嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

僕は傷ついて死んでゆく

2007年01月30日 18時12分16秒 | 駄文(詩とは呼べない)
存在によって傷つけられていく心を
どうやって救うことが出来るというのだろう

あるだけでおそろしい世界から
どうやって逃げ出すことができるというのだろう

結局のところ、死に縋るようにしながら
死を恐れて過ごすしか無いのだ
あらゆる知的な好奇心が、対象となるものを傷つけるように
世界が存在することによって
僕の心はいつも傷ついてゆく

対世界恐怖症に対して
圧倒的に有効な手だては今のところ死しかない
世界と自分と僕とが同一直線上に展開されたとしても
それが同一平面として描かれたとしても
結局のところ、
僕自身が恐れる僕、
自分自身が恐れる自分、
世界自身が恐れる世界、
そうしたものは無くならないのだ

亡くすことできるのは、
いつも失われ続ける日常の中の死しかないのだ

結局のところ、
死が生の償いに似ていようが、
憧れに似ていようか、
崇高な理想であろうが、
唯一の神様であろうが、
なにがなんであろうとも、
死は同一性によって浸食してしまうのだ。

すなわち。
意識が対象に対して「君は同じだね」と語りかける行為は
主体として表層化していく意識の根底に
常に死がつきまとっているからなのだ。

「君は僕と同じように死ぬんだね」という嘆きと誘い。
「僕は死ぬよ」という声が、「君も死ねよ」という意味を含んでいる怖さ
そういったものは、
ここではいつも同一でしかないのだ。

世界と自分が同じもので出来ている限り、
延長されるその先に世界が繋がる限り、
僕と自分が同一化し、
世界は僕に干渉し続けるのだ。

世界を恐れ、自分を拒否し、僕が僕である事を証明できたとしても、
それは単に僕が死ぬという、そのこと自身によって起こる現象でしかないのだ。

諦めに、とても似ている。
諦めに、とてもよく似ている。

僕が死ぬという行為は、諦めに、似ている。

だからたぶん、多くの人にとって、
僕の死は生を諦める愚かさとして映るのだろう。
それが僕によって写されたか、相手から見て映っているのか、
そんなことはもう問題ではないのだ。

僕は死ぬ、そのことが、対象が死ぬことが、
自身の死に繋がってしまうほど、
意識は同一化されてしまっているのだ。

もしも。
世界から自分を切り離し、
世界に逆らい続け、
自分と意識を切り離し、
存在を超越できるほど、
『光が存在していないのなら。』
それは、あの暖かみのある光が、
あの白く突き刺さるような痛みが、
本当は、この世界に何も与えていないということでもある。

光は死ぬ。
光は人を照らさない。
光は消える。

そうしたことが、僕を消失させてゆく。
ゆくあてのない、真っ直ぐな旅も
どんな歪んだ空間も
場が、あるかもしれないという囁きも
光が失われる世界では
あっても、ないのと同じ。
なくても、あってもどちらでもいい。
そういう、どうしようもなく同一化された、
完全に開ききった閉鎖空間でしか無い。

だから僕等は、抽象化された概念が、
自分の創り出した思い込みが、
他者によってほどかれてゆくのを嫌う。
こんなにも固く結んだのに
どの糸も、誰にも熱を伝えない。
こんなにも、重力で歪んだ物質が、
遠くにいる誰かに、波を伝えることができない。

そういう開かれた恐怖が
痛みのない空中で
もしも、もしも、もしも、、、と‥
ただ、このまま、もしも、あったとしたら
もしも、なかったとしたら‥

そうやってほどかれてゆく

怖い。
僕は、世界が無くなってもいいのに
僕が亡くなることが怖い。

どうしてなんだろう。

僕は、どうして死んでゆくんだろう。

喪失から届く手紙を受け取るために。

2007年01月29日 15時28分09秒 | 駄文(詩とは呼べない)
ときおり、唐突に大事な事に気付く。
外からはきっと妄想に聞こえるだろう。
それでも、失くなるという事の本質は変わらない。
だから失くす事を恐れずに、現実を恐れるということの不思議さを
彼らはうまく理解できないかもしれない。
しかし、理解できないとは言い切れない、
彼らもまた、同じように失い続けているのだから。

