「G・F・G ゴールデン・ファンキー・ガール」
「G.F.G ~ゴールデン・ファンキー・ガール~」
「ゴールデンファンキーガール」
製作:2012年
●開発が進み、住民が減少しつつある山村に住んでいた奈之未夜とみろは、師匠?である甲冑武者(演じるは佳本周也監督本人)と対決。彼の死を乗り越え、未知なる都会へ行くことを決意する。
そんな2人と出会ったのが、ヤンキーマスターを自称する大里祐貴だった。彼は「俺の言う通りにすれば学校に通えるし衣食住も心配は無い! まずはオマエらを立派な不良にしてやる!」と豪語し、この話に乗った2人は不良へと転身する。
大里の指示のもと、奈之たちはそれぞれ別の高校で大暴れを繰り広げ、不良ライフをエンジョイしていく。更なる高みを目指すべく、次に2人が向かったのは貴族が経営する風変わりな学校…その名も金力学園会社だった。
特に揉め事も起きず、生徒会長にして学園の社長である留川真帆と友達になり、楽しい日々を送っていく2人。だが、実は留川は学園内で定期的に格闘大会を主催し、不良たちを死ぬまで喧嘩させる事を趣味にしていた。
大里を人質にし、奈之とみろに潰し合えと迫る留川であったが、2人の女傑は逆襲に転じていく。田舎の不良と都会の貴族…果たして勝つのはどっちだ!?
多くの不良映画を手掛けた佳本監督ですが、主役を男性に固定せず、時には女性が活躍する映画も製作しました。代表的なところでは『G-ON』や『ワルガール』、タイトルロゴが色々と危ない『ごくやん』シリーズなどが存在します。
本作もそういったタイプの作品ですが、内容はストレートな不良アクション…ではなく、なんとも形容しがたい異形の作品に仕上がっていました(爆
序盤から大変な事になっており、いきなり田舎というレベルを通り越した時代劇のような山村の光景、何かを見つけて驚く奈之たち(何を見つけたのかは不明)、何のために戦うのか&何者なのか全く明かされない甲冑武者などが、怒涛のように登場します。
その後、甲冑武者は奈之たちに何かを渡して死亡し(何を渡したのかは不明)、主役2人は山村から都会へ。場面はすぐに切り替わり、不良同士の抗争が展開されますが、こちらもカットが荒すぎて誰がメインキャストなのかサッパリ解りません。
都会に来た奈之とみろは言葉にならない会話を続け、そんな2人が大里と出会ってようやく話が動き出すのですが、なんとここまでが僅か10分! 視聴者に「一体この作品はどこへ向かっているのか…」と思わせるには十分な導入部です。
前回の『学忍』はコメディということで割り切れましたが、本作は基本的にノーマルな不良映画として進行するため、こうした大味な描写はどうしても気になってしまいます。
その後もストーリーはアクセル全開で進み、ラストバトルでやっと不良映画らしい展開になるも、ラスボスである留川の末路(明らかに何人か殺してそうなのに、逮捕されず改心しただけで終了)など、どうにも釈然としない点が目に付きました。
…と、このように粗筋はイマイチな本作ですが、佳本監督の本領であるアクションシーンは相変わらずの高クオリティ。冒頭の奈之&みろVS佳本軍団、主役2人による各校での乱闘シーン(中学生役のりお嬢に注目!)など、今回も立ち回りは良好です。
なお、本作には格闘大会という魅力的なイベントがありますが、こちらはそれほどフィーチャーされません。最後の戦いでは打たれ弱いプロレスラーなどが登場し、やや拍子抜けしてしまう所があるものの、こちらは充分なボリュームを維持しています。
特に関節を狙って攻め立てる留川、亜未巻土を筆頭としたエリート級ヤンキーとの対決はかなりの好勝負。留川についてはクレイジーなキャラクターを好演しており、圧倒されつつも立ち向かう奈之と死闘を展開していました。
不良映画としては前衛的な内容だし、見る人を選ぶ作品であることは確かなんですが、役者たちの技量とアクションの激しさに手応えが感じられる一本。メインの3人は先述のレディースアクションにも出演しているので、いずれは見てみたいですね。
そんなわけで、前回に続いて変化球の作品を紹介しましたが、そろそろ普通の不良映画が恋しくなってきました(苦笑)。次回は原点に立ち返り、直球のツッパリアクションに迫ります!
