑)

 お部屋には電気ポットも置いてあるし、あと驚いたのはお茶かなあ。
 なんでって思うかもしれないけど、ちゃんとお茶っぱだったこと。これって本当に
 珍しいですよ。やっぱりお茶はパックじゃない方がおいしいからうれしかった。
 部屋にいるだけで癒されるよ、ほんと。

 3人とも宿坊がすごいのでついウロウロしてしまう。(笑)
 で、お風呂は下にあって、3人だけなのでてっきりお風呂は1つだけだろうと思っ
たのだけど、これが私一人だけのために女湯も用意して下さっていたのだった!
 うわー、ありがとうございます! 感謝を通り越して申し訳ない!!

 早速着替えと洗濯物を持ってお風呂に行くと、こちらもジェットバスだったよ。
 は~、ほんとにすごいわ、ここ。

 お風呂のあとにそのまま洗濯をして、夕ご飯を待つ間にマメのお手入れを。
 悲しいことに、昨日潰したマメの周りにさらに大きなマメが出来ていて、小指の
 半分がマメ状態・・・。親指の付け根も両方ともやられていて、スリッパを履いて
歩くとマメがスリッパにくっ付いて痛いので履けないのだった。

                       

 夕飯の時間が近くなって、順作おじいちゃんが待ちきれなくなって私達を呼びに
来たので一緒に下に降りることに。
 マメがなく普通に歩くおじいちゃんの後を、Iさんと私はマメが階段のヘリの滑り
止めに当たらないようにカニ歩きでそろそろと下りていく。(笑)

 食堂をそーっと覗くと奥様が準備されているようだったけど、おじいちゃんが
声をかけると「ちょうど用意できたので来て下さって良かったわ。」とのこと。

 3人一緒でテーブルに座ると奥様が食事を運んでくださった。
 これが出てくるわ出てくるわ・・・。

      

 かつおのたたき定食くらいあるかつおのたたき、こちらも定食くらいあるエビや
お野菜等の天ぷら盛り合わせ、煮物の盛り合わせ、冷たい椀ソバ、酢の物、炊き
込みごはんに茶碗蒸しまで!
 このあとさらにデザートも出てきました・・・。 
 食欲あっても食べるの大変だよ。

 それもあきらかに奥様しかいらっしゃらないので、これ全部奥様が調理された
ようだ。すごい!

 順作おじいちゃんもIさんも、あまりのボリュームに驚いていたけど、がんばって
食べてましたね。おじいちゃんはビールや日本酒もね。
 私達が飲まなかったのでちょっと寂しそうだった。(笑)

 しかしですねえ、ただでさえ食欲がなかったのでせっかくのご馳走を前にして
悲しかったです。 がんばって食べたけど、結局たくさん残してしまって本当に
申し訳なかったです。(でもデザートの果物はちゃっかり食べた。)

                       

 食事を終えて奥様にお礼を言って部屋に戻り、順作おじいちゃんの呼びかけで
おじいちゃんの部屋に集まってしばし歓談。
 ここで納め札を交換し記念撮影も。  すっかり仲良くなれてうれしい

 明日も天気はあまり良くない予報なのだけど、窓からは町の明かりが室戸岬まで
連なり、灯台の明かりの先には漁火が見えるのだった。

 明日はおじいちゃんとIさんは神峯寺までがんばって打つことに決めたみたい。
 浜吉屋さんに泊まると言うので、おばあちゃん元気かしら?と懐かしくなった。

 私はこの足ではやっぱり唐の浜まで歩くのは無理そう。
 とにかく奈半利線まではがんばって行こう。


 ご住職・副ご住職とも用事があって留守のこと。残念ながら朝のお勤めはなし。

                       


金剛頂寺へ

2006年09月26日 07時19分12秒 | 2006年おへんろ日記(高知編)

 津照寺での納経のあと、そのままお寺の縁側でロッジ尾崎でお接待してもらった
おにぎりとバナナをいただくことに。
 おいしい、おいしいんだけど、やっぱり食欲が湧かない。なんで?
 バナナ1本とおにぎりを半分、やっとのことで食べた。
 うーん、なんか悔しい! ・・・敗北感。(何に?

