嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

壊さないように、僕を愛して。

2018年05月26日 23時07分43秒 | 詩に近いもの
人の中にある記憶が
時々人を殺そうとする。
「懐かしい」
ただその一言が、僕を絶え間なく傷つけ続ける

懐かしいという言葉は、
ただ懐かしいだけじゃない。
人を淋しい処へ連れ去る
連れ去って傷つけ続ける。

懐かしい時間の中に僕を閉じ込めて
今の現実と意識を乖離させ、
その隔たりを持って
時の流れは残酷なんだと、
時の残酷さこそが現実なんだと
僕に教え続けて、
僕を傷つけ続ける。
同じ時は二度と来ない。
止まっている時も無い。
永遠は何処にも無い。
今、この瞬間も、僕は僕を失い続ける
僕はそれが怖くなる。

懐かしい

ただそれだけで
僕は生きている事が怖い。

助けて才子。

僕を今に繋ぎ止めて。

才子のいる世界に、僕を繋ぎ止めて。

好きだよ、才子。

僕は才子の居る現実が、好きだよ。

シャボン玉のようにはじけて消える僕達だから。

2017年07月20日 17時48分20秒 | 詩に近いもの
言葉が宙を降りて来た時
誰もが紙とペンを持っているとは限らない

訪れた言葉はシャボン玉のように消える
それを書き留めるためのキャンバスは
どこに広げたらいいのだろう
誰の許可が要るだろう
誰でもいい
見てくれた人が許可するのだから。

美しい景色が人を感動させるとき
詩的な風景は心象風景に明るい影を落とす
刻まれた風景が希望となりうるなら、
自然はもちろん、絶望の光を併せ持っている

人の心にある闇は、
何によって映し出された闇だろうか?
他者に映し出されるなら、自己は闇だ。
眩しいほど美しい人に会ったなら、
その瞬間に僕は汚れへと変わる。
エゴとはきっとそういうものだ。
そういう類の自然な発露が、【欲】と名付けられて何かへと昇華する。

君は僕を見た。
僕は君を見た。

それだけの現象から
人は大事な意味を見つけ出す
大事な風景を思い出す
大切な未来の風景
在り来たりな過去の風景
僕を輝かす風景
君を輝かす景色の煌めき

瞬くような刹那の中に
君は君の気持ちを思い出す
その想いに応えたくて
僕は心象風景を創り出す
創られた気持ち
創られた感情
偽物の気持ち
本物の景色
僕はどこに居るのか。
君の現実の中か
僕の現実の中か
君が見ている現実を僕と呼ぶ
僕が見ている現実を君と名付ける
それはとても不平等なくらい、君が含まれているだけの景色
ただ、美しいだけの景色。

僕は君の嘘なんだろうか?
君が現実の中に精一杯の切実な想いで見ているものを僕と名付けて
誤解しただけなんだろうか?
僕はそれを確かめたい。
僕は君の気持ちがホンモノかどうか確かめたい。
どうやったら確かめられるのかもわからない
だけど君に引かれる
君の体の中に
君の身体の中に
君の肉体の中に
ただ、僕というアナログな記憶を遺しておきたい
いつ死んでしまうかもわからないちっぽけな僕だから
せめて自分の最後の居場所くらいは
自分で決めておきたい

僕は君のそばにいる
僕は ただ いつも 君のそばにいる
それだけでいい
それだけが願い

君の存在を祈っている
今も、今日も、昨日も、明日も、
ただずっと
ずっとずっと。
君の存在を祈っている。

方舟は罪を運ぶ

2017年07月13日 20時46分52秒 | 詩に近いもの
方舟はただ 命を運ぶためだけに存在する
僕はただ、過去から未来へ命を運ぶためだけの容れ物なのか。
何がしたいのかわからない
何のために僕はここに居るのか
僕は何者であるのか
絶望する子供の時間は終わった
大人にならないと本当に生きられないのか

