ここでは日月、猿、鶏、蛇、邪鬼等を配し四臂以上の人型立像で庚申塔と判断したものを青面金剛像と記しています。
なかには正式には庚申様と呼ばれる青面金剛でないものも混じっている可能性もあります。
そこはひとつご愛嬌ということで勘弁頂きたいと思います。
調子に乗ってやっちゃいますよ^^
《銀乗の青面金剛像コレクション№002》
深谷市の常盤町の中山道をちょいと入った路地にある青面金剛像二体。
左は延宝、右は元禄の年号が刻まれていた。面白いなあと思ったのは右の像の足元の三猿。
左右の見猿と聞か猿が横向きで彫られているのであります。なかなかユーモラスでしょ?
《銀乗の青面金剛像コレクション№003》
こちらは帰省した折に観察してきた千葉市は大宮町にある青面金剛像。
部分的に風化が進んでいて年号などは判らなかったが、細部を観察するとなかなか面白い。
青面金剛の足元にあるのは岩だか邪鬼だかはよく解らないが、その両端には着物を羽織った二人の童子が。
個人的趣味からは「童子」ではなく「姫」と解釈したいんだけどなあ(そんな格好に見えるのであります)^^
左手の童子は棒のようなものを持っているように見えます。右手の童子は合掌しているのか香炉を持ってたのかな。
童子が彫られた青面金剛像の実物は今回初めて見ましたわ。
でも一般的には青面金剛像には三猿・二鶏・二童子が彫り込まれているとも聞いたことあるのであります。
すると普段見ている童子のいない青面金剛像は逆に一般的には珍しいということ?
こいつは地域性とかありそうでありますよ。
更に下には二鶏と猿が彫られておりました。猿は一体しか確認できませんでしたが、これも面白い。
この猿は見ざる言わざる聞かざるではないようです。だってウンコ座りしてますもん^^
見ようによっては、膝を抱えてスネてるスネ猿や木刀背負ってるヤンキー猿にも見えて面白いものであります。
青面金剛像って様々な造形があって本当に面白いですね。
でもなんで?
一夜を寝ずに過ごす庚申待ちの達成おめでとうございま~す!!
どうです?この記念に青面金剛像などお造りになって講の記念として後世に残しませんか?
青面金剛像を基本にオプションで鶏に猿と邪鬼、蛇に髑髏、変わったとこでは翁に童子なんかもお付けしますよ。
ええ、ご予算に応じていかようにもお造りさせて頂きます^^
えっ?一般的にどんなのが売れてるかですか?
そうですね、普通は最低でも三猿と二鶏はお付けになりますねえ。
そういえば、この前隣村の方々からは更に蛇を沢山這わせてくれという注文を頂きましたよ^^
こういっちゃなんですが、こちらの村はお隣と比べると御大臣がいらっしゃって気風も宜しいかと存じます^^
いえいえ、そんな御謙遜なさらなくても判りますって。ここは一つ隣村よりオプションを増やすべきですよ。
童子なんかどうです?いやあお客様方お目が高い・・・
きっとこんな営業トークが繰り広げられて造形の多様性がもたらされてたのだったりして^^
横向いてまで見ない、聞かないをアピールしているのでしょうか?
千葉市のは・・・
もうヤンキーにしか見えない(笑)
木刀背負って、丸いグラサンのオカッパヤンキーです。
地域性なのでしょうか^^
隣の像と比べると手抜きというか稚拙というかそんな感じです。
猿というよりフルフェイスのヘルメットを脱ごうとしているライダーを三方向から捉えたようです^^
地域性、さすがにチバラギといえども、この手のヤンキーは見掛けることが少なくなりました。
この髪型はオカッパじゃなくてアフロなんですよ、きっと^^
千葉のものは破損が進んでますが、元々はかなり立派だった様子、
庚申の夜の寝ずの酒宴も、さぞや盛大であった・・・とか?^^
お賽銭に菓子、それにクマちゃん??が供えられているのですね?
千葉のような大都会にも、まだ信心深い方がいらっしゃるのですね。
日本のどこかに、彩色の施された青面金剛像がないものでしょうかねぇ~?
・・・って、思われません?^^
仰る通りですね^^
この千葉の青面金剛像がある土地は今もへんぴな場所で昔は三世帯位しか家が無かったらしいのですが。
だとすると裕福な一族だったのかもしれませんね。
正月ということもあり供え物が充実していたようですが一歩間違えば不法投棄状態かもしれませんわ。
昔は青面金剛は青く塗られることが多かったと聞きますが、今は塗られていても何故かベンガラ色であります。
多色に彩色された青面金剛像、見てみたいですねえ^^