Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

ラーチャーブーベン(Ratscherbuben)20.3.2008

2008年03月21日 06時04分26秒 | Weblog
ウィーン西駅からローカル電車に乗って約40分。ノイレングバッハという駅で降りたら、車で迎えに来てくれていました。そこからさらに徒歩なら40分、車で10分ちょいに、クリスチャン君の住むマーカースドルフという街があります。





街、いや村ですわ、村。ちょうどクリスチャン君の首のあたりによこたわっている100軒ほどの村。これがマーカースドルフです。彼の家族、おばあさん、おばさん、みんなここに住んでいて、おばあさんは、村人ほとんど知り合いだそうです。

この村を見下ろす形で教会があるのですが、13世紀の建築様式で、オーストリアには今この様式の教会は3つしかないそうです。


さて、12時に教会の前から始まったラーチャーブーベン(ラーチェンする男の子という意味です)は、一軒ずつ回りながら降りてきます。なんでも、明日はキリストが死んだとされている日になりますから、その3日後に復活するまで、村の教会の鐘はローマに飛んでいくんだそうです。(そこに鐘見えてるけど、飛んでいっているらしい。)で、鐘さえ鳴らしてはいけない時期にあたるらしく、鐘の替わりにこの「ラーチェン」という道具で音を立てるそうです。



この「ラーチェン」音をお伝えできないのが残念ですが、すごいです。まわして音を出しているのですが、その時は自分がしゃべっている声が聞こえないくらいです。村の男の子だけがこの「ラーチャーブーベン」の資格があり、何回か講習を受け、数年間(クリスチャン君は6年間、弟君は7年間、今年はいとこ(下の写真)がメンバーに入っているそうです)その任務を行うそうです。



オーストリアに何年かいても、ウィーンでこんな行事見たことないし、まだまだ小耳にさえはさんだことがないようなことがたくさんあるんだなぇと思いました。本当に初めて見ました。

少年たちは家にやってきて、呪文を唱えるかのように「なんとかマリアのために~ラーチェンさせていただきま~す」みたいなセリフを言って、まわし始めます。一番大きな子が膝をくっと曲げると、全員がさっとやめる。これを数回繰り返します。

実は今日、本当は明日しかしない方のバージョン(長いセリフと片膝で回したりする)も、内緒でやってくれました。あっという間でしたが、おもしろかったです。

その後は、クリスチャン君のおばあさんの手作りの品を数々ご馳走になりました。食事というより、おやつが中心でしたが、ご紹介しようと思います。ちなみに全部手作りです。←この意味絶対通じてないと思います。では!





クッキーはもちろん手作りですが、ジャムも手作りです。そして、ジャムの果物も庭でできた果物です。(アプリコットと、黒スグリ)だから全部手作りです。



オーストリアの有名なおだんごで、果物を入れたものです。普通はアプリコットが多いのですが、今日はイチゴと写真のプルーン(もちろんどちらも庭でできたものを冷凍保存)、そしてなんとモーツァルトチョコの入った団子まで出てきました。(おいしいので食べちゃった)食べすぎかなぁと思いながらも、気がついたら7個いってました。

その他にも、レーズンやクルミの入ったお手製パンや、手作りレバー団子のスープなどを出してもらいました。



これがそのおばあちゃん。クリスチャン君に「おばあさんがこんなにお菓子上手なのは、この村では普通?それともおばあさんが特別?」と聞いてみたのですが、こういう田舎のおばあさんは普通につくっちゃうらしいです。今私の近くで、おはぎや、わらびもち、草もち手作りできる人どれくらいいるだろう…と、ふと思いました。

そして帰りにはイースター用のお菓子までいただいて帰りました。中はウサギのチョコレートと、タマゴのチョコレート、おばあさんお手製のジャムなどが入っています。写真をよ~く見てください。かごの中に(左右の下のほう)ひいてある草ありますよね?これもお菓子だそうです。クリスチャン君に日本語で「草食べてください。」といわれました。冗談かと思ったんですが、おばあさんも真顔でした。しかたがないので、「わかりました。日本人は野菜大好きですから。」と返しましたけど。本当に食べられるのかちょっと不安です。


コメント (7)
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フォルクスオパー「マックとモーリッツ」20.3.2008

2008年03月21日 05時24分10秒 | Weblog
その前に、郵便局で4800円振り込みするのに、480円(1割)手数料取られる国でした。信じられない!

もう一つその前に、今日のウィーンは午後からいきなりすごい雪が降って、3センチくらいつもりました。やっぱり油断はできません。せっかく花が咲いているのに大丈夫かなぁ?雪はひどいときは5月くらいまで降ったりすることがあるそうです。

さて、帰宅して、さあご飯でも炊こうと思いながら、チケットを見たら、5時開始?えっ。今10分前!あわてて家を出ました。そしたら始まってないし、客もいない。他のチケット握ってました。

気を取り直して、ご飯食べに帰って、6時半に間に合うように出たはずが、今度はバスがのらりくらりと足より遅い。5分遅刻したけど、まだ始まっていませんでした。

何回見ても面白い!今日も最後はあまりの面白さに泣いてしまいました。本当に面白くって泣いちゃうってどういうことって思いますけど、本当に面白い。(笑いすぎて涙がでるのとは違います)

残念ながら今年のチケットはすべて完売。来年もこの出し物があることを祈って、もしどなたか来シーズン日本から来られるなら、ぜひぜひ見て欲しいです。

ぎりぎりいったのに、なぜかぽつんと立ち見のいい場所が空いていたので、するりするりと入っていって、とっても快適に見れました。こういうこともあるんだ…。

最初から最後まで、階段で踊っている女の子あり。3歳いくかいかないか。でも一ちょ前に踊りが様になっている。ただ音楽にあわせて踊っているだけなんだけど。
で、休憩後はますますヒートアップしてきた。マックとモーリッツが踊っているときだけ自分も踊る。この子もしかしたら…もしかするかも?って後ろから見てて思った。3歳にして、私に舞台より、暗闇の自分をひきつけさせるのは才能か?

ChoreographieFerenc Barbay
ChoreographieMichael Kropf
Libretto, Musikzusammenstellung und RegieEdmund Gleede
Bühnenbild und LichtManfred Waba
KostümeFriederike Singer
Musikalische EinrichtungBéla Fischer

DirigentGerrit Prießnitz
MaxDaniil Simkin
MoritzDenys Cherevychko



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