方舟はただ、僕の存在を乗せてゆっくりと時の上を進む
欲のない時間が、無情に流れてゆく

方舟はただ、運命に逆らって荒波を進む
始まることも終わることも拒否して
ただ、茫漠とした生命の罪を運ぶ

僕は永遠で居ることは出来ない
在り続けることも失い続けることも出来ない
ただ、君のそばを流れてゆくだけの方舟

ときどき ただ おもうんだ

2011年10月17日 12時37分11秒 | 詩に近いもの
農業革命によって飢える時代から
 毒(化学物質)の多様化、病気の多様化に変化した。
  そして、食っていくだけなら出来るようになった。

産業革命によって単純労働の時代から
 複雑な労働に変化し、役に立たない虚業が増えた。
  そして、仕事しなくても良くなった。

情報革命によって考える時代から
 知識ばかりで整理しなくても済むようになった
  そして、悩みばかりが増加した。

ときどき思う。
日の出と共に起きて、
 畑を耕して、
  身体が汚れても気にしないで
   虫に刺されても気にしないで
    明るい時だけ何も考えずに働いて
日が暮れたら床に就いて
 何も悩まずに眠って

野菜だけを食べて
 おもいっきり走り回って
  誰とも争うことなく

たった一人で生きていけたら

僕はたぶん、自殺なんか、しないんじゃないかって。

ときどきそう思うんだ。












でももう無理だね。
カオスのシャボン玉がココアの色に混ざり合ってる。
もうコーヒーとクリープを分けることは出来ないよ。

もしもビッグバンなんか起きなかったら
100%の無限黒点存在は幸せなのかな?

生きてることが嫌になるんじゃなくて
生まれたことが嫌になる子供は
いったいぼくのほかになんにんいるんだろう

時々思うんだ
死にたいんじゃなくて
100%の生が欲しいんじゃないかって
それくらい、心は【死】が怖くて恐くて
こわくてこわくて
痛いいたいイタイいたい痛い って
いたいって
泣き叫んでばかりで
それは生まれた瞬間の産声の嘆きで
ずっと死を恐れる残響音で
ずっと僕の産声が 
         耳にへばりついて離れない

それだけなんじゃないかって
おもうんだ。

おもうんだよ。


ただ、おもうんだ。

冷たい時の中に居る

2009年07月14日 22時39分32秒 | 詩に近いもの
痛みも悲しみも、苦しみも絶望も無い、ただ、冷たいだけの時の中に居る
酒をかっくらって叫びたいと思うこともある
タバコを吸って毒の煙で肺を満たしたいと思うときもある
だが、僕はそうしない。
これまでも、そんなことはしなかった。
これからも、そのようなことはしないだろう。
そんなことで誤魔化したり、騙そうとしたりしても、
自分を欺くことなど出来ないと知ってしまっているからだ。

それでもただ、あぶくのように浮かんでは消える想いがこすれていく中で
何か大事なものが、とても大事なものがすり減っていくような予感はある。

僕が手に入れたもの、僕が失ったもの、
僕が望んだもの、僕が望まなかったもの、
僕が拒否したもの、僕が受け入れたもの、
そういうものが、僕の傍には、まるっきり足りないのだ。

おそらく何も望んでいない
もう何も必死に欲しがったりしない
期待もしないし、
絶望もしない。

それでもただ、時は雪のように冷たく磨り減っていく
思い出は決して磨り減ったりはしないと信じ込んでいる神様が。」
多くの民衆のぼうっとしたうねりに飲み込まれて殺されていくように。


断末魔の雄叫びをあげることもなく、
ただひたすら雑踏の音にかき消されながら
「人」という呪いに踏みつぶされていくように。

僕はここに居ない。
だから君もここには居ない。

間違った流れでは無い。
単にここには何もないだけなのだ。

そんなことにさえ、言葉はたくさんのへりくつを。

ただ、音だけが、人の闇を満たすように降っていけばいいのに。
与えられたノイズだけが、意志をかき消してしまえばいいのに。
降り積もる想いは、決して消えはしない

それでも僕は、忘れる道を選んだ。
ただ、大人の仮面をかぶるために。

宛先を見失った手紙の中で

2009年01月31日 19時27分31秒 | 詩に近いもの
宛先を失なった手紙の中で、僕はもう一度涙の音の中で君の音を探す。
音の中に埋もれてしか、君の声が届かないように、
僕はずっと日常の中で君のことを忘れている
忘れているからこそ
僕は恥ずかしげもなく現実に浸っていられる
君を思い出すと僕はつらくなる

