カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

将棋名人戦第2局目

2015年04月24日 05時59分34秒 | 将棋

今年の将棋名人戦が始まっています。

今回名人位についているのは、所沢市出身の羽生善治(はぶ よしはる 1970- )

将棋A級順位戦で勝ち抜いてみごと名人位に挑戦することになったのが、弘前市出身の行方尚史(なめかた ひさし 1973- )

第1局は、超短手数で後手の羽生が勝ち。

第2局は、4/22-23に先後逆で行なわれ、やはり後手の行方が快心の差し回しで勝利。

少し詳しくなりますが、第2局目の経過を。

後手ゆえ通常は先手に追従するのですが、後手行方は「形を決めたくない」とする先手羽生の戦略を逆用したものの、巧みに羽生に応対され、やや苦しいかと思われました。

55手目、羽生の▲64銀(相手の飛にあてた)にもかかわらず△87歩と角の頭に打ち、先手がやむを得ず▲同金と金が上がった後で△93飛とあたりを避けました。

ここで素人ながら羽生の▲56飛が理解できず、それを咎めた△54歩(いま動いた飛でタダ!)と対抗。

ここでNHKBS解説の糸谷哲郎竜王(昨年森内俊之から竜王位を奪取)は、▲48王(渋い・いかにも羽生らしい)とか▲78歩を指摘していたが、なんと羽生が選んだのは▲76歩。素人の見方では。これが羽生の敗着か?

この瞬間に△86歩でさらに金をつり上げて角との連携をなくしてからの△65銀がみごとで、先手が飛を逃げたあと後手は銀と金とを交換後、79手目▲89金で強硬に守るのを見届けてから、後手は自玉が角に弱いのを見越し、飛と角の交換を決行、▲62成銀と後手王に迫って後手の馬にあてた瞬間、名手△76角を放ち、以下みごとに寄せきりました。

とにかく今年の名人戦では、頂点に鎮座する羽生善治が1勝のあと行方が1勝し、ともに後手が勝つ展開で、俄然おもしろくなっています。

たしかに解説というのは、難しい立場にありますね。

  • どのような視聴者を想定するかで、説明の仕方が変るだろう。
  • 必ずしも高段者が分りやすい解説をするとも限らない。
  • 解説役慣れしていない今回の糸谷のおかげで、序盤の微妙な駆け引きを「よく理解できた」と思います。しかし糸谷の解説が分りにくかったという人もいるでしょうから、難しいものです。