カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

春の寒波

2015年04月08日 13時54分11秒 | 科学(気象)

今日〔2015年4月8日〕は全国的に寒いようです。

日本列島の気温が下がるのは、北西や北の風が吹く時ですから、西や北に高気圧が、東や南に低気圧がある時が、目安です。これが西高東低の気圧配置。

そうすると、時計回りに吹き出す高気圧と、反時計回りに中心へ向う低気圧の両方の力が合成されて、日本列島が北の風で冷やされるのでした。

日本気象協会から得た本日の天気図です。

たしかにこの図を見ると

日本列島に、北の風か北東の風が吹いていると思われます。案の定、本日東京の都心でも雪が降っているようです。

昼前11時に観測された原則都道府県庁のある地点での最低気温を気象庁のデータを得て、簡易地図に書いてみました。

真冬のような低温ではありませんが

4月としては異常なほど気温が低く、散る桜も「散るのを遅らせるか」と悩んでいるかも(笑)。

まぁ、このように三寒四温とまでは言えないにしても、あがったり下がったりを繰り返して、今年もまた夏に近づくのでした。 

さんかん‐しおん【三寒四温】

三日ほど寒い日が続いた後に四日ほどあたたかい日が続き、これを交互にくりかえす現象。中国北部・朝鮮などで冬季に見られる。〔広辞苑第六版〕 


中国社会とは

2015年04月08日 09時16分57秒 | アジア

中国は

その攻撃的で独善的な姿勢から、敵を多く作りますが、その独善性を利用して金儲けができると考える人もまた多く、警戒されながらも、小馬鹿にされながらも、世界中が注目しています。

ただし、中国が今どういう状態にあるかの判断は、その見方によって、結果が異なっているようです。 これを詳しくみていきましょう。

明〔みん〕の時代に生きたものの詳細は不明な洪自誠〔こうじせい〕がその著「菜根譚(さいこんたん)」でこう述べているようです。 


逆境の中にいる時は、身の回りの全てが針や薬になり、信念や行動を磨いているのだが、本人はそれに気付いていない。

これに対して順境にある時は、目の前のすべてのことが実は刃や矛となって、肉を解かし骨を削っているのだが、本人はそれを知らずにいる。:NHKEテレ 2014年11月12日 


  • 悪いときにこそ、人は自分自身を磨き、人としてどうあるべきかを考えるものだが、本人は気が付いていない。〔不満ばかりしか思いつかない?〕
  • いいときにこそ人は、自分自身を傷つけ破壊しているが、本人は気が付いていないので、自然に崩壊する。〔今が絶頂期とは思わず貪欲に上を追い求め、下りきってから初めて「あのときが頂点だった」と気付くもの?〕

ということでしょうか。

まるで500年前の洪自誠が、現代の中国を予言しているかのようで、なんとも痛快ですね。


中国がどん底にあるとみるなら

  • 政府が弾圧政策で緊張状態を作りだし、それで全土を統治できていると錯覚しており、やがて独裁者が排除されるのは自明の理。
  • 国民の中に為政者〔現在の場合は中国共産党幹部〕より優れた人物が存在すると、危険が自分の身に及ぶため、これらをことごとく検挙し粛正・投獄、または不審な死に追いやる。これが弾圧・独裁国家。
  • ただし、中国国民にとって最悪の状態だからこそ、叡智が育まれている時代である。中国各地で年間10万件発生すると言われる暴動は、「あるべき正しい権利」を求める闘いなのかも知れない。香港の学生による民主主義を求める占拠行動は、ひょっとしたら正しい権利を求める闘いか。
  • 最悪の状態にある今こそ、中国人にとっては最善の時代なのかも知れないが、本人は気づいていない。

中国がいい状況にあるとみるならば

  • 中国史上最大の繁栄状態をほこっている、と錯覚しているが、同じ国とは思えないほどひどい国内経済格差を解消する気がなければ,この国は崩壊する運命からは逃れられないだろう。
  • あり得ないかも知れないけれども、もしも中国が民主化されるとしたら、せっかくの選挙権を行使しない人が増えるだろう。いま選挙権がないからこそ香港で「選挙権を渇望する」デモが発生。
  • 調子がいい状態にあるからこそ、自分自身を傷つけていることに本人が気づいていない。それでなくても独善的な民族が格差最大の好景気下にあって舞い上がるのは、やむを得まいて!
 
「支那に家ありて支那に国なし」

という徳富蘇峰の言葉思い出します。中国では、為政者の中にまともな人が生まれず、常に下野した庶民の中から偉人がでたのですね。

言い替えると、中国4000年の歴史で、為政者が常に自分より立派な人間を粛正したため、中国の偉人はほとんど市井の人だった。つまり現在の中国共産党幹部はカスばかりか(笑)。←こんなことは日本だかららこそ言えるのであり、中国で言えば、すぐに「国家機密漏洩罪」でWebは閉鎖され著者は拘束・逮捕されるに違いありません(大笑)。

長い間中国人は独裁者によって弾圧され常に逆境〔どん底〕にあったからこそ、多くの偉人を輩出したのです。
現代の中国をどう見るかに関係なく、これは言えるのでした。よって今の中国は、最良の時代でもあり最悪の時代でもあるのでした。

これは現代の中国を理解する上で、新しい貴重な視点です! お忘れなく。