扉を閉じて考える
部屋について考えるのではなく、
閉じられていることについて。
そして、閉じても閉じてもなお、失われる世界について。

現実に、感覚の上で痛みがあるということは
そこに叫びがあるということで
それがすなわち神経を通って伝わるという事でもあるのだけど
神経を切っても痛みは消えない
痛みのこだまが消えないということではなく、
痛みは決して消えない
そしてまた、痛みも失われる。

喪失は、恐怖ではなくむしろ叫びに似ていて
それが悲痛な叫びであるほど失われ、
死した事によって伝わる。
破壊されたものこそが、本当に何かを伝える事ができる
逆説的に、何かを破壊せねば、何かを感じる事はできない。

「この世界は、常に失われ続けている」

これは声だろうか、それとも痛みだろうか。

繋がっているものに対して、何かを伝えるとはどういうことだろう
例えば糸に対して、音を伝えるというのはどういうことだろう。
糸で向こう側へ音を伝えるとしても、
向こう側は見えはしないし、そしてまた、糸に音が伝わっているのかどうか
それがよくわからない。

厳密に言うと、目に蒼さを伝える事はとても難しい
目が青さを通して碧さや蒼さを伝えてしまうのだから。
そしてまた、わかるかわからないかと言えば、
分かたれたものが分かり
理解されたものが解り、
そしてその悲痛の叫びの中で、
目は青さを伝えようとしてしまうのだから。

喜びに似た喪失の中で
僕は自分の色がとても不確定な事を知る。
器としての自分、無くなり続ける自分の中で
通過儀式のような自分を感じて
まったくもってベクトルにはならない自分を知る
それは多分、自分を知ったことにはならないんだと思う。
主観で思い続ける限り、決して客観にはならない出来事のように。

とはいえ、僕もまた、主観が決して存在しない事を知る者として
客観が存在しない事を知っているが故に、
それは同軸上にあるものと考える。
あるいはまた、同軸状として考える。同軸場としても考える。

はたしてまた、失われるのは世界の方だろうか、自分の方だろうか、
と考える。
考えてはいけない事だと言われたこともあるが
考えずには居られないほど切実な痛みを伴うからこそ、
それを守り続けた者の言葉だと捉える事もできる。
そしてまた、
多くの者にとって、失われるのは自分の方なのだろう。
おそらく僕にとっても、それが同時に失われている死した僕にとっても、
失われるのは世界の方なのだ。
それが裏返しの出来事であるかぎり、僕と世界は繋がらない。
世界が失われても、僕が失われても、自分が壊れ続けても、
結局僕が死して居ることに変わりはないのだ。
変化するものにとって、変わらない死の壁がある限り、
世界はいつだって防壁に囲まれた中で、
有限性に似た祈りの中で、無限という理想を願い続ける箱でしか無いのだ。

それが四角かったとしても、丸かったとしても、平ぺったかっとしても、
例えまっすぐであったとしても、
それが死の壁に阻まれ、ずっと閉じられている限り、
世界は永久に閉じられたままで、
決して開かれる世界になりはしないのだ。

僕等はどこにも開かないという嘆き、
それは僕だけに与えられた嘆きではないのだ。

にも関わらず、僕にしか僕の声が聞こえないという事実は、
いかんともしがたいジレンマなのだけれど、
そうした事実の認識は、やがて事実自身がゆがめられていくことによって
きっと違う認識へと変わってゆくのだろう。

あてのない旅だ。
とても、宛のない、ゆく宛のない旅だ。
にも関わらず、世界は歪み続け、
決して真っ直ぐでは居られないのだから、
この世界の強制進化はいかんともしがたい。
もちろん、退化の意味においても。