                       

 ところで、このお寺でおじいちゃん遍路さんに会った。
 このあと宿坊でご一緒することになる姫路から来た順作おじいちゃんだ。
 この時少しだけ話して先に発たれたのだけど、Iさんと私もそのあとすぐに出発する
ことに。
                       

 お寺を出たところで近所の方に道を聞いて歩いているとまた雨が降り出してきた。
 Iさんは本格的なポンチョなので着るのに手間がかかるよう。
 私のはゴミブクロみたいなもんで、上からバサッと被るだけ。
 なんだけど、菅笠は一度脱がないといけないのが面倒なんだよね・・・。

                        

 次のお寺金剛頂寺まではたったの3.8キロ。だから雨でも全然平気。
 足は痛いけど~!(笑)

 そのうち国道に出てIさんと話しながら歩いていると、右手に金剛頂寺へのへんろ
道に入る旧道への分岐に来た。ここがけっこう分かりにくくって、よく間違えてその
まま国道を進む人が多いのだけど、順作おじいちゃんもかなり先に進んでしまって
いて、声をかけることもできず・・・。
 あのままへんろ道に入れないでキラメッセまで行っちゃったら大変だあ!
 と思っていたら、車の表示を見てドライブインうらしまの先から現れたのでホッと
した。あとで聞いてみたら、順作おじいちゃんは実は歩き遍路は2回目で、前は
5回以上回った人と行動を共にしてたので先達してもらったのだそう。
 道を知ってる人と行くと楽だけど、そのせいであんまり覚えないんだよね。

 私はこの分岐地点でオロオロしてガソリンスタンドの人に道聞いたりしたし、その
あと車のお遍路さんからお接待セットとして準備されていたと思われる豪華なお接待
をいただいたのでここのことはよく覚えているのだ。
                        

 金剛頂寺への山道もしんどいけど長くはないのが分かってるので不安はない。

 道しるべに従って順作おじいちゃんの後を追うようにして歩いていくと山道に入った。
結構きついのだけど、途中にあるベンチを思い出しつつ登っていく。

 しばらく登っていくと、ありました! 今回は残念ながら雨で座ることは出来ない
けど、ここから見える室戸岬は最高 
 とよいちさんの絵にも出てきた時にはうれしかったなあ。

 後半は順作おじいちゃんと話しながら登る。おじいちゃん結構元気です。(笑)

               

 そうしてお寺の駐車場横に出た。着いた~!!

 まだ階段があるけどね・・・。(笑)


かけ連れさん

2006年09月25日 12時14分27秒 | 2006年おへんろ日記(高知編)

 去年の5月以来でやってきました室戸岬。今日は風雨で波も荒い!

 御蔵洞に一礼し(寄る気力がなかった。)ここでもまたトイレを借りて、久々の
登りに取りかかる。
 3年前でも覚えてますよ~。意外ときついんだよね、この登り。
 でも、雨を木が遮ってくれるので、ポンチョも脱いでがんばって登っていくと東屋が。
と思ったら、ベンチはなかった! 何故?寝泊りしちゃう人がいるのかな?

 しょうがないのでそのままがんばって登っていき最御崎寺の山門に到着~!
 山門をくぐって中に入ると、納経所のベンチに外国人遍路さんが座ってくつろいで
いた。お互いに会釈をして、私は本堂の軒先にあるベンチにリュックを下ろしてしばし
休憩。
 (さすがやなああの人。なんか全然余裕って感じ。

 納経所横のベンチにはIさんのほかにも初めて見るお遍路さんが。本当に多いなあ。

 雨の中本堂・大師堂のお参りを済ませて納経所に向かう。
 今回初めての納経だ。
 外国人さんはここで打ち止めてバスで日和佐に戻るとのこと。お元気で。

 納経所に入ると、ご住職と思われるおじいさんが鼻に管を通した姿でいらっしゃっ
たので、正直ビックリした。
 すごいわ・・・。  もちろん納経してくださるのはその方で。

 私は納経帳と判衣を持ってるので、まず納経してもらい判衣に印をもらうところで
「あのう、、お姿は?」と聞いたところ、ご住職はかすれた声で

 「今仕事中。終わってから。」と静かにたしなめられた。
 はは~っ!仰せのままに。  ご住職、仕事に命かけてる感じでした・・・。

                       

 納経を終えてまたもやトイレを借りることにしてユースホステルの方(といっても今
はもうやってないらしい。)に行ってみると、新しい建物が立っていた。宿坊かな?

