Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

ものは言いよで 角が立つ

2006-12-12 | 医療・病気・いのち
 悪性疾患であることをきちっと本人に伝えた上で治療をしている医師の割合はどれくらいなのであろうか。手術という危険を伴う治療手段を用いることの多い外科医としては、悪性であることを語らずして治療を開始することは難しいと思う。特に進行癌の範疇に入る場合には、再発した場合の抗癌剤治療をスムーズに行うためにも、最初の段階で告知することが必要だと思っている。

 ところが、手術が必要とのことで内科医から患者さんを紹介された場合、悪性疾患であることを伝えていないことが意外と多い。次第に伝えようとして時間切れになったのか、告知は外科医に任しちゃえと思っているのかはわからないが、まあそれはどうでも良い。

 しかしせめて、告知をしているか否かは、紹介状に書いておいて欲しいものだ。何も書いてないと、まず悪性であることを聞いているかどうか探らなければならないし、ときには患者さんが上手で、聞いているかのように振る舞うこともあるから要注意だ。

 私は基本的に、きちっとお伝えした上でないと治療を開始しないので、最終的には告知をする場合がほとんどではあるが、伝える手順や段階というものがある。ものは言い様と言うが、告知するにも伝え様というものがあるのだ。