嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

女が欲しい

2004年08月30日 00時05分54秒 | 駄文(詩とは呼べない)
どう考えてもこの醜い結論にしか結びつかない。
僕のアイデンティティの拡大を阻止しているものは
彼女に対する歪な愛情と未練にあるような気がしてならないからだ。
どれだけ相手が望んでいても
僕が彼女を好きだという事実がある限り
友情を育てる事は不可能であると結論せざるを得ない。
僕がイメージする崇高な友情は
性差を超えて成り立つ可能性はあるけれど
ただ一人の結ばれたい女性として追いかけている相手と
友情を育む事は不可能であると結論せざるを得ない。
この問題について四ヶ月も考えた。
いや、四ヶ月しか考えなかったということでもある。
僕のアイデンティティの拡大は
僕が世界を自分の力で変えていきたいという欲望でもある。
しかし他者の心を僕は変える事が出来なかった。
その事は何年間か付き合ってきた友人との絶交にも現れている。
僕は他人の心を手に入れようと切望し過ぎる。
ここはあえて洗脳願望と呼ぼう。
僕に洗脳願望がある事は他者を異質な存在として認めず
自分の延長線上にある発展系、あるいは別人格、
自分が成り得たかもしれない別の可能性、
そのように捉えている僕の世界観と結びついている。
すなわちこの世界は巨大な土で出来ている。
宇宙の鼓動が生み出す波長で
土から掘り起こされた様々な形の人形が
複雑な運動を繰り返すロボットであるという考え方だ。
現に僕の行動原理は僕と他者とコンピューターによって
恐ろしいほど正確に分析されている。
僕という存在はシステム全体から奴隷のように扱われ
僕個人の持つ特殊思考は僕の物理位置環境から生み出される限りに置いて
僕だけの考え方であるという特殊性を持つ。
すなわち離れた距離から遠く見下ろせば
しょせん人間の思考の枠から決してはみ出さないという事である。
一般思考様式や客観視という概念が成り立たないのは
考える神が宇宙の外に居るのではなく人間の意識と重ねているというトリックから
なかなか外れる事が出来ない三流の言葉のマジックだと言えるだろう。
すなわち我という存在は意識を世界の外側に離脱できない生への執着と
言葉を生み出したのは人間であるから意味世界は人間の観念に拘束されるという
牢獄的性質のどうにもならない終着点の落としどころ。
無から有が発生しているかもしれない閃きの刹那にのみ
このアイディアは素晴らしいのではないかというオリジンが煌めく。
波紋が広がりを持ち、時間が経過するに従って
自分のアイディアがつまらなかったと認識するのは
時間軸という四次元ベクトルにおいて自分はオリジンから遠く離れ、
既にオリジンが言語化し、全体の物となり
一体感を感じられないためである。
自らの観念世界がこのように論理武装される限りに置いて
他者世界と自己世界の世界戦争は激しさを増し、
世界の殻を破壊する事は困難になり
僕はシェルターへと避難する。
絶望的世界から目をそらすシェルターへの避難行動は
僕が世界を掴もうとすればするほど回数が増える。
このことから、他者と繋がりを実感する最も手っ取り早い方法は
自分が”馬鹿になる”事である。
論理武装を放棄し、感情的に生きる限りに置いて
言葉はコミュニケーションの手段として役に立つ。
言葉の謎を解き明かしたいと欲する欲望の根底には
世界の謎を解く鍵を手に入れたいという答えの欲求と
他者との一体感を味わいたいという性的欲求が
見事に結びついている。
この絡み付いた糸をほどかないと、
僕は純粋に創作活動など出来ないのではないか?
という疑問がちらつく。

だがしかし、僕は絶望的虚数空間から言葉を紡ぎ出し
幻想を信仰する事で読者に向かって言葉を投げている。
現実は僕の幻想を破壊しながら確実に進行していく恐怖の行進である。
ゆっくりと確実に僕を死へ追いやろうとする永遠との反作用である。

答えの完成系を目指す自分と
永遠の幻想を追い続ける自分と
動物的に生きたいと衝動を起こす欲望とが僕を苦しめる。
性欲を捨てる手段は、何かないものだろうか?