 その後,Iさんもちょうど出発ところだったので一緒に歩くことに。
 室戸スカイラインは今日の風だと歩くのはめっちゃ怖いかもと思ったけど意外と
大丈夫だった。よかった~。

 天気は良くはないけど景色は前とまったく変わらない。
 今やっと室戸を越えたのに、もうはるか向こうに見える足摺岬を目指すのだ。
 きっとあのかすんだ海の先にその岬があるんだな。

                       

 Iさんとはこの時にいろいろと話をすることができ、実は東京からとよいちさんの
個展にもわざわざ来て面識があることが分かってびっくり!
 すかさず青空屋の手拭いを見せて自慢。(笑)

 とよいちさんのお遍路シリーズは一覧表も持ってるとのことなので、家に帰ったら
旅を振り返ることができるのでは?ロッジ尾崎にもとよいちさんの絵があることを知っ
ていて泊まったとのことで納得。

 そんな話をしていたら雨の中も苦にならず、足の痛みも忘れて6.5キロの道のり
もあっという間に次のお寺津照寺に着いてしまった。助かった~!結構単調な道
なので、一人で歩いていたらもっとしんどかったと思うから。
 Iさんありがとう!

 津照寺と言えば本堂は急な階段を登った先にあるのだ。
 着いてもしんどいお寺の1つ。(笑)
 えっこらさっと登っていき本堂にお参りする。振り返ると向こうには海が見える。
 津照寺~な風景。

     

 階段を下りて大師堂にお参りし、その横にある納経所へ。
 一巡目は女性が納経してくれたので確かめられなかった噂(実話だけど。)が。

 ここのご住職は一番札所の納経所を持っているお遍路に対して説教を始める、
という噂。一番札所が大嫌いらしい。嫌ってるお寺さんは多いんだけど、歩き遍路
に説教するなんてただの八つ当たりじゃん。
  「本当なら私が説教しかえしたるわ!」とみんなに豪語していたのだが・・・。

 恐る恐る(興味津々で?)持って行くと、意外な反応が。

    「・・・歩きで二巡目ですか?すごいですね。」 

               褒められた~っ!!(笑)

 やっぱ、ネット社会になって、いろんなところに書かれて叩かれたのかしら?
 それとも単に一番札所のかどうか確かめなかっただけ?

 ちなみにIさんは通販で買ったそうなので、比べられなかったのだった。(笑)
 誰か今度行くことがあったら報告お待ちしています。 



室戸岬へ

2006年09月23日 07時39分56秒 | 2006年おへんろ日記(高知編)

 朝7時に朝食。階下に下りていくと豪華な朝食が。朝からカマスが一匹!
 サラダもあってバランスがいい。モリモリといきたいところだけど、やっぱりちょっと
食欲がないのでご飯はあまり食べずにおかずだけは残さず食べた。
 これまた朝食にもフレッシュフルーツのヨーグルトがけが出てきてうれしかった。
缶詰のフルーツじゃないところが最高!きっとヨーグルトも自家製なんじゃないか
なあ?

 また、ここでもお接待としておにぎりとバナナとみかんのセットをいただいた。
 みかんっっ! ロッジ尾崎最高~!(笑)

 いろいろとお世話になりました。ありがとうございました。

 Iさんは30分早く出発し、そのほかのお遍路さんもそれぞれ出発。
 自称作家さんはさすがにコンパスが長いので、早いこと早いこと!あっという間に
見えなくなってしまった。
               

 私は香川のお遍路さんより少し早めに出発して歩いていたのだけど、香川さんは
ちょっと足が悪いのかゆっくりペースみたい。
 5人も一緒だったのに、結局前後に誰もいない感じになって、ちょっとさみしいな。

                       

 そうして夫婦岩も過ぎ、海沿いをどんどん歩いていく。
 すると途中でおもしろい標識があった。

       

  「感動スポット2」(1はどこにあったんだ?!)

