デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

ハーフの子ども達 その2

2006-08-04 02:08:17 | 国際結婚
 ハーフの子どもを持って将来彼らがアイデンティティで悩むのではないか、あるいは外見が違うことから異端扱いされるのではないかということを書きましたが、今日はその続きです。

 昨日、幼稚園のあるお母さんと話をしていました。彼女の息子は生まれつき顔や首にかなり目立つ赤い痣があったそうです。レーザーなどで治療中し、今はだいぶ目立たなくなっているのですが、これまで小さかったので全身麻酔での治療だったそうです。彼女の今までの心配や悩み、息子を治療に向かわせることの大変さは相当だったと思います。(その子は割と弱虫くんでやり返せないのだけど、この話を聞いてほんの赤ちゃんだったころから治療にがんばって向かう勇気があったんだ、と見直しちゃいました。そしてその勇気をとても嬉しく思いました。)

 彼女は「これから容姿について子ども達が反応するようになってくるでしょう、まだ年中さんだからあまり気づかないようだけど。そうなったら息子がいじめられるんじゃないか、ってちょっと心配しているのよね」と話してくれたのですが、それを聞いて私は自分の子どもがハーフだからと過剰反応していたのではないか、と思い始めました。

 うちの子ども達はハーフで外見はちょっと日本では珍しいけれど、でも他にも外見が他の子とちょっと違う子もいる、外見だけじゃなくて体の能力が違う子もいる、バックグラウンドの違いもある、そして例えば歯の生え方が変な子もいる(ちなみに私が出っ歯です!)・・・、何もハーフだからと取り立てて騒ぐこともないんじゃないか、と気づいたのです。

 みんな違うのです。そのことを私は忘れていました。子どもは大人より残酷で、足が遅いからいじめられることもあるかもしれませんし、ブスといっていじめられることもあるかもしれません。うちの子ども達の場合は顔がちょっと違っているというだけのことなのでした。なんと大きなことを私は見落としていたのでしょう。

 ただ実際には「ガイジン」と言われることもあるでしょうし、もしかしたら疎外されることもあるでしょう。でもそんなことには決して屈しない、それをまた自分のバネとして生かせるくらいの子どもになるように、私は育てていかなくてはならないのですね。だいたい親が負け犬の気持ちだったら、私が産んだ子どもに対して失礼でもあるわけです。

 でもプーケットで知り合った日本人は、タイ人とのハーフの子どもがどうしても日本の小学校に馴染めずかわいそうな目にあったので、プーケットに引っ越してきたって言ってたっけ・・・。うーん、将来、そこまで追い詰められたりしたら、そのときはまた何か対策を考えなくては、ともやっぱり思ってもいますが・・・。

 とにかく、そういうことで私はちょっと気づき、今までちょっと間違った見方をしていたのかなと思いました。「みんな違って、みんないい」という詩もありますものね。


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8 コメント

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Unknown (Kanahei)
2006-08-04 14:34:54
うーん…小児科でその手の治療(形成外科)のため手術&入院している子供をわんさかみていた私としては、お母さんの「いじめられたらかわいそう」という気持ちもわからなくもないですが、いじめよりもどうしてこんな、命の危険に直結していることをわざわざ選ぶんだろう?と思っていました。

全身麻酔ってだけでも相当なリスクなのに、さらに入院、絶食(水も飲ませられない。私が見た子は絶飲食と分けもわからず入院させられた淋しさとパニックで一晩中泣いてて、朝、ついに看護師が一瞬目を離した隙にトイレの便器の水を飲んでまいした。子供をそこまで追いつめるって…)、親との分離、点滴や注射の痛み。病気を治すためとか仕方が無いからではなく、「いじめられたらどうしよう」という、まだ起きてもいないことでこれらを受けさせられるって。

しかもこの手の手術は3~4回じゃ終わらないこともあり、アザによっては7~8回することだってあります。

アザの場所や状態にもよるけど、本当に自分の子供をそんな赤ちゃんの頃から危険な目に遭わせたい?って、子供がいないけど、いつもそういうお母さん達が不思議でした。



>この話を聞いてほんの赤ちゃんだったころから治療にがんばって向かう勇気があったんだ

って、でも赤ちゃんは何も決定権はないですよ。泣いて抵抗してたって、親がぶち込んでくればそれだけです。

「赤ちゃんだしリスキーですよ?」と説明したって、「大きくなってからかわいそうだから」って…。halfkidsさんが言うように、起こってから強くあれるように、そう言い聞かせて行ってあげられたいいのに。