約束を破って生きている申し訳なさが少しちらついて、
弱い心は僕の背中を押そうとする。

正直言えば
今でも僕はわからない
君に会えた事は、僕を強くしたのか、それとも弱くしたのか。
ひとつ思い出すのは 君が弱くなるたび 僕は君を助けずにはいられなかったこと、
普段は強そうな君が、ときどき僕に弱さを見せて近付いてきてくれたこと。
その弱さに、僕は皮肉混じりの弱さでしか応えられなかったこと、
生物として、雄としてこれからを生きる自信がまるでなかったこと。

今の僕を思い返す。
冷静な目で、自分を見ようとする。

会いたい人が過去の君しか思いつかない自分にがっくりする。
僕は愚かな男だ。そして恥ずかしい男だ。
君を救えなかった弱さが、今も呪いとして燻っていることを思うと、
立ち止まる自分の姿ばかりが目に浮かんで、
僕は半ばやけっぱちの逃避行のように、
自分という駒を未来に捨て去りたくなる。

未来に逃げ込みたいんだと思う

明るくもない未来の幅を、精一杯広く照らして
誰にでも優しい自分を演じる。

声をかけてくれる人にだけ甘えようとする。
そして傷つけるほどの勇気も持てず、人の側を少し離れる。

ずっと同じことを繰り返しそうな自分にぞっと怯える。
多分、僕は誰のこともどうでもいいんだと思う。
だけど、もしかして、君だけは僕が自分よりも大切に出来るんじゃないかと疑って、疑って、疑ったんだ。

ただ、僕は君の存在を疑ったんだ。
















話をしよう。

ずっと未来の昔話をしよう。

一緒に行きもしない旅行の話をしよう。

生まれるはずのない子どもの話をしよう。

叶いそうもない夢の話をしよう。

出るはずのない、僕たちの遠い真っ黒な葬式の話をしよう。

切り裂かれた、暖かい家族の話をしよう。

僕が失なった目の話をしよう。

それがずっと、頭痛の夢になるように!

すべての君に向けて。

2008年02月24日 11時37分40秒 | 詩に近いもの
君に触れられなかったから、僕は絶望して死んだのでしょうか?


僕は、どれぐらい多くのことを、君に謝らなければならないだろうか
君と歩いたときの手のぬくもりも
やわらかい感触も
意志の不確かさも
なんとなく夢うつつでどきどきする感じも
いろいろ覚えているけれど
たぶん、謝らなくちゃいけないのはそんなことじゃなくて
僕と君が、どうしようもないほど、
別世界にいるという、そのこと自体の奇跡のようなことについてじゃないだろうか。

何もきめられたくないし
何もたすけてほしくなかったんだとおもう
なにもいわれたくなかったし
ただ声を聞いていたかったんだと思う
側にいることを、許して欲しかったんだと思う。

同じように僕は、君に何かを許してほしかった。
たぶん、誰かに許しをこおうと思ったのは、あの夜が初めてで
あの台詞が初めてだったんだと思う。

僕が君に許してほしかったのは、
ただもうどうしようもなく僕の自分勝手なわがままで、
それはおそらく君の存在とか、君の役割とか、
君という特別さとか、そんなことには関わらず、
ただどうしても、僕が誰かに許されたかったという、
僕自身のゆるせなさだった。

僕が、あるがなしいと勝手に造語で呼んでいる、
変な感情、それじたいのことだったと思う。

それでも君は、ある種の困惑と疎外感を持ちながらも、
とまどいの中でぼくをゆるしてくれたから、
たとえそれが形式張ったぎこちない感情と論理のすきまにある言葉だとしても、
僕はそれだけでよかったんだと思う。

