HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第420話≪前回の続き:職場のつながり・・・・「心の病」とは≫

2007年07月11日 | 引用伝授
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、前回は、内閣府が公表した50冊目「平成19年版国民生活白書」の「つながりが築く豊かな国民生活」として家族、地域、職場のつながりに焦点を当てた総括を配信しましたが、その中から更に、職場内の状況分析に関する変化を見てみましょう。

 前回の配信の中で、国内で「躁鬱病」が急激に増えていると記載しましたが、この「心の病」をもう少し詳細に配信します。

 第3章 職場のつながり
  第1節 職場のつながりの変化と現状
  第2節 職場のつながりの変化をもたらした背景
  第3節 職場のつながりの変化による影響
  第4節 職場のつながりの再構築に向けた新たな動き

 第3章を纏めますと、
  職場の人間関係が良いと感じている人ほど、会社の業績が上がっていると感じ、20代~40代の7割以上が、3年前と比べ「仕事上の責任や負担が増加した」と回答し、その主な理由は、「個人の責任で仕事をする機会が増加したから」となっています。
  反面、
   「従業員の7人に1人が、職場に相談相手がいない」
   「職場でのコミュニケーションが減少した」
   「職場での助け合いが減少した」
  と回答した7割以上が、「従業員の心の病」に罹っていると分析。

 その「心の病」の詳細は、第2節の中に、第3-3-16図≪コミュニケーションや助け合いが減少している職場で「心の病」が増加する傾向≫です。

    職場の変化と「心の病」の増減傾向の関係
 ◆職場でのコミュニケーションが減少
    YES  増加傾向71.8   横ばい23.7
    NO   増加傾向46.0   横ばい37.9
 ◆職場での助け合いが減少
    YES  増加傾向72.0   横ばい23.4
    NO   増加傾向51.4 横ばい35.1
 ◆個人で仕事する機会が増加
    YES  増加傾向67.1   横ばい26.7
    NO   増加傾向49.3   横ばい35.2
 ◆責任と裁量のバランスが取れている
    YES  増加傾向56.5   横ばい32.8
    NO   増加傾向69.0   横ばい24.1

備考
 1.社会経済生産性本部メンタルヘルス研究所「産業人メンタルヘルス白書」2006年
 2.会社全体の状況に関する項目と、最近3年間の心の病の増減傾向とをクロス集計した結果
 3.会社全体の状況について、
   「そう思う」、「ややそう思う」を合算を「YES」、
   「あまりそう思わない」、「そう思わない」を合算を「NO」
  としている。
 4.回答者は、全国の上場企業218社。


 確かに職場内はITツールが普及し、メール交渉は、顔の見えない相手、人となりが見えない相手と信頼関係を築くのは難しくなっています。
 即ち、どんな職場でも信頼関係が重要であり、リアルな「つながり」は必要不可欠であります。

 日本の各企業もやっと、「職場のつながり」に気付き、イントラネットで従業員の実績や成果を共有し、互いに遠慮なく質問することができるようになってきています。

 又、ある会社は、メンター制度を導入したり、社内に喫茶店、夜には展望の良い上階にバーを設置したり、従業員のコミュニケーション向上策を展開するようになってきています。ナレッジ・マネジメントの専門用語では「場」の設置問題で、暗黙知を自由に引き出せる場が必要なのです。

 即ち、昔の日本企業にあった「村社会」の良い面を取り戻そうとしているのです。

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