「ポニョ」広島地裁判決:鞆の浦の景観は世界の遺産

鞆の浦架橋問題に関する広島地裁の判決は、非常に画期的なものでした。心がスッキリとしました。

政権交代したからには、環境破壊型の公共事業は行わず、しかし住民の利便性も考慮しつつ、大局はCO2大幅削減のために、人としてなすべき行動を深謀遠慮することが、とても重要だと思います。

能勢顕男裁判長は、「公有水面埋立法には住民らの景観利益を保護する目的があり、慎重な政策判断がない限り計画は不合理であり、侵害された景観利益は事業が完成すれば復元は不可能である」と、判決理由を述べました。

その上で、県側(福山市)の主張していた渋滞解消や下水道整備といった観光・生活面の利便性向上について、「必要性、公共性の根拠について調査、検討が不十分。埋め立ては、行政の裁量権の範囲を超えている」として、差し止めが必要であると結論付けました。

更に、住民側が提案したトンネル建設などの代替計画案については、「渋滞解消で利便性を確保できる可能性が大きい」と評価しました。

鞆の浦でポニョの構想をねった宮崎駿監督は、判決を受けて、「今後の日本をどうするかについて、いい一歩を踏み出した。」と語りました。→宮崎駿監督のコメント

イコモス(世界遺産候補地を審査)も鞆の浦に注目しています。

 

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