世の中でしばしばみられる「分裂」
やっかいな「分裂」や、好ましい「分裂」もあるでしょう。
今回、いろいろな「分裂」を集めてみました。
東京都知事選挙〔2016/07/31投開票〕
21人も立候補したとのこと。
ある種の人たちにとっては、都知事選に立候補したというだけで立派な売名行為になり、いくら得票率が低くて供託金が没収されようとも、それは安い金額なのでしょうね。
知事選挙の場合、有効投票総数の10分の1を獲得しないと立候補時の供託金300万円が没収されるようですが、そんな金額は「高が知れている(たかがしれている)」、というかたがたです。→こちら
今回は、自民党が分裂選挙になったとのことで、自民党都連が推薦する増田寛也と、自民党都連と対立する小池百合子が自民党所属のまま立候補。また野党は、民進・共産・社民・生活の4党が鳥越俊太郎を統一候補にしています。
皮肉なことですが、自民党が「あり得ない」分裂候補を、民進・共産・社民・生活が「あり得ない」統一候補を、という共に「あり得ない」状況ですね。
本日2016/07/31 20:00に投票が閉めきられた直後のNHK総合では、20:02頃に出口調査の結果として、小池百合子が当選確実になった、としています。
21:56のNHK総合では、開票率4%の段階で
- 小池百合子・・・・・・102,354 当確
- 増田寛也 ・・・・・・78,019
- 鳥越俊太郎 ・・・・・・66,094
としておりますが、本当に「当確」でいいのか、また2位以下の後援者も「完敗」としていたようですが、本当にその判断でいいのでしょうか(笑)。
実際の開票には関係なく「当確」が打たれたことになります。
- 正直に言えば、伝えられる様々な根拠で私は、鳥越が当選したら、3期連続不祥事が発覚するのでは、と恐れておりました。「伝えられる情報」が正しければ、という前提ですが・・・・・・
- よく分りませんが、その他の18名の候補者にも、それぞれの動機があったのでしょうが、余りにもレベル差がありすぎるようにさえ思われました。
- 自民党公認の増田ではなく、また野党の統一候補の鳥越ではなく、小池への支持が多かった、というのに都民の「反自民党と反野党」の意志が感じられました。アメリカのトランプ現象のように、与野党を問わず、既成政党への信頼性がなくなったのでしょうか。
自民党が分裂して、推薦していない小池百合子を支援すれば親族まで処分対象になるという文書を出してまで党内の締め付けをしたとNHK総合で解説していましたが、巨大になりすぎて、本部と都連とで調整できなくなってしまい「巨大与党のなれの果て」状態なのか、という思いに至っております。
自民、増田氏以外の応援処分
東京都知事選の告示まで2日に迫った12日、自民党東京都連は11日、前岩手県知事の増田寛也氏(64)の推薦を決めると同時に、所属する国会議員や地方議員に対し、党が推薦していない候補者を応援した場合に除名などの処分を科すとする文書を配布した。
そうか、NHKだけではなく、相当前から報道されていたんですね。納得しました。
見方によれば、かつては自民党内で小池の支持者が多かったけれども、近年本部の意向にそわない言動が見られたため、今回の都知事選挙ではかなりの緊張感があった、ということでしょうか。
もっときつい言葉を使えば、自民党が「党議拘束」という名の弾圧を加えた、ということなのでしょうか。
- 自民党は、まるでどこかの独裁国家のようですね!ほかの野党も同じですか。ただし都知事選挙では間違いなく混乱が見られました。
- 同じ独裁県である沖縄には、反日・反米が溢れていて、中国・韓国には触れようとしない親中・親韓の人が多く、混乱が見られないほど、独裁的ですね(笑)。あぁ混乱がうらやましい! おもてうどんや うらめしや!
イギリスの国民投票〔2016/06/23実施〕
離脱派の示した根拠の数値が誤っていたためか、離脱の目的を達したためか、独立党のファラージが党首を辞任したようです。
ただしギリギリの差で勝ったのを
- イギリスを分裂させた、とするのか
- 大差で離脱、とするのか
- ギリギリで離脱、とするのか。
EU内の問題 分裂状態
統合の意志は崇高でしたが、かなりの無理もあったようです。
それに拍車を掛けたのが、EU・アメリカやロシアの空爆に伴うシリアからの移民・難民が続々とEUへ押し寄せたことでした。
今EUは、どこを離脱させるか、どこを加盟させるか、イギリスが自発的に離脱を決める、などの要因のほかに、内部の財政問題、方針に関する対立、イスラム過激派のテロへの対応、そして上記の移民・難民の受け入れ問題、などなどで深刻な分裂状態にあります。
アメリカの共和党も深刻な分裂
2016年11月の大統領選挙にむけて、民主党ではクリントンを、共和党ではトランプを党の代表に選んだようです。両政党とも、特に共和党内での対立が予想以上に大きいらしい。
既に階級社会化して分裂状態にあるアメリカ社会ですが、毎週のように起る銃乱射事件で銃規制を求める人と自己防衛から銃が必要とする人がいて、いっそうアメリカという国が分裂状態になってきており、さらに一つの有力政党である共和党内でもひどいほどの分裂状態なんですね。
中国はあいかわらず国内分裂状態
国内分裂状態の諸悪の根源は、すべてを中国共産党が支配しようとするところにあろうかと思います。
中国では、裁判などはあくまでも形式的なものであり、すべて中国共産党の支配下にある工知能「ロボット機関」に過ぎません。よって中国国内の裁判結果は「紙クズ」に過ぎないと、中国人の多くが考えてきたのです。
それゆえに今回、フィリピンの提訴により出された仲裁裁判所の判断を中国共産党政府が「紙くず」と見なしたのには、しかるべき理由があったのですね。
つまり
- 中国では裁判所の存在そのものが茶番であり、その判断は「紙クズ」に過ぎません。
- よって中国にとっては、国際的な仲裁裁判所の存在そのものが茶番であり、その判断が「紙クズ」に過ぎない
のでしたこのように考えると、中国が「紙クズ」と評した真意がみえてきますね。
これが「裁判を法律のよりどころとする」意識がない、言い替えれば「中国が法治国家ではない」ことの何よりの証明でして、中国社会の分裂状況は建国以来続いているのでした。
今回は、いろいろな「分裂」を集めてみました。
「分裂」は新しい「統合」への準備かも知れず、私は「分裂」を否定しているわけではありませんので、ご了解下さいませ。
さてさて、皆様はどう思われますか。