本題と離れてしまいました…すいません。でも言わずにはいられんかった…。
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Unknown (halfkids)
2006-08-05 00:41:23
Kanaheiさんへ



全身麻酔のリスクっていうのがどのようなものなのか、私は医学的なことがわかっていないのでなんとも言えないのですが・・・。

健康であること、生命の危険がないことが確かに一番優先すべきことではあると思います。

でも私に話してくれたお母さんも、ドクターからそこまで危険と言われている様子はなかったなあ。

そのあたりがどの程度、子どものお母さんに説明され、理解を得ているのかはわかりません。また子ども自身が状況を理解して自ら前向きに取り組めるような年齢(3歳前後かな?)になってから治療をスタートする、あるいは就学前にスタートするなど、大人たちが連携プレーで柔軟な対応をできるようだといいのかもしれませんね。

今の医療ではそういった治療ができる大きい病院が何時間も待って5分の診察、ということが多い中、母親達もいろいろと意見を聞いて考えるような環境にないのかな、とも思いました。



ただ自分の子どもが非常に目立つ痣があった場合、親はどのくらい辛い気持ちになるのかな。私は自分の子どもがそういうことがなかったので、その気持ちがわからないのよね、やっぱり。でもほんのちょっとショウミーに得たいの知れない赤い斑点などができると、ありとあらゆる恐いことを考えてしまうこともあるので、そういう子どもを持つお母さんたちも必死の思いであることは確かだと思います。



そう、Kanaheiさんが言うように赤ちゃんや幼い子どもには何の決定権もないんですよね。どのような親の元に生まれるか、何を食べるか、何をするのか、すべて決定権がないわけです。

親がよかれと思ってやることの中で生きて行くしかないんですね。

それでもその子は恐い治療や飲食を禁じられることに耐えてきたことは確か・・・。私はそれに対しては「がんばったね。本当にえらかったね」と言ってあげたいです。
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またしても勉強になりました… (Kanahei)
2006-08-06 16:52:28
いくら小児科で色んな子供をみてたって、治療のことがどうこうわかってたって(といっても私はまだまだぺーぺーなんですけどね)、やっぱり私にまだ足りないのは、そういうお母さんや家族の人の気持ちをもっと汲み取ることなんですよね。そしてそれが一番難しい…。

「子供がいないんだからわからないでしょ」というのは小児科にいるとどうしてもぶつかる問題で(もしくは他の科でもその人の痛みや苦しみがわからないだけに、つい患者さんに「病気になったこともないくせに」とか言わせてしまったり)、でもそういう経験がないなりにそのお母さん達の気持ちに出来る限り近づいて行くには、その人達の話、気持ちにどれだけ耳を傾けて行くか、相手の背景、心情をどれだけ深く読み取って行けるかで。今回生意気なことをコメントしてしまったわけですが、halfkidsさんのお返事を読んでまたハッとさせられました。



情報がない、なにが正しいことなのかわからない、どうしてあげたらいいのかわからない、それでも自分が良かれと思う中で最善のことをしていく、たとえそれが他から見て違っていても、間違いだと後で気付いても、一人の人として、親として、ナースとしても、同じことなんですよね。ベストを尽くすって。親もナースも一人の人ですもんね…。



毎回思うんですが、自分がそういう世代に近づいて来ていることもあってか、本当にこういう意見が前よりも自分に響いてくるようになってきました。

ママさん世代のお友達や知り合いがすごーく増えましたしね…。

これからも先輩、よろしくご指導お願いしますね!



長文失礼しました…。
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Unknown (halfkids)
2006-08-07 09:59:45
えー、Kanaheiちゃん!