僕はあまりにも君を求めすぎたし、
それは性差を超えて、年齢差を超えて、
ただどうしても、純粋な何かに触れたかったという、
僕の強欲さと逃避の現れなんだと思う。

君が吐いていた嘘に、僕も騙されたかった。
でも、あらゆる嘘は、嘘吐きな僕の前で消し飛んで
ただやっぱりすべてを疑う僕だけがここに残った。
僕だけを信じ、君の嘘を信じられなかった。
その嘘をたまねぎのようにひとつひん剥けば、
そこに美しいなにか、どうしても触れたかったなにかがあるとは、
そこに僕の欲しがっていたこころがあるとは、
思えなかったんだと思う。

今、ふたたび僕は何かを欲しがっていると思う。
その欲しがる強欲さを、僕は怖いと思う。
とても恐ろしいと思う。
君が同じように何かを欲しがることが怖いんじゃない。
手に入れて、僕がすべてを見失うことが怖い。
君に触れたとたんに、君が亡くなりそうで怖い。
君の存在を、確かめられない弱い僕と出会うのが怖い。
君の存在を、認められない僕だけが事実として残るのが怖い。
真実よりも、現実を受け入れるぼくのよわさ、どうしようもなさが怖い。

幻想だけをみて、本物のきみをみれなくなるのも怖い
変化する君の今を追えなくなって、
過去の君の漸近線だけを追うのが怖い。
ずっと僕だけみて欲しいという強欲さが怖い。
存在に嫉妬して、壊してしまう僕の阿呆さ加減が怖い。

なにもかもを奪うことでしか、なにも手に入らないと、
誤解する馬鹿な自分が怖い。
拡大するばっかりの過剰なフレームで、
君と混じり合えない僕が怖い。

僕は、僕の水が汚されるのが怖い。
僕の水を飲めなくなるのが怖い。

こんなにも、僕は臆病さが怖い。
勇気を振り絞って、君に近づく日が来ると思う。

僕の存在を、打ち明ける日が来ると思う。
その時ぼくは、もしかすると、泣きながら死ぬんだろうか。

一回性が、はてしなく怖い。
はてしなさを乗り越えて輝く一回性の命とわかっていても、
それでも僕は、君に触れずに死んでいくのが怖い。

ミミのこえを聴いて

2007年04月02日 13時44分45秒 | 詩に近いもの
蝉の声が聞こえる
ときどき、セミの声が聴こえる

耳から入っているのではなくて、
耳から聴こえているのだと思う。

夏が鳴いているのではなくて
夏から聴こえているのだと思うから
それはたぶん、悲しげな僕が思い出す限りにおいては
夏が泣いているというんだろう。

どうしてセミの声が聴こえるのかはわからない。
けれどたぶん、僕があの暑い夏の日を忘れたくなくて
虫かごに閉じこめたモンシロチョウが死んでしまった夏を忘れたくなくて
むしろもっともっと僕はあの夏の中に居たくて
ずっと夏の声を聴いてるんだと思う。

耳鳴りに似ている
みみ鳴りに似ているけれど、
みみなりと少し違う。

あのピーンと音がするような耳鳴りは、
むしろ空気の閉じこまった澱みと似ていて、
それは圧力を変えたりすることで消えるけれど、
セミの声は忘れない限り消えない。

現実に汚されて、フッと消えてしまうようなセミの声は
淡くて儚い命と似ていて、
100年で燃え尽きる猿の皮膚と似ていて
その淡い灯籠の中に居る限り、
僕は宇宙の虫かごから出られない

