初診時に肝臓全体に転移を認めた胃癌のFさん。抗がん剤治療が効かなければ数ヶ月も難しいと思われた。しかし、抗がん剤治療が効をなして、治療内容を変化させつつ1年6ヶ月まで頑張ってくださった。
とにかく仕事優先の50代男性。治療日程を調整しながらの治療継続だった。治療する側からすれば、ある程度決まった日程で治療を進めていかなければ少し不安なのだが、明らかに仕事がFさんの気持ちを支えていると思われたので、多少のスケジュールのずれは大したことではないと思われた。
仕事をもっている患者さんの場合、会社の人から替わりの者をたてたから安心して治療に専念するように言われたりすると、自分の存在意義を見失い非常に落ち込んでしまう場合が少なくないという。癌という大敵を持っているのも患者さんなら、仕事を含めた日常を生きているのも患者さん。治療の進め方は、患者と医療者とがよく相談しながら進める必要があると感じる。
Fさんの場合、出会って亡くなるまでの1年6ヶ月のうち、1年5ヶ月は仕事を続けられた。病状は診察のたびに説明をした。その間、時には気分が落ち込むこともあったに違いないが、気力が萎えてしまうことは無かったように思う。
とにかく仕事優先の50代男性。治療日程を調整しながらの治療継続だった。治療する側からすれば、ある程度決まった日程で治療を進めていかなければ少し不安なのだが、明らかに仕事がFさんの気持ちを支えていると思われたので、多少のスケジュールのずれは大したことではないと思われた。
仕事をもっている患者さんの場合、会社の人から替わりの者をたてたから安心して治療に専念するように言われたりすると、自分の存在意義を見失い非常に落ち込んでしまう場合が少なくないという。癌という大敵を持っているのも患者さんなら、仕事を含めた日常を生きているのも患者さん。治療の進め方は、患者と医療者とがよく相談しながら進める必要があると感じる。
Fさんの場合、出会って亡くなるまでの1年6ヶ月のうち、1年5ヶ月は仕事を続けられた。病状は診察のたびに説明をした。その間、時には気分が落ち込むこともあったに違いないが、気力が萎えてしまうことは無かったように思う。