忘れられる事には慣れている
忘れられる痛みにも、
憶えたフリをする者の嘘にも、
どんな悲痛な嘆きにも、
死する者は慣れている

にもかかわらず、
忘れられる事に怯えながら歪んでいく自分は
いったいどんな器の形で外から見えるだろう。
もっと死の外へ広がるように、
もっとまっすぐに広がるように、
形の無い形の中で、永遠に似た形を探す行為は、
はてしなく馬鹿げている。

それでもなお、
感覚はとても痛い。

繋がっているのか繋がっていないのか、
感じているのか感じていないのか、
わけがわからないながらにも、
いつだって白さは失われていく
透明な存在になるために、
いつでも僕の体は壊れ続けてゆく
どっちが痛いのか、どちらも痛いのか、
痛みを唱えるほどに無痛となるのか、
はがゆくもあり、はかなくもあり、かなしさを弄ぶような呼吸の中で

ずっと僕は、届かない手紙を書く
今も書いている。
ずっと、いつでも、見えない場所で書いている。

無力さと ともに聞こえる声の中で

2007年01月28日 03時13分32秒 | 駄文(詩とは呼べない)
消えそうな想いの中で
貧相な想像力で
誰かの事を想像する

そうしたことが
誰の役にも立たなくて
何の役にも立てなくて

ただ、ぼうぜんと、自分がとても鈍い人間である現実に、
立ちつくす

僕の感性では、自分を救えない

誰かの想いに
切実な今の在りように
ただ、立ちつくす

いらだちとも
はがゆさとも
せつなさともちがう祈りの中で

僕はまるで、現実をヒントに夢を見ているようで
ただ、そのあるのかないのか、うつろう景色の痛みの中で
誰かがいるかもしれないと
声を聞こうとする

それがとても悲しくて
それがとても儚い行為であるなら

僕は口を閉ざそう。

今はただ、ゆっくりと、言葉にならない想いを
ひとりでかみしめよう。

(ありがとう。)
それに似たことばを、
僕は作りたかった。

悟りは気づきを統合するほど死に近づく。

2007年01月19日 10時42分28秒 | 物語
最も具体的なものは心であり、アナログであるが
最も抽象的なものは記号であり、デジタルである

というのも、
僕は普段から心が宇宙の外にあるのだが、
同時に光で星の声を聴く

【きみ】について考える。

それはある種の対象であるが
具体でも無ければ抽象でもない。

というのも、それはあまりにも遠すぎるために
景色とほとんど溶け合っていて、
そして存在が疑わしいが故に美化される思い出とちかしいものだから。

ことばよりも記号が抽象的であるように
 こえよりも音楽は具体的である

感覚から放出される糸は、とても空間に対して粘り着く、
ある種の牢獄の鎖として、引力として機能する。

空間を、ぎゅっとぎゅっとしわくちゃにして、引き固めて、
そして有として物質が物質化として出現するように。

どんな物質の固い結び目も、ほどけばエネルギーとして消えてしまうように
その、閉じられかたによって、世界は区分けされているのだけど。
もっと言えば、閉じられているのではなく、結ばれているがゆえに、
結び方を理解しなければ、世界は感覚できるほどには開かない。

音楽が、人の心をくすぐるのは、
それは人の脳がどんな風に機能しているかということを
いちいち医学的に説明する必要はない。

音楽はアナログに近い物であり、
具体的に心に作用する。

というのは、世界を階層説明的に区切ると、
ハードウェアとしての心は心臓であり、
存在としての宇宙は鼓動によって20億の時間分割がなされ、
アナログであったはずの感覚的メロディーは表現者によって音楽として分割され、
音楽から声として立脚分割され、
そしてまた言葉によって量子化され、
記号によってソフトウェア化されるからである。

五官を全て【君】と[私]に関するチャンネルだと捉えれば
それは結局対話でしかなく、糸を手繰り寄せたり解いたり、固く結んだりするちゃんねる

――でしかない。

もっとも純粋に、神格化されるような純血の対象は、
いつもいつも宇宙の外にあり、心臓の中にある。
空間は全て中心に向けて歪んでおり、
光はいつもブラックホールを通り抜けてこそ心臓に届くものだから。