私はそんなKanaheiちゃんに指導するなんてつもりはなかったのよ~。

逆にKanaheiちゃんの意見は一ナースとしての見解で、私にもとても参考になっていますよ。



「子どもがいないくせに」「病気になったことがないくせに」という意見はやっぱり出てくると思います。私自身、大病はしたことがないので(扁桃腺を切る手術で入院したのは痛くて辛かったことと出産はあるけど)、病気の人のお見舞いの時にはなんて言ったらいいのかわからなくて困ってしまいます。でも非常に気持ちが弱くなっているだろうし、充分がんばっていると思うので、できるだけ優しい言葉を探してしまいます。相手にもよりますけどね。私が扁桃腺で痛かったときには気持ちが弱くなってしまっていて、きれいにお化粧した看護婦さんが、脈を取るために優しく触ってくれたのがとても嬉しくて、なんだかお母さんみたいでなぐさめられたことを覚えています。



今のうちの子ども達の小児科の先生にめぐりあえたことを私はとても幸せに思っています。彼女はショウミーが1歳前くらいから診てくれているのですが、こちらからもいろいろ尋ねやすく、聞いたことには丁寧に教えてくれます。決してそんなことも知らないの?という態度は取りません。そして治療についてもよく相談することができるのです。言ってみれば、まるで友達と会話をしているような感じで、彼女と私は一緒にショウミーを育てている「チーム」のようなものなのです。もちろん診察時間は限られているけれど、いつも充分な医療を受けられた、という気持ちで私は病院を後にします。彼女自身も2年前くらいに母親になり、今は「男の子は異性だから本当にかわいいのよねー」なんていう会話をしたりしています。

こういうドクターにめぐり合えたことは、私はラッキーですよね。彼女がいなかったら、私はうちの子ども達にだけでなく、私にとっても子育てする上で非常に大きな存在なのです。何度私は彼女に救われたことでしょう。



ただ母親のほうもできるだけ自分で勉強する努力をしなくてはならないですよね。やはり自分の子どものことですから、ドクターやナースよりも早く察知できることもあるわけですから、ちゃんと子どもの悪い変化を捉えられるよう、そしてベストな治療ができるよう、勉強しておこうという姿勢は大切なのだと思います。(ほんと、前にも言ったけど、母親学級でミルクの飲ませ方なんかよりも、病気や怪我に対する講習をやってもらいたかったなあ~!)
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気にしすぎ (子沢山まま)
2006-12-24 03:08:32
やっぱり親としてアザとか気になると思う…。国際結婚、白人と黄色人種カップルは赤アザが多いかも。うちの長子もあったけど、頭皮内だったから放置。いずれは薄くなるけれど、ハーフの子は幼少にかけては特に目立つから尚更気にかけての手術をしたのかも。
言いたいのは生まれた子を見て外国籍顔だからとかで気にかける必要はなし!サーチかけても幼少時代のことしか出てこないのが承知の通り、どう見た目が違って生まれても必ずどちらかの親そっくりになります。いじめや見た目何だが不安だ何だで高い費用を掛けてインターナショナル行かせても所詮自分の子は同じように育ちます。バイリンガル教育してもどちらか一方でのモノリンガル教育から第二言語で習得した方には勝てません。
移住先の現地エリアでの教育を常に受けさせた我が家だからこそ言えます。特に日本における公立小学校の基準はかなり高いです。
まずは自分の子を特別扱いせずに教育しましょう。
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Unknown (halfkids)
2007-01-07 22:05:28
子沢山ままさん、

コメントありがとうございます。

子沢山ままさんのお子さんはきっともう大きいのですよね?私も基本的には公立で行きたいと思っているので(というよりはどう考えても家は経済的に公立しか無理なんですが)、子沢山ままさんのコメントを力強く思いました!
私の周囲にはやはりハーフの子どもをインターに入れている人が多くて、そういうものなのかな?と一瞬思ってしまうのですが、私も子沢山ままさん同様、現地校でそこの文化を学んで欲しいと思っています。特に私が日本人で子どもとは日本語で会話したいので、やはり日本の公立校ですね・・・。英語という面では、またインターナショナルな顔ぶれと文化という面ではうちの子ども達は遅れを取るわけですが、そういうものはある程度の年齢になってからでも充分キャッチアップできると私は考えています。

またどうぞコメントよろしくお願いいたします。
先輩方のお話は大変参考になりますので・・・。

(でも、ちなみに、痣の話は日本人と日本人の子どもの話でした。ハーフではありません・・・。)
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Unknown (Lisa)
2007-01-07 23:48:56
どうも初めまして!ハーフに関するブログを探していた結果、halfkidsさんのところにたどり着きました。