モンシロチョウを殺した夏、
僕は大人になることをやめた。

呪いの思い出を、雲にへたり打ちするように…

2006年06月17日 03時02分01秒 | 詩に近いもの
好きだった女の子の事を考えると暗い気持ちになる。

好きだった、という表現が生み出すものを
僕はこの場で自覚する

今も好きなのかもしれないけれど
今はもう好きになれない
何よりも、彼女の事を思い出せば
「今」を好きになることが出来ない。

ずっと重くのしかかってくる問題。
回避せねばならないかのような錯覚。

好きだった過去を、幸せだと思うことが出来ない。
たぶん、ずっとずっと出来ないだろうと思う。

「一回性」

それは責任とは違う。
意志とも堅牢さとも、我が侭とも違う
いわば摂理に似ていて、
儚くどうしようもない気持ちの源泉であると書いても
さしつかえないと思えるほど。

たぶん、もう僕はどうにもならない。
ずっと昔に壊れてしまったはずなのに
痛みを作り出す女性が居たということに、
驚きを隠せなかった。

正直さとは何かを、嘘と一緒に考える。
僕が君を好きだったことは、はたして正直な事だったろうか。

僕は何か君に、謝らなくちゃいけないのだろうか。

「どうして謝るの?」
と君は聞いた。

あるいはあれこそが、僕の我が侭で、
僕が相手に謝って欲しかったから、先に謝っただけなのか。

気持ちが悪い。
どんな我が侭さも、頑固さも、儚さも、
君の前ではほとんど意味がない。

それは君が美しいからではないと、どんな僕にだってわかることは出来る。

だけど、君の周りでは空気が優しかった。
君の周りにある空気は、君の厳しさとは関係なく、
僕を溶かす水に似ていた。

たぶん、そこには笑いがあったんだと思う。
いわば誤解された約束に近いような、
遠からず少なからず、掴み取れず、触れることも出来ないような
微笑みがあったのだと思う。

僕はその奥にある、正体不明の何かを欲しがったのだろうか。
それとも、そこにある空気を纏って
今を今だと認めたかったのだろうか。

それは、触れることの出来ない約束の味がするような気がする。
決して飲むことが出来ない毒薬のような生が
僕を死へと至らしめるから。

決して君には、僕が理解されることはないだろう。
けれど僕はそれでもいいと思ってる。

理解とは、半分が誤解で、半分が融解であったとしても
それは伝説のようなもので
いわば物語のオブラートに包まれた事実に過ぎない。

僕が死を決意しているのは
君に会えたからでも無ければ、
君に触れることが出来なかったからでもない。

たぶん、もっと前から、君に似た何かを通して見える、
あちら側の世界に
僕は既に魅入られているから。

それはどうしようもなく僕に似ていて
僕の煙で作ったような味がする。

君と会えて良かったのかどうかはよくわからない。
君に似た何かを探してしまう時でさえ、
君が正解かどうかを疑うような僕だから。

だけど僕は、君に触れられなかったことを、
半分喜びながら、半分苦しむだろう事を、
向こう側の景色として感じながら取り寄せている。

それはきっと、君からは絶望的な景色に見えることだろう。
それは君からはどんな色に見えるだろうか。

僕には、還るべき居場所のようでいて
既にもう、何年も前から忘れている小さな記憶のようでもある。

うしなわれた世界の味を求める為に
形だけを、失い続ける僕の記憶は、
君をここにとどめる事すら出来ない。

そんな僕のことを、あの時謝った僕は許しはしないだろうと思う。
少なくとも、今の君を許せないほどに歪んでいる僕の姿は水に映るのだから。

やさしい時計を、知りたいと思った。
なんの音もしない、ゆれる一秒を声と共にとかしていく時計が欲しいと思った。
ただそれで、時間を忘れる事が出来ればいいと思った。
そんな正直さでさえも、君を通してみる僕には

欲望の色だけが濃く映る。

永遠から投影された写像は、遙か昔の思い出を、すりこぎけずるようにして、
ただただ男達の船出を楽しむ。
明日世界があらんことを、願う神だけが僕に殺されるように。

はたして君は、僕に殺されるために生まれるだろうか?

