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「日高理恵子展」 小山登美夫ギャラリー

小山登美夫ギャラリー
「日高理恵子展」 
2013/12/14-2014/1/25



小山登美夫ギャラリーで開催中の「日高理恵子展」を見てきました。

空を見上げ、また樹木を見ては描き続ける画家、日高理恵子。最近では東京国立近代美術館の「プレイバック展」やアサヒビール大山崎山荘美術館の「山荘美学」などに参加。作品を発表しています。

その日高が小山登美夫ギャラリーとしては数年ぶりとなる個展を開催。空と樹木と見上げる作家の関係。お馴染みのモノクロームの樹木の絵画を展示しています。

さてまず会場へ。通路に並ぶ三点の小品、いずれも樹木を描いたものですが、それを経由して進むとメインの広いスペース。正面には上記DMの三幅対の作品が並んでいる。麻紙に岩絵具。言わば日本画の手法によって描かれた樹木の絵画です。

いつもながらに遠近感のある空間構成。まさに樹木を地面から見上げた時の光景です。バックは白。やはり寒空でしょうか。そう見ると樹木には殆ど葉っぱが付いていない。葉を落とした冬の木々。まさに今の季節ならどこでも見られるような光景が広がっています。

それにしてもシンプルな画面。空間における距離感は別として、木そのものの描写は一見、フラットも映りますが、近づくと幹には凹凸感がある。時に隆々と太る幹。色をざっくりと削り取るような筆致も。塗り残しを活かしての立体感もあります。また空の白は胡粉によって描かれているそうです。さながら彫刻のような趣きさえたたえていました。

さて絵画の手前には平置きの2点の小品、同じく樹木を描いた作品が展示されています。こちらは下絵です。そして実は初めに触れた廊下の3点もDM作の下絵なのです。

何でも日高は制作の際、まず実際に木を見上げながら手元に下絵としてのドローイングを描き、その後、大きな麻紙に同構図のペインティングを表すとか。つまりこの展示では下絵と本画を見比べられます。

ちなみに今回は描写する時の視点をより高く設定したのだそうです。言われてみると旧作よりも空へ吸い込まれるような感覚がある。彼方は無限でした。

2014年1月25日まで開催されています。*年末年始(12/29~1/6)は休廊。

「日高理恵子展」 小山登美夫ギャラリー・東京(@tomiokoyama
会期:2013年12月14日(土)~2014年1月25日(土)
休廊:日・月・祝日。年末年始(12/29~1/6)
時間:12:00~19:00
住所:江東区清澄1-3-2 7階
交通:東京メトロ半蔵門線・都営大江戸線清澄白河駅A3出口より徒歩7分。
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