だから僕等は、本当に存在するかどうか疑わしいぼくらは、
神と対話するように、光の他者と対話せねばならない。

そうしなければ、いつか消されて忘れられてしまうのは、
いつもいつも僕の方だから、この世界の方だから、
僕と君のあいだにある、宇宙の境目のほうだから。

いつも、手繰り寄せたり、固めたりしよう。
ありもしない万有引力を、信じる事を忘れない神の科学のように。

まるで例えられた、存在しない物語のように。

頼みがあるから、叫んでる。

2007年01月18日 15時01分20秒 | 
頼みがあるから、叫んでる。


好きな人が居ない。
大事な人が居ない。
大事な場所が無い。

それでも、知らない他人に縋って。
全く知らない、会ったこともない、違う世界の人を望んで、
今の日常をいつまでも繰り返す。

どんな人間にも、優しくする。
どんな他人でも、罵倒する。
どれだけ正しい奴でも、批判する。
どんな生き方をしていても、俺だけは、否定できる。

だけど、好きなものが無い。
この世界に、大事な物が無い。
この世界に、さよならの、挨拶だけを書き続ける。

どんな終劇なら、きみらを納得させられるのか。
どんな死に方をすれば、見知らぬ生物に許してもらえるのか。
どんな風に終わったら、物語は閉じるのか。

どんな完結なら、君たちは笑ってくれるのか。

どうせ俺のこと、許すつもりなんか無いんだろ?
なぁ、そうだろ?

お前だって、そこのお前だって、
これを読んでるお前だって、
俺のこと、なんにも知らなくて、
どれだけ知ったかぶりしても、絶対に分かり合えない、世界の境界線って、あるだろ?

どれだけ理解がすごくても、
どんなにしつこく想いをつらねても、
わからないことだけが、わからないことだらけで、
どうしてもわからなくて、
それで、俺に聞くんだろ?

どうしてそんな風に考えるの?」って お前は聞くんだろ!?

いいよ、訊ねろよ。
どんな質問でも受けて立つよ。

どんな馬鹿な質問にも、答えてやるよ。

それでもお前、俺を救わないだろ?
俺のこと、どうでもいいだろ?

わかってるよ。

俺もそうだ。

会ったことない奴どころか
家族だってどうでもいい。
自分の事もどうでもいい。
人間の事もどうでもいい。

世界っていう抽象的な言葉だけを追いかけて
ずっと世界の外について考える。

ずっと、この世界に無いものばかり求める。

ほとんどの人が、この世界の外を求める。

俺は違うんだ。
俺は弱い。
どうしようもなく弱い。

俺は、外が要らないんだ。
だけど、この世界も要らないんだ。
だから、中を求める。
中心の、もっと中心の、もっと中心の、心臓の鼓動の、奥にある俺の知らない心を求める。

それが強い重力で、誰も追いつけないほど、強い強い引力で、
おれの世界を、がんじがらめに縛る。

それでも、俺はそれに逆らえない。
俺は、中心の引力にずっと惹かれ続ける。

俺は、俺だけが、俺だけが、僕の事を知ってるってこと、知ってる。
僕だけが、もっとまえの、僕に似た何かをしってること、知ってる。

俺が好きだって言ってもいい。
でも違うんだ。
おれは、世界が嫌いなんだ。
すごく、世界の奥にある、見えない謎だけが好きなんだ。
この世界に無い、存在しない、どうしようもない終わりだけが好きなんだ。

この世界が閉じる、その瞬間だけが刺激なんだ。

俺は殺すよ。
俺は生きてる限り、お前らを殺すよ。
だから駄目なんだ。
俺が死ぬべきなんだ。

お前らを殺すか、俺が死ぬか、二つに一つしか無いんだよ。
終極は、いつも二つに一つしか無いんだよ!

