漕げばロードの日和あり^^

ひねもすポタリポタリかな。
自転車活動や食べた呑んだ等あれこれを行雲流水のように書き綴っています。

秩父往還熊谷通りを辿る 冒険の書2015②

2015-06-23 07:41:14 | 秩父往還 野次馬道中記
秩父往還熊谷通りは寄居で二手に分かれ、一方は矢那瀬・野上・皆野を経て秩父大宮に至る道筋で、これを秩父大道と称した。
もう一方は、寄居の子持瀬で荒川を渡り、折原・風布・釜伏峠を越えて三沢で河越通りに合流し、黒谷から秩父大宮に至る道筋で、峠道と称した。
また、秩父大道には、波久礼の辺りの険呑な断崖を避けて、対岸に渡り金尾を抜ける道筋もあったという。


石原から広瀬を経て、山王宮塚前歩道橋を渡り、大麻生に入る。



R140号とR140号バイパスが分岐する三叉路を越えて、バイパスを秩父方面へ進むこと数十メートル、地蔵堂の手前の小路に入る。

滔々と流れる小さな用水路に沿った小路を暫く進むとR140号に合流。
右手に赤城神社(※境内に「左ちちぶ道」と彫られた庚申塔あり)を眺めたりしながら、国道を西(秩父方面)へと進む。



大麻生小学校から先の旧往還、現国道と離れたり戻ったりしたいるようだが、拙が知っているのは以下の写真の部分。




歩道や農道らしき草地を通り、ゼニス羽田(株)熊谷工場の手前で国道に戻る。

再び国道を秩父方面へ進み、下の写真の所で大里灌漑用水路に沿った道に入る。
※この場所の手前、国道の右側に旧往還があるのだが写真に残すのを忘れてしまった。





右手に、地蔵堂(洞木の日限り地蔵尊)を眺め、道を進むと、秩父鉄道大麻生駅前へと続く道とぶつかり、そこを左折、用水に架かる橋を渡る。
橋の袂には「左よりゐ道」と刻まれた自然石がある。


正面に大麻生駅が見える。そして大塚医院の手前を右折。



道なりに進んで大榮神社の前でR140号に合流、暫く国道を秩父方面へ進む。

押切橋を潜り、丸樋橋の手前から国道を逸れ、右手の瀬山地区へと入っていく。

道なりに数百メートル進むと道が二又に分かれる。

旧往還は、ここを左に進むのだが、現在は民家の敷地になっており迂回することになる。



分岐点には今も献花の絶えない石祠。祠には、少々見え難いが「右ふかや 左よりい」と彫られている。
ここから先は八幡神社の前を通る道を通って秩父鉄道明戸駅へ。
※この祠から明戸駅まで至る農道含む幾つかの道の一つが旧往還のはずだが、未だ言質が取れず残念無念!


明戸駅から秩父方面に向かって線路沿いに進む道が旧往還。

上の写真の矢印の先、三光板金辺りの坂が、オトウ坂(以前は小字名もそうだったと伺った)。
オトウ坂、ウタイ坂(唄い坂)ともオト坂(音坂?)言われていたみたい。
その昔、鉢形城攻めに向かう前田利家が馬上で唄いながら坂を上ったから唄い坂。
追剥ぎが出る寂しい道だったので景気付けに音でも立てないと怖くて歩けなかったから音坂。諸説色々なのであります^^


上の写真はオトウ坂の手前。地元の方に伺ったのだが、黄色の矢印の路が一番古い旧往還なのだとか。
その他、オトウ坂を進駐軍が通り、ガムやチョコレートをもらったとか色々面白い話を教わったりした^^


武川の69号線との交差点まではR140号に沿って進んだ。
交差点手前左手には、知々父紀行を書かれた幸田露伴が、秩父へ向かう途中に宿泊した旅籠の島田屋があったのだが・・・
今は、駐車場後に打ち捨てられたように看板が残っているのみで残念。露伴の宿、泊まって鮎で一杯やってみたかったなあ。




旧往還、交差点に架かる歩道橋手前を右に入り、暫くして再びR140号と合流する。
※途中、石塔群(「西寄居ニり 東熊谷三り 南小川三り舟渡五丁」と彫られた聖徳太子塔など)あり。



ここから先は黒田の交差点でバイパスを交差し、小前田を抜け、再び中小前田の交差点でバイパスを交差するまでR140号を走った。
※途中にも旧往還跡はあるのだけれど、雨に降られそうなので、この日は先を急いだ。
時間があれば小前田の長善寺に立ち寄り、幸田露伴が面白がった鐘楼跡など眺めてみるも一興かと^^


バイパスを越え寄居の中心部へと296号を進む。
右手に一里塚だと伝承のある榎の木を眺め、先の三叉路を左に曲がる。


曲がってすぐ、上の写真の矢印方向の路に入る。これが、樋の下古道と呼ばれる旧往還。

樋の下古道を、大黒屋の裏手辺りで更に左の小路へ入る。

旧往還、昔は黄色の矢印方面で天沼川を渡っていたのかしら。
川向うの藪の中には古道の跡と馬頭観音が経っているので、時間があれば川向うの玉淀駅駐輪場から見物に行くのも一興^^


ようやく寄居宿に到着。

旧往還は、この先の右手にある角屋の看板(うどん屋だったみたい)がある場所で、秩父大道と峠道へ至る子持瀬の渡し方面に分岐する。


いやはやなんとも自転車なのに、あちこち寄り道したり沿道で話を伺ったりしていたので3時間以上かかってしまった。
でも有意義なポタリングが愉しめたな^^
続きは、夏本番な幸田露伴が秩父へ向かった時期にしたいものであります。