今日は10年ぶりに鏡を見た。
目が・・・死んでいた。
10年前はあんなにも光っていたのに
今はもう輝きがわずか。
この光が無くなる前に、
今の気持ちを書き残しておこうと思った。
今更になって日記を付ける大切さが解ったような気がする。
今日、また一つ真実が見えてきた。
未来予測が成り立たない理由が解ってきた。
時計の針が正しく1秒を刻むのは何故か。
時間が流れていると思い込んでいるから。
物理法則が正しいから。
科学を信じているから。
みんなが時計を信じているから。
なぁ、そろそろ気付いてもいいんじゃないか?
お前がいつも見ているその時計、
いつも嘘の時間しか刺して無いぞ?
正しい時計なんて世の中には無いぜ?
どうしても時計が欲しいなら
それは心の中に持った方がいい。
今日知ったことを昨日にする。
今考えた事をさっき考えたことにする。
けれどそんなことをして、
今まで本当に欲しかったものが手に入った事なんて一度だってあったか?
本当に欲しかったあの光は、いつも遠いところで輝いていた。
近くに来た事もあったけど、俺の手をかすめて逃げていった。
時の流れが本当にあるのなら、
何故誰も真実の未来が見えないんだ?
時が予定通りに流れているなら
予定通りの未来が来たっていいじゃないか。
正確な時計が正確な時刻を刻んでいるなら
もっと正確な明日が来ないとおかしいじゃないか。
昨日買った殺虫剤で
今日蚊を殺す。
明日になったら生き返るかな?
100年前に作った殺虫剤で
今日の蚊を殺す
100年後にも効くだろうか?
こんな小さな出来事さえも未来の予測が不可能なのに
何故みんな時計を見てるんだ?
10年前の時計が刻んだ1秒はもっと長かった。
今の時計が刻む1秒は短い。
10年後の1秒はもっと短いだろう、きっときっと。
天気予報のお姉さんが今日は晴れだと言ってくれた。
俺の心は晴れてないぞ。
嘘吐きめ・・・
明日は脅して雪を降らせようかな。
きっとみんな雪の方がいいよね。
雪は白いから。
真っ白な世界を作って
そこからやり直してみよう。
時計を壊してやり直してみよう。
今度はあの光が手に入るかもしれない。
リンゴを落としてみた。
確かに地球が食ってしまった。
また林檎を落としてみた。
確かに地球が食ってしまった。
またまた林檎を落としてみた。
確かに地球が食ってしまった。
またまたまた林檎を落としてみた。
確かに地球が食ってしまった。
正しさってのはこうやって手に入れるんだろう。
ニュートンから無理矢理聞き出してもしょうがないさ。
未来を作るのは科学じゃない。
俺が作る。
明日を決めるのは科学じゃない。
俺が決める。
過去を生み出すのは科学じゃない。
俺がつむいだ記憶こそが過去
歴史を信じてはいけない。
経験を信じよう。
情報を信じてはいけない。
本質を見抜く目を育てよう。
真実はいつも俺の中で光っているから。
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