   ”この腰掛けは魅力ある大自然の神秘を開く扉である。”
              -魅力ある人づくり・町づくり有志作

       と、えらく大仰なコピーが付いている。(笑)

 ベンチの先には道しかないけど~? どこが大自然の神秘なんだ?

と思いつつも、いいところに休憩場所があったので荷物を降ろして香川さんが来て
ないか振り向いてみると、初めて「大自然の神秘」の意味が分かった。

     

 この写真じゃ分からないだろうけど、荒れくるう海の向こうにさっき通り過ぎた夫婦
岩が見え、その向こうには岬が連なっていい感じなのだ。
 香川さんは結構近いところに来てたけど、彼も歩道で休憩しちゃってるので追い
付くことはなさそう。がんばって~!
                        

 今日は祈りが届いたのかくもり。 だけど、なんだか風が強いので、昨日まで歩い
ていると暑いくらいだったに、風で体温を奪われていくようで、お腹の調子はます
ます悪くなっていく。
            

 ・・・トイレ行きたい。(いつものごとく。)
 前回歩いたときよりも、意外とトイレを借りたり出来る場所が多いような気がする
のは、私が単に図々しくなっているからか?(笑)
 またまたガソリンスタンドがあったので、お願いして貸してもらう。

 たまに雨がポツポツ降るのと風が吹いて寒いので、ポンチョを着ることにしたら、
だいぶマシに。
 そうしてかなり歩いてきた証拠に室戸の海洋深層水関連の施設が現れた。
 新しく出来たスパ施設ってどこだろう?

 と思っていたらありました。

         

 「バーデハウス室戸」。このほかレストランも併設されていたし、ホテルもあるらし
い。お遍路さんが泊まるような施設ではないだろうけど。
 バーデハウスの入口に(というか55号線沿いに)足湯できる休憩所ができたら
いいかも~!
 と思っていたら、レストランがある「海の駅とろむ」内にあったらしい!!
 残念っ!!

                        

 痛む足を引きずりつつ進み、青年大師像が見えた時には心底うれしかった。
 ここまできたらあともう少し。


ロッジ尾崎にて

2006年09月22日 17時28分43秒 | 2006年おへんろ日記(高知編)

 ロッジ尾崎にはすでにお遍路さんが2人着いていたので、お風呂はそのあとに
なった。洗濯機もお風呂場にあるので、とりあえず呼ばれるまでは部屋でカッパを
干したり、明日の宿の予約をしたり。

                       

 あまりにも疲れやすいので、明日は行程を短くして金剛頂寺に泊まることにして
電話をすると、すごーくお上品な声で予約を受け付けてくれた。宿坊は団体客がいな
いと歩き遍路は断られることが多いので、正直ホッとする。

 そうしてお風呂に呼ばれたので洗濯物も一緒に持って行き済ませることに。
 お風呂から上がってきたら浴衣を着た外国人さんがいて、一瞬びっくりした。(笑)
 (お遍路?それともサーファーなのか??

 謎のまま部屋に戻ると宿泊者はさらに増えて(スリッパで分かるのだ。)5人に
なっていた。夕食の時間になって階下に下りて初めて5人ともばらばらの歩き遍路
だという事が分かった。さっきの外国人さんもやっぱりお遍路さん。スコットランド人
で三田市に住む自称作家さん。日焼け止めなんかしてないらしく,手ぬぐいで隠れ
なかった顔の部分は見事に真っ赤に焼けていた。痛そう・・・。
 ほかに香川のお遍路さんもいて、うどんの話で盛り上がる。弥谷寺の近くらしい
ので鳥坂まんじゅうの話をしたら驚いていた。(笑)
 おいしいうどんのお店も教えてもらったのに忘れちゃった~!

