グッドぐんま 2

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ウスバキトンボの不思議な生態

2010年07月24日 21時08分07秒 | 自然観察
今日の前橋の最高気温は37.5℃、猛暑日6日連続・・・。
午前中、近所を散歩


今年初めてのウスバキトンボ

お盆の頃にたくさん見られるので、精霊蜻蛉と呼び、ご先祖様の使いと言い伝えている地域もあるそうな。





ウスバキトンボは世界の熱帯から温帯にかけて広く分布するトンボで、日本でも全国で見られますが、寒さに弱く4℃以下の低温では死滅してしまいます。ですから、日本本土では越冬できません。
日本で見られるウスバキトンボは、南の方(どこから来るのかは未だ不確定)からやって来て、短期間に世代交代を繰り返しながら(早いと一ヶ月で成虫になる)北へ北へと移動していきます。そして冬が訪れると日本に渡ってきたウスバキトンボの子孫たちは辿り着いた地で死に絶えてしまいます。ウスバキトンボの渡りは北へ向かう一方通行なんです。

ウスバキトンボの北へ向かう性質は、温暖化によって越冬可能な地域が北へ広がった場合は、生息域を即拡大できるので大きなメリットになるでしょう。しかし、北へ向かった個体の子孫たちは毎年確実に死に絶えてしまうのに、この性質が遥か昔より受け継がれているのは不思議です。
ウスバキトンボを“精霊とんぼ”と呼ぶのは、お盆に見られると言うことだけでなく、案外、昔の人はウスバキトンボが片道だけの旅をしていることに気付いていたのかな?なんて思ってしまいます。

生き物調査をやった池

先週はアオミドロが繁茂していましたが、今日はほとんどみられなくなっていました。
この池周辺の水路を調べてみましたが、残念ながら魚が池に入ってくる可能性はないと判断しました。そこで、この池は昆虫、特にトンボを誘引する池にしたいと思います。
一年後にはシオカラトンボやコフキトンボ、ショウジョウトンボ、ギンヤンマなどが賑やかに飛び交うようになれば嬉しいです (^^)

ハイイロゲンゴロウ

近くで見ると、名前のとおり体色はグレーですが、水中では白く光って見えます。

コガムシ



腹側にためた空気の層が光って見えます。この空気がダイビングのボンベの役割をして長時間の潜水を可能にしています。

コガムシの幼虫



成虫は主に植物食ですが、幼虫は肉食。大きな牙を持っています。

ヒメタニシ

片方の触角がくるんと巻いているのでこの個体はオスです。


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2 コメント

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DT12Aさんへ (こにタン)
2010-07-25 21:28:19
ウスバキトンボの群れは、駐車場や公園の芝生の上などの開けた場所でよく見かけますが
彼らの運命を知ると、ちょっと複雑な気持ちになります。

虫の写真は、コンデジの解像度の悪さをカバーするため、できるだけ被写体に接近して撮るようにしています(^^)
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不思議な悲しい宿命? (DT12A)
2010-07-25 07:48:33
ひたすら北上するのみ・・・
種として、生息域を拡大する本能のなせる技なんでしょうね。

ここのところの暖冬を振り返ると、彼らがやがて真夏以外にも現れるようになりそうな気もして、ちょっと怖い気もします。

いつもいつも、昆虫の綺麗なアップの写真・・・どうやって撮るのかと思ってましたが、ヤゴの写真で何と無く理由が・・・
ちょっと真似できないかな?

私は、無謀な動く姿の撮影に努力して見たいと思います。
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