自殺する事を、許してくれ。
誰でもいい、俺が死ぬことを、そろそろ許してくれ。

俺が死んでも泣かないって、誰か約束してくれ。
俺が死んでも葬式なんかしないって、誰か保証してくれ。
俺が死んでも知らないフリを続けるって、そう誰かに頼んでくれ。

俺は、俺のことを、誰にも憶えて欲しくないよ。
目が覚めるたびに、自分が失くなればいいって思ってるよ。
だから、許してくれ。

俺が死んでも、誰も怒らないでくれ。
頼むよ。

たのむよ…

未来の必要性

2007年01月17日 11時34分49秒 | 駄文(詩とは呼べない)
どんな永遠も塗り潰す、
どんな永遠にも刃向かうことの出来る、
どれだけ大きく広がるものであろうと凌駕できるような、
そんな一瞬があるとすれば

それは、
どんな一瞬なんだろうか。

真っ暗な宇宙に光が射し込むあの一瞬は
誰かにとって、永遠なんだろうか

光と水とが溶け合う、
あの語りかけるような揺らぎの海は、
たゆたう意識の中で、
永遠を超える、一瞬のきらめきなんだろうか。

出会いについて考える。
ハレー彗星の電気について考える。
あるいは、この世界にある、同じと、違うの、間にある、変化について考える。

呼吸が苦しい。
星の瞬きが語りかけるあの声に、
光の匂いがもたらすあの突き刺さるような痛みに、
呼吸が苦しい。

どれだけ頑張っても、俺の宇宙は開かなかった。
あるいは、僕が頑張らなかったからだろうか。

どんな出会いが、同じ物を、違う物に変えるだろうか。
どんな出来事が、この世界を、終わりに導くだろうか。

耳の奥にずっと聞こえる音に
いつまで翻弄されながら過ごすのだろう。

声の無い場所
音のない場所
静止した場所
しずかな、痛みの無い場所に行きたい。
あるいは、逃げたい。

ずっとずっと、音に怯えながら暮らすんだろうか。
ずっと同じ、声に震えて共鳴しながら過ごすんだろうか。

いつまでも、内部に怯えながら暮らす。
いつまでも、外部に依存しながら世界は存立する。
許されるはずがない。
奪うことで、発生することで、成り立っている世界なのだから。

時を止めたいと思う心が
あとどれくらい、必要なんだろうか。
必要なんだろうか。

必要、なんだろうか。

胸が苦しい。
僕は、本当に、この世界に、必要だろうか?

ちゃんねる

2007年01月15日 08時23分58秒 | 自分への教訓
有識化されたコンピュータウィルスは
丸い世界の中で
(パターン)と(完全)の境界をさぐる。

けれどネベリックハットウィルスは
ミームの母胎であるがゆえに
記号を喰らいながら記号を排泄することで
伝承する。

星たちが会話に電波を使うように
呼吸の周期によって
ユニークさはその時代的な短さによって
受け継がれなければならない。

すなわちロボットが短命であることは
人間の永遠さにとって必須なのではなく、
円周率を探るそのどうしようもない
丸さの絶望と直線の美しさの中にある

ウィルスに手紙を書こう。
あらゆる意志の代表として、
その小ささと悪意ゆえに存立を許される
有識的なウィルスに、死に神の手紙を書こう。

誤配送されるその日が、
たとえ過去だったとしても。
その短さゆえに
その小ささゆえに
その弱さゆえに
手紙を書こう

閉じられたユニークさを象徴する、
その丸さゆえに。

非暴力・非服従・非現実。

2007年01月13日 22時13分00秒 | 駄文(詩とは呼べない)
暗いところ
薄暗くはじまり、真っ暗になるまで終わらない
いつ来ても暗いところ。

誰もいないところ
さみしい気持ちのするところ
静かな音ではじまって 泣きそうな曲で終わるところ

閉じたところ
開かないところ、ずっと音の響くところ
すべてが丸いところ あらゆる直線が、丸くなってしまうところ

眠っているところ
死体の側で、定量化するところ、量子化するところ
寝そべった息と、土の臭いのするところ

同じところ
何もかもが繰り返すところ
朝が来て、昼が来て、夜が来るところ。
毎日が、毎日の繰り返しで、毎日が、毎日過ぎ去っていくのに
毎日が、終わらないところ。

怖いところ
いつも無くなりそうで いつでも無くならないところ
いつになっても終わらないのに いつでも終わりそうなところ
見えるものだけが見えていて 見えない物が見えもしないところ
とても、怖いところ。