「G.F.G ~ゴールデン・ファンキー・ガール~」
「ゴールデンファンキーガール」
製作:2012年
●開発が進み、住民が減少しつつある山村に住んでいた奈之未夜とみろは、師匠?である甲冑武者(演じるは佳本周也監督本人)と対決。彼の死を乗り越え、未知なる都会へ行くことを決意する。
そんな2人と出会ったのが、ヤンキーマスターを自称する大里祐貴だった。彼は「俺の言う通りにすれば学校に通えるし衣食住も心配は無い! まずはオマエらを立派な不良にしてやる!」と豪語し、この話に乗った2人は不良へと転身する。
大里の指示のもと、奈之たちはそれぞれ別の高校で大暴れを繰り広げ、不良ライフをエンジョイしていく。更なる高みを目指すべく、次に2人が向かったのは貴族が経営する風変わりな学校…その名も金力学園会社だった。
特に揉め事も起きず、生徒会長にして学園の社長である留川真帆と友達になり、楽しい日々を送っていく2人。だが、実は留川は学園内で定期的に格闘大会を主催し、不良たちを死ぬまで喧嘩させる事を趣味にしていた。
大里を人質にし、奈之とみろに潰し合えと迫る留川であったが、2人の女傑は逆襲に転じていく。田舎の不良と都会の貴族…果たして勝つのはどっちだ!?
多くの不良映画を手掛けた佳本監督ですが、主役を男性に固定せず、時には女性が活躍する映画も製作しました。代表的なところでは『G-ON』や『ワルガール』、タイトルロゴが色々と危ない『ごくやん』シリーズなどが存在します。
本作もそういったタイプの作品ですが、内容はストレートな不良アクション…ではなく、なんとも形容しがたい異形の作品に仕上がっていました(爆
序盤から大変な事になっており、いきなり田舎というレベルを通り越した時代劇のような山村の光景、何かを見つけて驚く奈之たち(何を見つけたのかは不明)、何のために戦うのか&何者なのか全く明かされない甲冑武者などが、怒涛のように登場します。
その後、甲冑武者は奈之たちに何かを渡して死亡し(何を渡したのかは不明)、主役2人は山村から都会へ。場面はすぐに切り替わり、不良同士の抗争が展開されますが、こちらもカットが荒すぎて誰がメインキャストなのかサッパリ解りません。
都会に来た奈之とみろは言葉にならない会話を続け、そんな2人が大里と出会ってようやく話が動き出すのですが、なんとここまでが僅か10分! 視聴者に「一体この作品はどこへ向かっているのか…」と思わせるには十分な導入部です。
前回の『学忍』はコメディということで割り切れましたが、本作は基本的にノーマルな不良映画として進行するため、こうした大味な描写はどうしても気になってしまいます。
その後もストーリーはアクセル全開で進み、ラストバトルでやっと不良映画らしい展開になるも、ラスボスである留川の末路(明らかに何人か殺してそうなのに、逮捕されず改心しただけで終了)など、どうにも釈然としない点が目に付きました。
…と、このように粗筋はイマイチな本作ですが、佳本監督の本領であるアクションシーンは相変わらずの高クオリティ。冒頭の奈之&みろVS佳本軍団、主役2人による各校での乱闘シーン(中学生役のりお嬢に注目!)など、今回も立ち回りは良好です。
なお、本作には格闘大会という魅力的なイベントがありますが、こちらはそれほどフィーチャーされません。最後の戦いでは打たれ弱いプロレスラーなどが登場し、やや拍子抜けしてしまう所があるものの、こちらは充分なボリュームを維持しています。
特に関節を狙って攻め立てる留川、亜未巻土を筆頭としたエリート級ヤンキーとの対決はかなりの好勝負。留川についてはクレイジーなキャラクターを好演しており、圧倒されつつも立ち向かう奈之と死闘を展開していました。
不良映画としては前衛的な内容だし、見る人を選ぶ作品であることは確かなんですが、役者たちの技量とアクションの激しさに手応えが感じられる一本。メインの3人は先述のレディースアクションにも出演しているので、いずれは見てみたいですね。
そんなわけで、前回に続いて変化球の作品を紹介しましたが、そろそろ普通の不良映画が恋しくなってきました(苦笑)。次回は原点に立ち返り、直球のツッパリアクションに迫ります!