町内の方がお風呂で亡くなった。
離れているので(我が家は1班、彼女は
3班)あまり親しくお話したことは
ないけれど顔を合わせればちょっと
立ち話くらいはしていた。
80歳だそうだけれどお元気で毎日の
ように近くの山に登っていらっしゃった
らしい。
帰ってくるとお風呂に入る習慣で
その日もそこで亡くなった。
小さな印刷屋さんだったけれど
最近は需要が減って商売は休業状態で
連れ合いの夫は喫茶店に行っていて
帰宅して発見した。
前に住んでいた時同じ経験をした。
同居していた夫の親は旅行中で、
夫も出かけていて、まだ
幼かった息子とわたくしは留守番
していた。
そこへ向かいに住んでいた夫のいとこ
が飛び込んできた。
「お父さんが亡くなった!」
叔父は開業医であった。
まだ携帯のない時代で、とりあえず
夫の行き先に子供をおんぶして走った。
義親は泊る旅館の電話番号を残して
行かなかった。
ただ伊豆のその旅館には前に泊まった
ことがあってそこへ電話をかけてみた。
夜中だったけれど連絡がついてタクシー
などを乗り継いで早朝帰ってきた。
それ以降泊りで出かける時には必ず
電話番号を残していかねばならないと
実感した。
お風呂の事故は多い。
わたくしも入浴には気を付けている。
湯舟より床が濡れているので滑りそうで
怖い。
大腿骨骨折して帰宅してからお風呂に
支えをつけてもらった。
生きていると何時、何が起きるか
分からない。
喫茶店に行っていたご主人の悲しみと心情
を思うととてもつらい。