 そうそう,夕飯には「マンボウのみそ焼き」が出ました。コリコリして結構イケル。
 最後にナシが出てきてうれしかった~。

 2Fに上がりあとは寝るだけなのだけど,その前にマメの手入れをば・・・。
 ああっ!大きなマメが親指の付け根や小指の先に出来ている。
 明日大丈夫かなあ?

 天気予報では曇りのち雨の予報だけど,ここ2日間は当たってるようで当たって
ない感じ。晴れるのも雨になるのもいやだなあ。
 お大師さん,くもりにしてください。(笑)

  


ごろごろ岩へ

2006年09月21日 12時05分50秒 | 2006年おへんろ日記(高知編)

さて、休憩終了後歩き出したらこの辺の銘菓「野根まんじゅう」の店先に看板ネコ
らしき姿が。

     

 写真を撮ろうと構えたら、「にゃあ~」と言って寄って来ちゃった。人懐こい系
にゃーこだったのね。

 ついつい一緒に遊んでたら、このネコは体をいろんなところで擦りつけ始めて、
そのうちお杖にまで擦り寄ってくる始末。
 おもしろいので写真を撮っていたら、さっき東洋大師で休んでいたらしいお遍路
さんがやってきて通り過ぎていった。

                   

 (あ、この人もHOBOバッグだ~。) 

 最近歩き遍路さんでHOBOバッグを持ってる人、本当に多いなあ。
 でも、みんなレギュラーサイズだけど。ミニのほうはあまりメジャーじゃなさそう。

 さて私もいい加減行くか!
 ということでにゃーことお別れして先に進むことに。

 少し先をさっきのお遍路さんが歩いている。
 近くに歩き遍路さんがいるのが、なんとなくうれしい。

     


 東洋町の町からまた55号線に戻ると、とよいちさんの絵のままの風景を歩く。
 ここからは家もお店も自販機もない海と山だけの道だ。

 先に歩いていたお遍路さんも同じように写真を撮っていたため今度は私が追い
越した。それからしばらく歩いていき、ごろごろ岩の休憩所に到着。ここから先には
しばらく休憩する場所もないのでここでお昼を食べることにした。
 ほどなくさっきのお遍路さんも通りかかったので、『ここから先は休憩場所ない
ですよ。』と初めて声をかけ、一緒にお昼を食べることに。

                      

 彼は東京から来たIさん。今日の宿もロッジ尾崎で同じとのこと。
 昨日はやっぱりみなみ旅館に泊まっていたそうで、昨日の話やこれまでに会った
お遍路さんの話などしながらお昼を食べた。私はなぜか食欲がなくて、スーパーで
買ったおにぎり1つを食べるのがやっと。
 どうしたんだろう??昨日の湧き水のせい?

 おにぎりを食べたらとりあえず先に出発したものの、やっぱり疲れが出るのが早く
ちょっと歩いては休憩するのでIさんはいつの間にか見えなくなってしまった。

 本当に今回はちょっとおかしいかも。でも、ぼちぼち行くしかないね。

 道路工事している手前の歩道の木陰なんかに座って休憩しながら歩く。
 この間トイレはないので、佛海庵に来たところで佐喜浜小入木分校横のガソリン
スタンドで貸してもらい、ここでも休憩。15~20分歩いては休憩している。

 足の方は親指と小指に違和感が・・・。ディクトン塗ってるのに~!
 どうやら底マメパッドを入れたおかげで靴の中が窮屈になってしまい、かえって
マメができやすくしてしまったみたい。どうにも痛いので、靴紐を解いて靴の先の
ほうを緩めて履きなおしたらだいぶ良くなった。けど、マメが出来てからじゃあ遅い
んだよねえ。

 佐喜浜の町に入ると宿まではあと3キロ程度!
 もうあと少し。なんだけど、炎天下の防波堤を見たらいやーな気分に。
 もちろん日陰の旧道を選んで歩く。でもなかなか先に進まないよう~。

 もう少し、きっとあそこを曲がれば夫婦岩が見える・・・・。えっこいさ、よっこいさ、
と自分を励まして、3時30分頃にロッジ尾崎に着いた。
 疲れた~!!