僕はもうゆくよ。

君の形を失ったとしても、僕には何もない場所がある
それはきっと、誰にも言えない秘密とよく似てる。

明日、世界が終わるのなら
僕は喜び勇んで君の歌をうたおう。

今日会えなかった人達が、明日は一緒に死ねますように。
深い森の中で、毒の味で深呼吸できますように。

明日は晴れたらいい
原爆のような曇り空を削って
君の気持ちが晴れたらいい

僕はもう嫌だ。
僕はこの世界を遠くから見る、生きている君になんか遭いたくない。

向こう側の景色-夢をみる

2006年05月12日 23時54分46秒 | 詩に近いもの
せまったるい白さの中で
ただやみくもに透明だけをむしろぅ

ありふれた切なさの中で
ただ僕だけが自分の透明を追いかける

逃げてゆく君の手の中で
掴み取れない色だけを見る

大きな妄想のたまごの中で
小さな現実だけを見ている君が居る

まどろむ景色のねむたい君のために
僕はぼくの世界に広がる歌をうたう

ブランコの上でハンモックを夢見る君だから
僕は背中を押すのも忘れて
ただ君の世界をさまよう

腕を忘れた職人のように
透明な手で、君に触れるために
僕は透明な自分を、ただいつも死の世界から取り出そうと
現実と名付けられた君の世界に苦悩する。

「現実?」それは君のことだろう
君が目覚めずにいつまでも眠っている
その碧い虫カゴのことだろう

「透明?」それはいつも陽の光に照らされて
いつまでも焼けただれている
僕の影のことだろう

やみくもに、やみくもに、その厚みの向こうにある、
透明な白さだけを追う
痛みの中にだけ、存在を隠す君がいるように

まっすぐに、君の瞳の向こう側を見る

もうおまえはよむな

2006年02月17日 09時12分11秒 | 詩に近いもの
許されない理由


これまた難しい事を聞くね。
これ、多分逆なんだよ。
許されないんじゃなくて、
周り中にいる全員を許したくないと思っている主体の自分が居て、
そんな考え方してる僕が許されるはずないから、
僕は死んだ方がいい、となるわけで。
世界の全てを滅ぼしてしまいたいんだよ。
だから、それならてめぇが死ねよ、って話。

で、その理由だけど。
思っている事を、深層心理を言えば言うほど
自分がそのネットワークの中に居られなくなる。
居場所が無くなる。
言いたいことを全部言い続けて、それでも許してくれる人間なんか
僕の周りには一人も居ない、
と考えているわけで。

実際のところ、
僕は肉体の暴力行為も、法律違反もしなかったのに
色んな場所から追い出されて生きてきた。
日本人は平和が好き、ということなのかもしれないけれど。
挑戦的な揉め事を起こす奴を
いったいどれほどの人間が許容できるのかな?

「読むと痛いかもしれない、だからごめんね」
何が矛盾してるのかよくわからないっす。

僕は自らの体験を増やすために痛みの中に
何度も身を投じていますが?
そしてそのたびに逃げ続けていると思う。

迷惑をかけ続けて生きてる事は知ってる
そしてそれは段々とネットワーク規模がでかくなるほど、
僕の経験値が高まるほどに迷惑レベルが高くなる

どうすりゃいいの?
「君、汚れてるから目の毒。邪魔」
とか通行人に言えばそれだけで殴られる危険性あるよね。
でも、そう見えているという事実は無視できないよ。
心の奥底にドロドロとたまっていく。
僕は出来る限り世界の汚れに目を向けない事が大事なんだよ。
鏡を見ると死にたくなるしね。
なるべく見ないようにしてます。

「思想、良心の自由」「言論の自由」
という言葉は聞いたことがあるけれど
「悪意、暴力の自由」という言葉は聞いたことがない。

ハッキリ言って、全部の物事が繋がってるから
何をどこまで説明したらいいのかさっぱりわかんねーんだよ。

昨日、ふと気付いたことの一つは。
僕が10歳の頃、姉貴が死んだ。
高校に三日間しか行けなかった。処女だった。
両親からいじめられて何度も家出を繰り返した。
そのたびに連れ戻されて、協会に逃げたりしてた。
神に縋っても、神は救ってくれない。
結局死んだ。

「僕は、由夏ねーちゃんが死んだ時の夢の中を生きてるのかもしれない」
ということ。

まぁ、別にわかんなくてもいいよ。
俺、ねーちゃんの事あんまし好きじゃなかったんだよ。
親父が泣いてるところ、初めて見た。
それが一番の驚きだったかな。
特別な事態なんだ、ってそん時にようやく気付いた。
「本日は、由夏のために集まっていただいて、ありがとうございます。」
って言いながら顔を真っ赤にしてぐしゃぐしゃにして泣いてた。
わけわかんなかった。
子供の僕にとって、権力の象徴だったのかもしれない。

よく、わかんねーんだよ。
今でも。

家族が一人消えただけで、しかも一番嫌われて
親に蹴られたり叩かれたりして泣き叫んでいた人間が一人消えて
それだけで日常が日常でなくなった。

あれがなんだったのか。

なぁ、人って必ず死ぬんだろ?
それってかなしいのか?
つらいのか?
なんか駄目なのか?