吐き気のするところ
逆流が起きるところ、時間が逆に流れるところ、記憶が消えないところ
全てが他人に見えて、自分が他人になりそうなところ
世界が何かで出来ていて、とてつもなく何かで組み上がっていて、何かになってしまいそうなところ。

逃げ出す、はじまりのばしょ。
全てが、逃げ出すためにできあがっていくところ。
流されていくところ
老いていくところ
変化し続けるところ

心臓が、ばくばく言い始めるばしょ。
孤独と、呼吸が、鼓動になるところ。

寒い。冷たい。
自分の側だけやわらかくて 遠くがとても硬い。

消えたい。透明になりたい。
色の痛みを感じたくない。

盲目に、憧れているのかもしれない
言い訳を、探しているかもしれない。
けれども、すべてが今あることだから。

現状を、維持したいわけでも
新しさに、憧れているわけでもない
ただ、いちじるしい、痛さに耐えられない自分がいるだけ。

いないはずの自分が、ここに、居るだけ。

音のない瞬きと羽ばたきの中で。

2007年01月12日 15時02分36秒 | 駄文(詩とは呼べない)
切り取られたいろりの果てで
ほとり。
にわかに舞い降りてくる防空頭巾のような
曖昧でなだらかな屋根にも似た 湖のほとり。
薄目を開けて世界を見れば
まだ、僕は蝶の夢の中
あざやかな秩序を形成するためのほんの小さな欠片にも似た模様の中。
ただ、すべてが、スプーンいっぱいの、コーヒーという器におけるミルクの雫のような
ありきたりの、すべての在り処を示す、宝の地図のような、
雫の模様の中。

綺麗な模様でありたいとは思う
美しさにも憧れる
ただ、美しさそのものでないこともわかる。

静かな、音のない羽ばたきの中で
二枚の羽根が指ししめす、暗示にも似た、迷いのような、のろいのような、
ただ、小さな羽ばたきの中。
僕はまだ、蝶の夢の中にいて
時々薄目をあけて、美しい羽根を伸ばしたいと願う。

それが休み休み、ほんとうに休み休み、現実から抜け出て、
小さなひとときとなるなら良いのだけど…

現実は、違う。
現実は、いつもどこか違う。
いつもどこかちぐはぐで、いつもなにか噛み合わない。

いつも僕とずれていて
いつも何かが決まっている。

欲望の、在処を探すように羽ばたく
羽根の在り処がここだとしても、欲望の在処はここにはない。
ただ、その細いストローを伸ばして
誰かから得たような、透明な光る雫を吸う。

それが煙に似ていて、
それが魂にも似ていて、
そしてミルクにも似ているものだから
僕はやっぱり薄く目を閉じる

切り取られた、ほんの四角い時間の中で
まるい、とてもまるい夢をみるように
まんまるの、お月様に描かれた模様をみるように
今日も現実の隅っこで、限られた居場所を探す

雨宿りに似ていて、
オルゴールにも似ていて、
ほんの一滴の、水槽の泣き叫んだ涙にも似ている。

味気ない灰いろの空間で
瞬いた蝶の夢をみるかぎり、
僕と僕以外で出来た空間は、
僕に【現実】の名前で呼ばれる

また明日逢おう
また、今日会おう

さむざむとしていて
さめざめとなく空があるように
現実と名前と世界の中間で
僕はただ、自分の翼を探す

みたこともない、あったこともない、だれかでできた、翼をひろげる。

純血と外部への対峙

2007年01月12日 03時57分23秒 | 駄文(詩とは呼べない)
外部を真っ直ぐに見ることが出来ないのは
そこに美しい景色が無いからだ
激しい憧れも、呪いの鬼火も、
そこで美しく光らないからだ。