 宿に入るときれいな女性がいて、さっそくお杖を洗ってくれた。若女将のよう。
 宿帳に記入している間に冷たい麦茶も入れてくれてホッとする。

 今日はたくさんお遍路さんいるのかなあ?


55号線を歩く

2006年09月20日 08時25分56秒 | 2006年おへんろ日記(高知編)

 朝6時に起きて朝ごはんの時間までボチボチ準備をする。
 外はかなあ、やっぱり。


 もう一人のお遍路さんは早めの朝ごはんにしたようで、朝も全然会う事もなく。
 階下に下りていくと、朝ごはんの横にお接待のおにぎりが置いてあった。
 実は昨日スーパーでおにぎりを1つ買っていたのだけど、ありがたくいただくことに。

 玄関に出ると雨が本降りになってきた。ま、もともと雨の予報だったし。
 降るなら降れ!

 女将さんにお礼を言って、海部の町を後にする。同宿のお遍路さんは20分ほど
前に出たそうだ。
 この先で会えるかなあ?

                        

 国道横の歩道を雨の中登っていくと海岸沿いに出る。岸の向こう側に別の島が
見えた。
 一巡目もだったけど、私はこの景色が好きだ。なんだか田舎を思い出すのだ。

   

   そうして歩いて1時間ほどで宍喰に到着。この頃には雨も止んでしまった。

                    

  この先にある橋には、前と同じようにたくさんのとんびが集まってピーヒョロロロ~
と鳴いていた。

    やっぱりとんび好きだなあ

 なんか、とんびって風に乗って飛ぶのがすごーく好きって飛び方するでしょう?
 いいなあってうらやましくなるんだなあ。

 よし、とんびに元気をもらって今日も歩くぞ!!

 と思っていたら長いトンネルが~!! イヤだなあと思いながらも歩いていると
後ろから自転車のお遍路さんが来たので先に行ってもらった。
 なのにトンネルを出たところでまた帰ってきたので「忘れ物ですか?」と聞いたら
やっぱりそうだった。
 宍喰駅に忘れてきたそう。まあ、あまり遠くないし、自転車だから良かったね。
 歩きだったら朝から滅入ってるわ。きっと。(笑)

 で、生見海岸まで来たところでトイレ休憩をしようとしたらチリンチリンと音が
して、さっきの自転車遍路さんが手を振っていった。ちょっとうれしかった。

 トイレを出てまた進もうとしたら、今度は歩道橋の上に見たような影が。
 それは昨日ちょこっと見かけた大学生のお遍路さん。彼は51番から歩き始めた
とのことだった。
 が、大学が10月から始まるし、歩き通すより一巡することが大事かなと思うので
ここから室戸までバスに乗ると言う。
 「ラストスパートにバス使います!」 って、全然ラストちゃうやん!!
と突っ込んだ。(笑)

 がんばれば歩いてでも内子なり久万あたりまでは行けると思うんだけど、今バスに
乗っちゃったらその後も結局簡単にバスや電車に乗っちゃうんじゃないかなあ?
 もうちょっとがんばれよう~と思いながら別れたのだった。 


 そうしてさらに海沿いを行くこと20分ほどで東洋町に到着。
 昨日の無理が祟ったのか、すぐに疲れてしまい休憩したくなる。

 東洋大師をちらりと覗くと先着のお遍路さんがお茶している模様。
 なんとなく通り過ぎて、町中の軒先に腰掛け、靴下も脱いで休憩する。
 まだマメは出来ていないけど、足の裏は2日目にしてかなり痛い。
 やっぱり山道と違ってアスファルトの道はくるわ・・・。
 ということで、さっそく秘密兵器である底マメパッドを靴下の中に仕込む。
 これで大丈夫さ~!

 本日の宿まであと18キロ。空はいつの間にかかんかん照りになっている。
 雨が降ったら文句いうのに、晴れても暑いと思ってしまう。

  人間って勝手ですねえ。