HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第369話≪M&A(企業の合併・買収)≫

2007年03月07日 | 時事用語
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、M&A(Mergers and Acquisitions)≪企業の合併・買収≫という言葉を耳にする機会が増えてきていますね。

 最も新しい話題として、日本で初めてM&Aが、株主により否決された画期的な話題がありました。毎日新聞にも「東京鋼鉄:株主総会での計画否決 個人投資家が大きな役割」と題して配信されています。

 2月22日東京鋼鉄の臨時株主総会で大阪製鐵の完全子会社になるとの議案(統合案)が否決されました。この議案を巡っては、第2位株主で、独立系投資ファンドの、いちごアセットマネジメントが完全子会社化に伴う株式交換比率の見直しを求め、他の株主にも否決を呼び掛けていました。経営陣が合意したM&A(企業の合併・買収)が株主総会で否決された国内で初めての例となったのです。

 株主側が、委任状争奪戦(プロキシファイト)で拒否権を獲得した国内で初めての例だそうです。
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 さて、皆さんに先ず、M&A(企業の合併・買収)の代表的な手法をお話します。
  ◆統合によるM&A
     ・合併(吸収合併、新設合併)             
     ・株式交換
     ・株式移転
  ◆買収によるM&A
    ・株式の取得
      発行済株式の譲受
      新株の引受
      TOB(公開買付け)
      MBO(マネジメント・バイ・アウト)
      EBO(エンプロイ・バイ・アウト)
      LBO(レバレッジド・バイ・アウト)
    ・営業の譲受
  ◆分割によるM&A
    ・吸収分割
    ・新設分割


 ところで、みなさん、2006年度には日本国内で何件のTOBがあったかご存知ですか?

 Bevalco Japanの「2006年TOB(公開買付)全データ【PDF】」によると、全数で68件ですが、その中で成立したもの64件です。金額ベースで3兆3193億円で、取引最大は、ソフトバンクによるボーダフォン買収(1兆6612億円)でした。

 不成立TOBは、
  2006/01/16 オリジン東秀 & ドン・キホーテ  31.06%  敵対的
  2006/08/02 北越製紙 & 王子製紙        3.08%  敵対的
  2006/10/27 明星食品&スティール・パートナーズ 24.22%  敵対的
  2006/11/24 サンライズキャピタル証券&ジェイ・ブリッジ  0.00%  賛同

 TOB(株式公開買付、Take Over Bid 、Tender Offer Bid )は、ある株式会社の経営権の取得などを目的に、株式の買い取りを希望する企業や個人が、「買い付け期間・買い取り株数・価格」を公表して、不特定多数の株主から株式市場外で株式を買い集める制度です。証券取引所上場企業や、未上場でも有価証券報告書の提出が義務付けられている株式会社の株を市場外で5%以上買う場合、原則、TOBで買い付ける必要があります。また、市場外で株式買取後の議決権が全体の3分の1以上になる場合には、TOBが強制的に適用されます。

 TOBには、
 「友好的TOB」:
   買収される会社の経営陣等の賛同を得て実施する株式公開買い付け
 「敵対的TOB」:
   賛同を得ずに一方的に行う株式公開買い付け行う
 とがあります。

 今回の時事用語は難しかったかな・・・・

               

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