誰が困るんだ?
何が困るんだ?

俺が困るのか?
僕が困るのか?

僕、泣いてないよ。
普通に遊んだり笑ったりしてた。
意味がわかんねーんだよ。
死ぬってなんだ?
痛いのか?
面白いのか?

病院で注射を打たれて死にそうになった時、
全身の血液が電撃を浴びたような痛みがあった。
でも喘息の発作で死にかけた時は、むしろ眠くてぼーっとしてた。

俺が死ぬと、誰か困るのか?
何かまずいのか?
ずっと考えてる。
誰も何も困らないって。
けど、なんか納得いかない。

半年から一年くらい経った頃、
告白もしていない女の子の、瞳の奥にフラれて、
自殺しようと思った。
病院のベランダから飛び降りようと思った。

瞳の中にある声が聞こえたんだよ。
「おまえはわたしのぎせいになれ」って。
気が狂うかと思った。
というか、気が狂った。

色んな人の声が聞こえるようになったんだよ

頭が良かったんだ。
知能指数だけは異常に高かった。
周り中からいつも褒められた。
祝福された。

けど、意味無い。
みんな死ぬんだよ。

わかんねぇ。さっぱりわかんねぇ。

小5のガキが、密室でずっと考えてんだよ
誰にも頼らずに。何も信用せずに。
でもわかんねえんだよ。

はやくあのベランダから飛び降りたいよ。
下に草むらが見えるんだ。
水たまりも泥水もある。
結構汚いところなんだよ。

シドニーの上空4000メートルから飛び降りたのに死ななかった。
外の景色が綺麗だったからかな?
WORLD is BEAUTIFUL!!!!!
って叫んだんだ。

なぁ、俺、生きてるか?
ホントにいきてるか?
心臓、動いてるか?
声、聞こえるか?

たしかめてくれよ。
なぁ、たしかめてくれよ。

おれがここにいるって!だれか!たしかめてくれよ!

何も考えずに 書き込んでしまえばいい

2005年12月22日 14時50分15秒 | 詩に近いもの
僕は生きる意味がある、と思うことがある
けれどそれはほんのささいな偶然の思いつきのようなはやさで
すごいはやさで失われていく。
だからそれは僕にとって多くの場合において
生きる意味なんか無い、という開き直りに近いあきらめの境地に近づく
それでもまだ、時々生きる意味があるような気がする。
でもやっぱりそれは幻想だと否定する自分がいる
そんなふうにたゆたうゆらめきのような迷いの牢獄の中に封殺されている自分を感じたりする

そして僕は。

問いの建て方が根本的に設計ミスなのではないかと思う、思ってしまう。
問いは立てると書くこともできる。
だけど文法的には言葉の空間に様々な技法によって
多くの人たちによって手を加えられてきた言葉の歴史があると思う。
それは孤独の世界においてはありもしない虚構なのだけれども。

それでも僕は。

問いをずらす事によって立て直す事ができるんじゃないかと思う。

「生きることはいつから意味がある?そしていつから意味が無くなった?」
「僕はいつから生きてる事に気付いた?そしていつから死んでいるような自分を感じている?」
「僕はいつ、生きるとか、意味とか、自分とかを、考えないでいられる?」

そのように縮んだり、膨らんだりするものだから
僕は人が生きている今について疑いを消せないでいます。
疑うかぎり、命の火が消えないような気がするように
僕は自分が生きている事を疑い続ける

それでも。

なお僕は、
生きているということが死に続けている。