先日、ネットの記事で読んだこと。
失礼ながら、ゲームの名前は失念したが、対戦ゲームの一つで、大会が行われていたが、そこでのバグ技の使用の結果、主催者が来年を最後にする、と表明したそう。それについての論評記事だった。
それを読みながら、「ああ、時代は変わったな」と思った。
記事の筆者は、バグ技を大会で使用することは悪いと思っていない、という立場からの論評だった。
もう、ここが違う。
ゲームの作り手は、バグ技があるという前提でゲームを作っている訳ではない。
あくまで、バグ技は偶然の産物。
バグ技を使って、個人で楽しんでいる分には別に問題ない。それは、知った人だけの特権だ。
だけど、それを、大会で使うのは、卑怯だ。
バグ技を知らない人もいるだろう。知っていても、対策を練っていない人もいるだろう。公式戦なのだから、公式が認めていないものは使わないだろう、と思っている人もいるだろう(そして、私はそのゲームをやっていないが、もしやっていれば確実にそこに入ると思う)。
「それは卑怯だから、やらない」と、わざわざ言葉にせずとも、当然の前提が崩れた、ということは、とても大きい。モラルの崩壊、ということだから。
それは、かつて、「夜討ち朝駆け」が始まったに等しい。
戦いには、かつて、ちゃんと決まり事があった。
夜が明けてから戦い、日暮れと共に終わること。
それが破られてから、戦いは、どんどん「勝てばいい」というものになっていく。
こちらの話はゲームであり、本当の戦いではないが、「卑怯」ということがなくなっているように感じ、暗澹とした。