カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

やっかいな国

2015年04月13日 08時38分52秒 | 海外

ある国が

「やっかいな国」だと思っている国があっても、その国を別の国がみると「友好国」となることがあります。なんとまた「やっかい」なことか(笑)。

「友好国」にも2種類あり

  1. 理解し合っているはずの長期的「友好国」
  2. 今の政権には利益となる短期的「友好国」 

多くの場合、注目すべきなのは 2.の場合でしょうか。

こんなニュースがあります。 


北「高麗航空」にサイバー攻撃 「イスラム国」名乗るハッカー「敵と連携の代償」

北朝鮮唯一の航空会社、高麗航空のフェイスブックが14日、中東の過激派「イスラム国」を称するハッカーに乗っ取られるサイバー攻撃を受けた。

ハッカーは預言者ムハンマドの後継者を指す「カリフ」にちなみ「サイバー・カリフ」とも名乗っている。同じ名のハッカーが12日、米中央軍のツイッターやユーチューブの公式アカウントも乗っ取っている。同一のハッカーかどうかは不明。

ハッカーは高麗航空のフェイスブックに、車に乗った男たちが銃を突き上げている写真を掲載し、「共産主義悪党国家の北朝鮮と中国はイスラム戦士の敵と連携したことへの代価を支払うことになる」と書き込んだ。(共同) :産経デジタル 2015.1.14 


イスラム過激派が北朝鮮と中国は「イスラム戦士の敵と連携した」というのですが、どこのことでしょうか。まぁ論外のイスラム過激派の言動にいちいち反応するのもどうかとは思いながら・・・・・・。

また私の見解ですが、共産主義も立派な宗教ですから、イスラム教と共産主義の対立は、宗教対立といえます。

北朝鮮は

中国から離れ、ロシアに接近していますが、そのロシア連邦はチェチェンをかかえており、そのチェチェンの独立派であるイスラム過激派がロシアに対して強硬に反発していていますから、北朝鮮がそんなロシアと連携した、からでしょうか。

中国は

西部でイスラム教のウイグル族地域を「自治のない自治区」として暴力支配しているため、イスラム過激派にとっては「立派な敵」でしょうか。

また中国が、自らが主導するAIIB(アジアインフラ投資銀行)へ、イスラム教の敵であるキリスト教系の欧州各国を参加させていることから、中国が欧州各国と連携した、からでしょうか。

イスラム過激派も北朝鮮も中国も許しがたい狂暴さ・凶暴さをもっていますね。

次のような例が考えられます。

やっかいな国同士が仲良くなる例

  • 友好国の段階
イランとロシアとベネズエラと中国
中国とパキスタンとサウジアラビア
中国と韓国
不思議なことに、どれにも中国が入っています。独裁者は独裁者を好む、という言葉通り、中国はそれだけ不可解の極致にある危うい国家ということでしょうか(笑)。
  • 同盟国の結びつき
アメリカとイスラエルは同盟国とも言える関係ですが、最近アメリカが、イスラエルの天敵であるイランに接近しつつあり、これに伴いアメリカとイスラエルの関係が珍しく険悪になりつつあります。

やっかいな国同士が仲違いする例

イスラエルとアラブ各国

アラブ各国は、多くの場合イスラム教に関係しており、いつどんな事情で厄介な国になるか分らないとしてここに入れました。

アメリカとイラン

かつては友好国だったのですが、その後、敵対関係が長く続き、最近ひさしぶりに話し合いを開始。これに伴いアメリカとイスラエルの関係があやしくなりました。イスラエルとイランは「犬猿の仲」あるいは「日韓の仲」でした(笑)。

アメリカとキューバ

キューバは、ソ連を背景にして反米に走っていましたが、現在アメリカとキューバの間で国交正常化の話し合いが進んでいるようです。

アメリカには

勢力を伸ばそうとする国があれば、なにかの屁理屈をあみだして押さえつけたがる習性がありますね。一言でいえば「混ぜかえす」習性とでもいいますか。

最初は利用しようとするのですが、力を伸ばして自分と対等な地位を目指すようになれば、これを押さえつけようとする「いけないクセ」でした(笑)。自分の地位を脅かすところがあれば、恥も外聞もなく行動する危険を、常に秘めています。

短期的に分裂する可能性が高いロシアや中国ほどではありませんが、やはり長期的に見ればアメリカもまた分裂する可能性を秘めています。

中国と北朝鮮

中国からみて北朝鮮は同盟国でしたが、北朝鮮が中国に寄り過ぎていた張成沢(チャン・ソンテク)を処刑した頃から、あの尊大な中国が、あの独善的な北朝鮮をあきらめ始め、韓国に近づいていきました。これはソ連の崩壊で、継承したロシアが(旧ソ連時代に)が韓国と国交樹立(1990)し、中国が韓国と国交樹立(1992)したことに、関係しています。そのころから北朝鮮は、ソ連(ロシア)とも中国とも離れて孤高(孤低)の道を歩み始め、文字通りの瀬戸際外交を繰り返して世界中から小馬鹿にされてしまいました。今では不可解な韓国さえ瀬戸際外交の道を立派に歩んでおります(笑)。

中国とイスラム過激派

中国は今、イスラム教地域の一部〔ウイグル地区〕を武力支配してイスラム教徒を弾圧支配していることから、イスラム過激派は中国を「敵」とみています。

また上述の通りイスラム過激派にとって「敵」であるキリスト教国家を中国がAIIBで取り込もうとしているため、公然と攻撃し始めていますが、ありがたいことに「テロリスト」という便利な言葉が流行していて、中国はこのイスラム過激派を「テロリスト」としています。人権派や弾圧反対派からすれば中国そのものが「テロリスト」であるにもかかわらず(大笑)。

「敵国」か「友好国」とは、かくもはかない運命をもっていて、いつどう変るかも知れないのですね。

私たちは

  • 日本の政府やマスメディアに一方的に洗脳されることなく
  • アメリカのマスメディアの繕いにも批判力をもって対応し
  • 独善的な中国・韓国などの主張にも健康的な懐疑心を忘れることなく
  • 最後に大切なのは、決して「死守」しようとすることなく

注意を払いながら

複雑な国際関係を理解してゆかねばならないのでしょう。それが知的な人の宿命なのでした。

まぁ、洗脳する側から言えば、そんな「洗脳しにくい」人が「やっかい」な人物なのでしょうが(大笑)。

何も悩むことなく、おいしそうなニンジンに飛びついて、自説と信じていることを大声でさけぶことができる人は、きっと幸せなのかも知れませんね。