晴れ間の彗星

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【41】スーパー8

2011年06月25日 | 映画って本当に…
 スピルバーグの新作(制作だけど)
「スーパー8」を見てきました。

?何がやりたかったんだろう。
最終的に考えると「平成版:ET」なのだろうか?

 8ミリで映画を撮ってコンテストに出展を目指す主人公たち。
田舎の駅舎で別れのシーンを撮影中、偶然通り過ぎた貨物車に、トラックが線路を走って衝突し脱線するシーンに遭遇し、放置したカメラが偶然何かを撮影してしまう。
壊れた貨車からはキューブ状の部品が散らばっている。
また、中で野獣が暴れ回っているようなものも…

衝突したトラックは、主人公たちの高校の先生だった…
なぜ、先生が?
事故現場にやって来た空軍部隊は?

 しかし話はやっかいだ。

 事件の秘密が映っているかもしれない8ミリフィルムが現像されるのは3日後。
しかしその3日間で事件はかなり進み、せっかくの伏線も、怪物がかなり出てきてから見るという、あまりな扱い。
そして、そのフィルムを他の子に託すシーンもあるが、それっきり。

 話の途中、ニュースで「スリーマイル島…」などというアナウンスが。
これは原発事故と関係が…しかし、全く話とは関係ない。

 そもそも、ファースト・シーンで、意味ありげに主人公の母親が
工場で事死するのだが、ストーリーとは関係ない。
これによって父と息子2人の話の設定は出来たのだが、この話に必要だったのだろうか?
 また、酔いつぶれて仕事を休んだ男のかわりに出勤し、事故に遭ったという設定で
罪悪感を背負い生きている男の娘と主人公が恋仲となる人間関係も必要ないよな。
この人物設定が、作品にプラスになっているとはおもえません

その他にも
 空軍でエイリアンをとらえ、実験を繰り返した軍隊の秘密主義。
それに反対し研究所を追われ、高校の教師をしている男。
列車事故でからくも脱走したエイリアン。

 この場面は伏線だよな。とするとこお先は…と、いろいろな展開を見る者に考えさせておきながら、いくつも引かれた伏線は無視される。

結局、最期に怪物に捕まった主人公が、化け物と触れあったことで互いの心を見る。
そのため、主人公の心に友好や哀れみを見て、殺すのを辞める。
この辺が、ETなのか…

 しかし、地底居住の宇宙人というかなりな設定と。人間を捕まえ巣にぶら下げておく習性、しかも人間を殺すシーンもあり、心温まる「ET」とはまるで違う。
エイリアンデザインもおどろおどろしい。
 見ていて視点の置き方に苦慮する。

人間につかまってひどい事をされた心優しい宇宙人の話なのか?
ただ化け物が人を襲う恐怖映画なのか?

それに関わる少年たちは、怖いもの知らずのヒーローなのか?

 特に時代設定をこの時代にする必要も無く、現在でも構わないのではないか。
そうすれば、8ミリでなくビデオで撮影し、
すぐに再生画像を見せる事ができたろうに。

 スピルバーグの若き日への思い入れが「8ミリ」だったのかだろうか?

[ET」+「エイリアン」+「グーニーズ」÷3といった残念な作品です。

TV予告のあおりと内容の合わない、見るものをガッカリさせる作品です。

ついでに、「スーパー8」とは、8ミリカメラの事だそうです。

そういえば昔「○○スーパー・エイト」などというカメラがありましたね。

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