孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

吸血昆虫・蚊

2016年02月16日 | 日記
20歳のとき、パプア・ニューギニアを探検した。先輩と二人でキスリングにテント持参で1ヶ月間滞在したが、海外旅行は初めてだったし、今と違って情報も少なかったので、マラリアのことなどまったく気にもしなかった。

しかし、現地でテントを張って寝ようとした最初の夜、横になってすぐのこと、プーンという蚊の飛ぶ音が微かに聞えた。



二人ほぼ同時に飛び起きて、蚊だ、蚊だと大騒ぎになった。

蚊取り線香を持参していたので、急いで探し出し、火をつけて暫く寝ずに蚊に神経を集中したものだった。蚊の記憶は不思議とその程度だったし、幸いマラリアにも羅病せず無事に記憶できた。

それから何年も経って、社命でフィリピン勤務になってもさほど蚊には神経質にならずに暮らしていけたが、たまに本社から出張にくる若い技術者たちからは、滞在中のホテルの部屋に蚊がいるので、蚊取り線香を調達して欲しいとせがまれることがあった。

先輩の駐在員にひとりマラリアにかかった人がいて、普段は何でもないのに抵抗力が落ちたときに、ガタガタ震えが来ると言っていた。

年に数回帰国する際は、マニラに一泊して早朝発の飛行機を利用することが多かったので、そのときはホテルの近くにあるカラオケバーなどに行って、閉店の2時頃まで歌を歌いまくり、閉店になったら店の女給さん達を誘って、ラーメンを食べに行ったりしてそのまま寝ずに朝まで過ごしたりしたこともあった。

空が白み始めた頃、ホテルに戻るとロビーは白い煙で前が見えなくなっていることがあった。何事かと思ったら、蚊の防除のための殺虫剤を噴霧したとのことだった。



当時から、蚊はマラリアだけでなく、デング熱という病気も媒介するというので注意喚起はよくされたものだったが、悪運強く何事も起こらなかった。

シンガポールに赴任したとき感心したのは、あの国は政府が率先して蚊の繁殖を防ごうと活動していることだった。

つまり、蚊が増えるボウフラを防除するため、どんな水溜りも許さないという姿勢をアピールしているのだった。何でも無神経に古タイヤなどを放置しておくと、罰金対象になるとのことだった。

公園などには、自転車乗り入れ禁止! 罰金1000ドル! などという標識がいたるところにあり、実際私の前任者など、タバコのポイ捨てで罰金を払ったと嘆いていた。

さすが、Fine Country 「すばらしい国」であり、「Fine =罰金」の国でもある。

ジカ熱という耳新しい病気も蚊が媒介するそうだ。特に妊婦が感染すると、生まれた子供は、おむすびのような頭をした「小頭症」にかかる可能性が高いそうだ。



その子が成長するとどうなるのかまでは、テレビで解説していなかったが、ワクチンも有効な薬もないというから怖い。

リオのオリンピックは大丈夫なのか。

私は、天の神があの下らないカーニバルとかいうバカ騒ぎを見かねて下した、一種のお仕置きではないかと、勝手に思っている。