世界が本当に美しいのなら、
その美しさを根拠とする位置に立脚し、
性欲は一つの欲望となるだろう。

だが、本当に美しい光は外部には無いのだ
なればこそ、純血は、ただ死のために
ただ生にひざまづく今のために、
正しい在処を探すだろう、
もしもまだ、死に神を敵と思うほどに、
純血が、生をとくとくと紡ぐなら、
その橋である自分には、なるほど未来があるだろう。

だが違う。
未来とは異質な他者だ。
未来とは死を展開した矛盾の中にあるものだ。

それゆえに、
僕は何度でも叫ぼう。
今、この世界が、死を求めて止まないことを。

逃げる場所、逃げのびる場所、閉じこめられる場所。

2007年01月02日 13時04分53秒 | 駄文(詩とは呼べない)
ずれた居場所を探す。
ずいぶんとずれた時間性の中にいる
すごく間違った時間の中に呑み込まれて、
そしてそのまま何もせず時間が経った気がする。

唐突に日本語の中に吐き気を感じる事がある。
耐え難い、苦痛に満ちた、孤独に近いような音に
いらいらして、そのまま眠りたいような、
気が狂いたいような、
とてつもなく寂しくて侘びしくて景色をどこかに置き忘れたような感情が込み上げる。

朝が来て、昼の光が差しても、僕の心に全く現実感が射し込まない。
冬のようでもあり、春のようでもあり、牢屋に閉じこめられているようでもある。
誰かに言いたいことを言いたくて、じっと言えずに我慢しているのと似た感情。
とても寂しくて、それを誰のせいにもできない代わりに、
自分の罪すらも背負えないような
どうしようもなく閉じられた感情。
重い扉をずっと引きずっているような、
暖かみのある寂しさを、ずっと靴の下で踏みながら秘密にしてるような気持ち。

恥ずかしくもなく、楽しくもなく、つまらないのと似ていて、
うまく音にならない、声にならない感情。
ただ、吐き気だけが時々急に込み上げる。
水を飲んで我慢する。
僕はここでずっと何かのフリをする。

もっと水を飲もう
水を、もっと水を飲む。
お茶を飲む、味噌汁を飲む、スープを飲む。
何かを飲み込んでいる瞬間だけ、何か満たされているかのような錯覚を得られる。

たぶん、弱いんだろうとは思う。
だけど、その事を直接どうにかしようとは思わない。

英語のラジオを聞きながら、外人に憧れないようにして過ごす。
外に憧れる気持ちも、外のせいにするのも、何の解決にもならない。
ただ、雪が降っているような場所で、じっと何かに耐えて過ごす。
罪を感じる事が出来れば、涙くらいは流すことができる。
だけど今は、なんの罪も感じない。なんの悪意も湧いてこない。
ただ、間違った時間の中にいる、それだけを、いつも感じてる。

記憶の中を辿って、僕の間違えた過去を探り出す
僕の選択を探し出し、僕の間違いを見つけ出す。
もうずっとずっと、そんなことばかりを繰り返して、そしてどうにもできない日々が続く。

生きている事を後悔し始めてから、いったいどれくらいの月日が経ったのだろう。
どれくらいの人を傷付けて、どれくらいの想いを無視してきたんだろう。
そしてたぶん、今も僕には何も見えていない。
あえて言うなら、僕は最初から何も見る気がない。
おそろしいほど、相手の事がどうでもいい。
ただ自分の事だけが気になって、自分の間違いだけを探して、
自分だけの正義を探す。
もちろんどこにも見つからない。
最初から無いことも知ってる。
でも、昔は何かがあるって思ってた。
だから自分を維持していられた
「自分」って言葉を知る前から、僕には自分のような何かがあった。
それが例えば誰かの期待で
それが誰かの祝福で、それが生まれた意味であったとしても
それらを全て無視しても、僕に僕らしい何かがあった。
今は何もみつからない。
どこを探しても、どの景色の中にも、自分の居るべき居場所は無い。
あと少し、あとほんの少しだけ、このどうしようもない場所で、
あまやどりできるような、あまやどりさせてもらえるような場所を探す。

