今日の朝刊「天声人語」に明日17日が深代惇郎40年目の命日だとあった。
もうそんなになるのか、あのころその文章に惹かれて読んでいた。
もちろん後にまとめられた「深代惇郎の天声人語」正編も続編も購入した。
今年「天人 深代惇郎と新聞の時代」という本が出されたときキンドルにいれたが
「そういえば本箱のどこかにあるはずだ」と探したけれど「青春日記」はあった
けれど肝心の「天声人語」がなかったので息子に電話するとこちらにあるという。
学生時代に東京にもっていって、アメリカ留学中も持って歩き、また帰国するとき
整理しないで持って帰ってきたことになる。
彼も新しく出た後藤正治氏の「天人・・・」を購入したということだった。
・・泳ぐ鮎を見るようなコラムの生きのよさ・・と今朝は書いてあったけれど
強くて、優しくて、激しくて、暖かくて、ウイットがあって・・・・読み手を引き
付けるコラムだった。懐かしい。
当地の図書館には蔵書はありません。
私は1977年刊の松山幸雄氏の「日本診断」を持っています。この人も早く亡くなりました。彼の文章が軽妙達意の名文であることは既に定評があると松本重治氏が序文をよせています。
今年夏の終わりころに出た後藤正治氏の作品は
深代氏がどのようにして「深代惇郎」になったかが分かる本でした。蔵書として自宅に置くほどではありませんが深代惇郎の「天声人語」を楽しみにして読んだものにとってはその時代も書かれていて、読みたい作品だと思います。
松山幸雄氏の著書は、引越ししたり、息子がもっていったりで現在手元には「国際対話の時代」「しっかりせよ、自由主義」の2冊しか残っておりませんが「勉縮のすすめ」もよく読みました。
こういう知性や教養は過去のものだということなのでしょう。
「世の中変わった」とはいえ寂しい気がします。