私にとって、Youtube という動画投稿サイトほど楽しいものは今のところ他にはない。
これがあれば、退屈な老後を送ることもないのではという気がする。
私は、夢遊病患者のように朝夕ひたすら腕をふって河原の土手を散歩することは出来ない性分なので、週末に散歩する際は、Youtube でお気に入りの討論番組などをMP3 に変換して、音声として i-pod に保存し、イヤホンで聴きながら散歩することにしている、
加瀬英明さんの番組などを聴きながら散歩すると、私の目から音を立ててウロコが落ちていくので、正に文武両道のエクササイズであると自画自賛している。
すでに他界したアップルのスティーブ・ジョブズのスピーチなどは、最高の教材になり何度聴いても「上手いなあ・・」と感心してしまうのだが、昨日は彼の2005年、アメリカのスタンフォード大学でのスピーチを聴きながら散歩した。
2005年6月のスピーチ
彼の生立ちや、仕事のことなど興味深い内容のスピーチであるが、終わりの方で彼は、『The Whole Earth Catalog (ホールアースカタログ)』のことについて語っていた。彼が20代の頃読んだこの本は、当時の若者達にとっては聖書のような本であったそうだ。
日本語では、全地球カタログとでもいうのだろうか、実はこの本は私にとっても忘れがたい想い出のある本であった。
表表紙と裏表紙
1977年に私はアメリカに日本中から集まった同世代の若者達とアメリカに渡った。2年間を主に農場での実習を通して、アメリカを体験するという研修プログラムに参加したからだった。
冬の農閑期の3ヶ月間、私たちはカリフォルニア州のソルトレイクシティーという田舎街に集合し、市民宅にホームステイして、その街にあった短期大学の特別講座を受講した。
私は、奥さんが病院の小児科医で旦那さんが主夫、10歳の長男と6歳の双子の娘さんといった家族構成の、中の上流クラスの家にお世話になった。
居間にはグランドピアノがあり、長男はビオラ、双子の女の子達はバイオリンを習っているという音楽好きの一家だった。私はそこから毎日ママチャリで大学に通い、放課後は市立図書館などに行って、調べごとで時間を費やしたものだった。
そしてある日、件のカタログをホームステイ先の書棚で見つけたのだった。大きさは、縦横が40cmx30cmくらいで、厚さは3cmくらいはあり、ずっしりと手ごたえのある、カタログというより本であった。
あらゆる情報が満載のカタログ雑誌
まさに知識の宝庫
中身は百科事典のようであるが、必要な情報を得られる本や自活のための商品が紹介されているもので、もともとヒッピー達が自然の中で共同生活を送るために必要な情報を集めた雑誌であったそうだ。
ログハウスの建て方から、野菜や穀物、果樹の栽培方法、家畜の交配方法やら、一人で出産する方法などの指南書も載っていた。
その本にめぐり合ってから、私は毎日帰宅するのが楽しみで、夕食までの時間をほとんど居間で本と共に費やしたように思う。
その後、近くのサンノゼという街の小さな書店で私は偶然その本を見つけ、迷わず買い求めて、日本に持ち帰った。今も我家の物置のどこかに眠っているはずだ。
表表紙には、宇宙から見た地球の写真が、そして、裏表紙には何の変哲もない田舎道の写真があり、その下に『Stay hungry. Stay foolish.』と書かれていた。
その意味は、『ハングリーであれ、愚か者であれ』となり、その言葉は彼がスタンフォード大学の学生たちに送った言葉であった。
卒業して新しい人生を歩む君たちも、是非こうあって欲しい、というスティーブ・ジョブズのメッセージであったのだ。
これがあれば、退屈な老後を送ることもないのではという気がする。
私は、夢遊病患者のように朝夕ひたすら腕をふって河原の土手を散歩することは出来ない性分なので、週末に散歩する際は、Youtube でお気に入りの討論番組などをMP3 に変換して、音声として i-pod に保存し、イヤホンで聴きながら散歩することにしている、
加瀬英明さんの番組などを聴きながら散歩すると、私の目から音を立ててウロコが落ちていくので、正に文武両道のエクササイズであると自画自賛している。
すでに他界したアップルのスティーブ・ジョブズのスピーチなどは、最高の教材になり何度聴いても「上手いなあ・・」と感心してしまうのだが、昨日は彼の2005年、アメリカのスタンフォード大学でのスピーチを聴きながら散歩した。
2005年6月のスピーチ
彼の生立ちや、仕事のことなど興味深い内容のスピーチであるが、終わりの方で彼は、『The Whole Earth Catalog (ホールアースカタログ)』のことについて語っていた。彼が20代の頃読んだこの本は、当時の若者達にとっては聖書のような本であったそうだ。
日本語では、全地球カタログとでもいうのだろうか、実はこの本は私にとっても忘れがたい想い出のある本であった。
表表紙と裏表紙
1977年に私はアメリカに日本中から集まった同世代の若者達とアメリカに渡った。2年間を主に農場での実習を通して、アメリカを体験するという研修プログラムに参加したからだった。
冬の農閑期の3ヶ月間、私たちはカリフォルニア州のソルトレイクシティーという田舎街に集合し、市民宅にホームステイして、その街にあった短期大学の特別講座を受講した。
私は、奥さんが病院の小児科医で旦那さんが主夫、10歳の長男と6歳の双子の娘さんといった家族構成の、中の上流クラスの家にお世話になった。
居間にはグランドピアノがあり、長男はビオラ、双子の女の子達はバイオリンを習っているという音楽好きの一家だった。私はそこから毎日ママチャリで大学に通い、放課後は市立図書館などに行って、調べごとで時間を費やしたものだった。
そしてある日、件のカタログをホームステイ先の書棚で見つけたのだった。大きさは、縦横が40cmx30cmくらいで、厚さは3cmくらいはあり、ずっしりと手ごたえのある、カタログというより本であった。
あらゆる情報が満載のカタログ雑誌
まさに知識の宝庫
中身は百科事典のようであるが、必要な情報を得られる本や自活のための商品が紹介されているもので、もともとヒッピー達が自然の中で共同生活を送るために必要な情報を集めた雑誌であったそうだ。
ログハウスの建て方から、野菜や穀物、果樹の栽培方法、家畜の交配方法やら、一人で出産する方法などの指南書も載っていた。
その本にめぐり合ってから、私は毎日帰宅するのが楽しみで、夕食までの時間をほとんど居間で本と共に費やしたように思う。
その後、近くのサンノゼという街の小さな書店で私は偶然その本を見つけ、迷わず買い求めて、日本に持ち帰った。今も我家の物置のどこかに眠っているはずだ。
表表紙には、宇宙から見た地球の写真が、そして、裏表紙には何の変哲もない田舎道の写真があり、その下に『Stay hungry. Stay foolish.』と書かれていた。
その意味は、『ハングリーであれ、愚か者であれ』となり、その言葉は彼がスタンフォード大学の学生たちに送った言葉であった。
卒業して新しい人生を歩む君たちも、是非こうあって欲しい、というスティーブ・ジョブズのメッセージであったのだ。