旅行の楽しみの一つは、お土産を買うことである。今回の台湾旅行では、特に何を買ってこようと決めた物は無かったが、ふと立ち寄ったCDショップで、衝動買いしてしまったDVDがある。最初は何を買うでもなく、ただ漠然とどんなDVDが売られているのか眺めていただけだったが、そのタイトルのほとんどが漢字なので、標記の仕方が興味深くて、ついつい長居してしまったのだった。
『蜘蛛人』というタイトルのDVDは、ちょっと考えて、『スパイダーマン』だと分かった。となると、その横の『鋼鉄人』は『アイアンマン』ということになるわけで、さらにその横にある『美国隊長』は、『キャプテンアメリカ』と言うわけだ。なるほど、この列はアメリカンコミックの作品の列だと納得した。
では、バットマンは『蝙蝠人』かと思って探したが見つからなくて、『BATMAN & ROBIN』というタイトルのDVDが一つだけ棚にあった。台湾語は発音とイントネーションが厄介だが、視覚的に意味が理解できるので、実に面白い。因みに駅のプラットホームのことを、「月台』と表記する。
昔からあった月見をするための縁側のような台のことを、その形状から鉄道のプラットホームに転用したそうだが、電車に載ると、ドアごとに必ず貼られているシールに、『小心月台間隙』と印刷されたものがある。「電車とホームの隙間に注意せよ」という意味で、「小心」とは英語で、Be careful with ~ という意味だろう。心を小さくしなさい、とは何とも面白い。細心の注意を払う、などとも言うから、ニュアンスは一発で分かった。
また、『譲座給老弱婦孺』と標記された席が出入口付近にある。ネットで調べると、『孺』という字はジュと読んで、「乳のみ子」のことだとわかった。下に併記された英文を読むまでも無く、要するに「老人や体が不自由なひと、妊婦や子連れの女性に席を譲りなさい、という意味だろう。こういう席は色が少し違っていて、『博愛座』という標記がされている。
私は、少しくらいなら立っている方が好きなので、ドア付近に立っていると、その博愛座に座っていた老女が降り際に私の袖を引っ張り、席が空いたから座れ、と勧めてくれた。冗談じゃない、そこまで老け込んではいないつもりだと強がったが、外見は完全に老人に見られているのかと、ガクンと落ち込んでしまった。
さて、DVDのタイトルだけを眺めていると、店員が入り口のシャッターを閉める準備を始めた。時計をみると、10時近かった。それに急かされた訳でもないが、私はお目当ての『KANO』という台湾の高校野球チームが甲子園大会で決勝まで勝ち進む映画のDVDを手に取り、ついでにその下にあった『永遠的0』も取って店員に渡したのだった。
『永遠的0』は、当然『永遠の0(ゼロ)』のことで、これは映画館で観たが、なかなかいい作品だったので、ついでに買った。これを「衝動的買物」というのだろうか。
『蜘蛛人』というタイトルのDVDは、ちょっと考えて、『スパイダーマン』だと分かった。となると、その横の『鋼鉄人』は『アイアンマン』ということになるわけで、さらにその横にある『美国隊長』は、『キャプテンアメリカ』と言うわけだ。なるほど、この列はアメリカンコミックの作品の列だと納得した。
では、バットマンは『蝙蝠人』かと思って探したが見つからなくて、『BATMAN & ROBIN』というタイトルのDVDが一つだけ棚にあった。台湾語は発音とイントネーションが厄介だが、視覚的に意味が理解できるので、実に面白い。因みに駅のプラットホームのことを、「月台』と表記する。
昔からあった月見をするための縁側のような台のことを、その形状から鉄道のプラットホームに転用したそうだが、電車に載ると、ドアごとに必ず貼られているシールに、『小心月台間隙』と印刷されたものがある。「電車とホームの隙間に注意せよ」という意味で、「小心」とは英語で、Be careful with ~ という意味だろう。心を小さくしなさい、とは何とも面白い。細心の注意を払う、などとも言うから、ニュアンスは一発で分かった。
また、『譲座給老弱婦孺』と標記された席が出入口付近にある。ネットで調べると、『孺』という字はジュと読んで、「乳のみ子」のことだとわかった。下に併記された英文を読むまでも無く、要するに「老人や体が不自由なひと、妊婦や子連れの女性に席を譲りなさい、という意味だろう。こういう席は色が少し違っていて、『博愛座』という標記がされている。
私は、少しくらいなら立っている方が好きなので、ドア付近に立っていると、その博愛座に座っていた老女が降り際に私の袖を引っ張り、席が空いたから座れ、と勧めてくれた。冗談じゃない、そこまで老け込んではいないつもりだと強がったが、外見は完全に老人に見られているのかと、ガクンと落ち込んでしまった。
さて、DVDのタイトルだけを眺めていると、店員が入り口のシャッターを閉める準備を始めた。時計をみると、10時近かった。それに急かされた訳でもないが、私はお目当ての『KANO』という台湾の高校野球チームが甲子園大会で決勝まで勝ち進む映画のDVDを手に取り、ついでにその下にあった『永遠的0』も取って店員に渡したのだった。
『永遠的0』は、当然『永遠の0(ゼロ)』のことで、これは映画館で観たが、なかなかいい作品だったので、ついでに買った。これを「衝動的買物」というのだろうか。