私はまだ高校生なので子育てとかについては何も言えませんが自分の経験についてはいろいろ話せます。

実は私スイス人と日本人のハーフなんです。
外見も日本人とは程遠いといっていいほど、背は昔っからみんなより頭ひとつぶん高かったし、顔もぜんぜん違うのでハーフ?なんて聞かれたことはなく、どちらかと言えばいつも日本語すらしゃべれない、もろ外人だと思われてました。小学4年生になるまでずっとスイス暮らしで99年の夏に日本に引っ越したのですが、やっぱり一時期いじめられたことはありました。でもね、それもある意味すごくいい人生経験になりましたよ。しかもいじめられたのは6年生になってからだったのでそれまでは普通にみんなと仲良くできてました。
外人面してるからといって自分を特別だと思った時点でたぶんいじめられるんだなと今は思うんです。自分が自分をありのままに受け入れられたら周りもちゃんと一人の人間として、一人の「日本人」として受け入れてくれます。結局そのいじめも一学期で終わり、その後は児童会役員など目立つことをしてもぜんぜん普通にあつかわれました。もちろんその時にあたった先生とか環境とか、いろんなものも関係してくるとは思いますけど、でも結局いじめられるかいじめられないかを決めるのは自分だと思うんです。halfkidsさんのお子さんも、ちゃんと自分に自信を持って、「自分は日本人なんだ!」って思えてたらきっと大丈夫です。いじめって嫉妬から生まれるものじゃないですか。だから例え見た目で嫉妬されても中身で勝負すればいいんです。「みんなと一緒なんだよ。」って、そう見せることができたら絶対に大丈夫です。ちなみに私はバリバリの関西弁でしゃべりだした時点でみんなに仲良くしてもらいましたけど。笑(大阪なので・・あ、言葉って大事だなぁ。ってあの時初めて思いました・・。)

延々とまだ大人でもないくせに偉そうに語ってきましたがちょっとだけでも役に立てたら嬉しいなぁ。笑 すいません、こんな偉そうに・・・。m(_ _)m

ついでに今は又スイスで暮らしていますが日本の公立の学校に行けたおかげで日本語も見ての通りぜんぜん喋ることも書くこともできますし、日本人の友達も、帰ってから4年たった今でもまだいっぱいいます。日本の文化ってすごくいい物だし、日本にいてインターに行くのは個人的にちょっと残念かなぁ・・って思いますけどね。:P 

ハーフって大変なこともいっぱいあるけど、私は両親にハーフとして産んでくれたことを感謝してますよ。いろんな文化を知ることもでくるし、言葉だってそうです。日本では辛い思いをした時期もあったけど、それでも今ではスイスと同じぐらい日本が大好きです。ハーフを育てることも人一倍に難しいことかもしれませんが頑張ってください!子供としてはネガティヴな点よりもポジティヴな点の方がずぅっと多いんですから。;)
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Unknown (halfkids)
2007-01-11 22:04:19
Lisaさんへ、

コメントありがとうございます! Lisaさんのコメントを読んでいてとてもすがすがしい気持ちになりました。このようにLisaさんがお考えでいらっしゃること、きっと育てられたご両親の姿勢もすがすがしく前向きなのではと思いました。

私もハーフであるということはものすごいアドバンテージだと思っています。まあ、本人がどういう人生を送りたいかにもよりますが、小さなころから物理的にも精神的にもより広い世界に触れる機会が多く、それが大人になってから非常に役立つことだからです。

そして今ではハーフ=いじめられる、という図式から私もやや解放されつつありますが、それでも息子が他の子どもに「ガイジン」などと言われると内心非常にうろたえてしまったりしています。

でもLisaさんのおっしゃるように、きっと日本人としての誇りが子ども達の中に育っていれば、何かあったとしても切り抜けていけるのでしょうね。そのように育てられるかどうかが今後の課題です!

日本語もきちんとでき、恐らくフランス語かドイツ語もきちんとできるであろうLisaさんの将来のご活躍に期待しています!めいっぱい利点を生かして、ご自分らしい仕事なり人生なりをなさって下さいね。(と、半分自分の子どもに言っているような気持ちですが・・・(笑))。

そしてどうぞまた遊びに来てくださいね。ご意見、きっととても参考になると思いますので、経験者(?)のコメント、よろしくお願いいたしますね!
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