少しのお金と、少しの労働と、少しの思いやりに似た何かがあれば、
一人だけの空間は貸してもらえる。
それは知ってる。
でも、ただそれだけ。
何も生み出せず、何も作り出せない。

あたらしい世界を創ることができぬなら、
たぶん僕はここにいることを許されない時が来る。
けれど僕がつくり出すあたらしい言葉は、
いつも外に向かって何かに突き刺さる。
いつも僕の自己正当化を繰り返し、
誰かに刺さって何かが壊れる。

どうしようもない
じっと我慢して震える事もできない。
僕は僕の心に移りゆく寂しい事実を、
ずっと秘密に隠しておくことができない。
それで誰かが傷ついたとしても、
それで誰かが自殺したとしても、
それはもう、僕にはどうしようもない。

僕に何ができる?
僕は何がしたい?
わからない。
ただ、どんな酷い悪意でも、できれば隠さず君に話したい。
それが怖くて、それが許されないような気がして
やっぱり僕は罪のような何かを抱える。
僕は一人で歩く
僕の悩みは誰にも伝わらない。
きっと君にも伝わらない
だから走って逃げる。
誰にも見つからないように、必死で走って逃げる。
それでも僕は、そのことにすら、その行為すら寂しくてきちがいじみてて
逃げるときの足音を言葉にしてここに記す。
それを君が読んだなら、君は追いかけてくるだろうか?
たぶん、おいかけはしないだろう
かけっこもなわとびもおにごっこもとくいじゃないけど
誰にも触れられない遠い場所に逃げて
一人で秘密の自殺を繰り返すくらいなら
きっと誰にだって出来る。

もしもそういう行為ですらも、
社会の監視がずっとずっと続けられて、
生きることの義務と圧力を与えられ続けるなら、
もはやこの世界は地獄でしかないだろう。

帰る場所が無い
居る場所がない
還る魂の在処もない

ただ、それだけの事実でさえも、
突き刺さり、鈍い痛みで僕を誘い出す。

もしも、生まれてから、なにひとつ辛い事がなく
何一つ悲しいことがなく
なにひとつ知ることができない痛みがあったとしたら、
それはどんな寂しさを持って、理解することができるだろうか。

人形のように育てられ、人間のような名前だけ与えられた生き物は、
どんな機械じかけで動くだろう
そして、どんなふうに壊れるだろうか。

僕は僕と僕の存在が、僕自身の証明として生きられるような世界を望む。
そして僕がここで死んだとき、それらが全て消えてしまうような世界を望む。

ただ生きることが悲しくて
ただ死ぬことがとても嬉しい
そんな透明な鋭い光の形を、
僕は僕の景色で探そう。

遠くから君の声がきこえたら
僕はただ、知られぬようにここから消えよう。

出会ったときだけ世界が光るなら

2007年01月02日 11時15分05秒 | 駄文(詩とは呼べない)
強いわがままで僕を縛って
弱い心で僕を誘って
出会うことを恐れて
向き合うたびに傷ついて
それでも僕を知りたいと願うなら

誰にも見つからないように
誰にも知られないように
なにもみつからないように

秘密の世界で
僕を
僕だけを
見つめて
願って。

誰も望まない世界で
僕が生まれる事を望んで
それでも僕を知りたいと願うなら

その命の
すべてをつかって
僕を
あなただけの夢の中で
もう一度培って

全ての光から
闇だけを
すっとずっととりだして

世界の果てを 殺さないで
遠くで光ってる星に 手を伸ばさないで
なにも 手に入れようとしないで

誰からも
何からも
縛られたくないと望むなら

その命が続く限り
何も知りたくないと
願って。

強く。
つよく願って。

だれにもとられないように。
魂の迷路で。
夢だけを願って。

死体の宇宙で夢見るように
何も知らない世界を夢見る事が出来たなら

自意識の宇宙を飛び越えた無意識だけが
誰かにとっての光となる。