「暗黒街/若き英雄伝説」
原題:馬永貞
英題:Hero
製作:1997年
▼本日、5月17日で功夫電影専科は7周年を迎えました。開設当初は何もかもが手探りの状態でしたが、ここまで長く続けることができて本当に嬉しく思っています。
ちなみに昨日までの時点で紹介した映画・TV作品・Vシネマの総数は、なんと合計750本!とはいえ、初期の頃は手癖で書いたような記事や文章が多く、今も修正作業中だったりするんですけどね(苦笑
そんな当ブログにおいて、一番最初に投稿した記事は元彪(ユン・ピョウ)の『モンキーフィスト・猿拳』でした。今回はそれに倣い、彼の存在感が光る作品を紹介してみましょう。
■第2次世界大戦当時、上海租界では2つの組織が覇権を争っていた。一方は英国人と組んでいる元彪の一派、もう一方は警察官僚と結託している元徳(ユェン・タク)のグループだ。
そんな街に、成功を夢見て金城武と元華(ユン・ワー)の兄弟がやって来た。金城はひょんなことから元彪と知り合い、彼の生き様に惹かれていく。
あるときクラブで襲撃事件に遭遇し、歌姫の宣萱を助けた金城は彼女をデートに誘った。しかし衣服をパクッたせいで警察に捕まり、そこで元彪の暗殺計画を知ることとなる。
金城たちは窮地に陥った彼を救い出すが、デートをすっぽかされて傷付いた宣萱は、ほどなくして叔父の元奎(コリー・ユン)とともに上海を去ってしまう。
そのころ金城は、元彪にクラブを任されて勢力を拡大。上海にその名を轟かせるが、元彪の愛人である周嘉玲(ヴァレリー・チャウ)にたぶらかされ、次第に増長していった。
元徳はこの状況を利用して金城を襲い、元彪に濡れ衣を着せて失脚へと追い込んだ。利用された周嘉玲もボロ衣のように捨てられ、完全に元徳の天下となった。
重傷を負った金城は宣萱たちに助けられ、死刑執行が迫る元彪の救出へと向かう。そして市長就任が決まり、邪魔者を一掃して有頂天となった元徳のもとに、復讐を誓った金城たちが現れた…!
▲本作はショウ・ブラザーズで張徹(チャン・チェ)監督が手掛けた不朽の名作、『上海ドラゴン 英雄拳(馬永貞)』をリメイクした作品として知られています。
しかし、キャストは金城と七小福メンバーが中心となっていて、監督は出演も兼ねている元奎。オリジナルに関わった俳優も不在で、話の筋も違う部分があるようです(『英雄拳』は未見)。
こう書くとオリジナルを蔑ろにしている印象を受けますが、本作はハードな演出と激しいアクション描写が見事に融和しており、実に見ごたえのある作品に仕上がっていました。
何を置いても素晴らしいのが元彪の存在で、男気あふれる黒社会のボスを堂々と演じ切っています。主役の金城も存在感では元彪に食われてしまったものの、体当たりのファイトでこれをカバー。元華や元奎のとぼけた演技も見逃せません。
アクションも張徹作品に負けないほどの殺気に満ちており、クライマックスでは初っ端から人間が爆発し、銃撃戦で死体の山を築いたところで最終決戦が勃発します。この金城・元彪VS元徳がまた壮絶で、文字通り”死闘”と呼ぶに相応しい名勝負でした。
オリジナルの流れに囚われず、自分なりの馬永貞を打ち出すことでリスペクトとした元奎の手腕に唸らされる逸品。こうなると原典である張徹の監督作も、ぜひぜひチェックしてみたいですね。
原題:馬永貞
英題:Hero
製作:1997年
▼本日、5月17日で功夫電影専科は7周年を迎えました。開設当初は何もかもが手探りの状態でしたが、ここまで長く続けることができて本当に嬉しく思っています。
ちなみに昨日までの時点で紹介した映画・TV作品・Vシネマの総数は、なんと合計750本!とはいえ、初期の頃は手癖で書いたような記事や文章が多く、今も修正作業中だったりするんですけどね(苦笑
そんな当ブログにおいて、一番最初に投稿した記事は元彪(ユン・ピョウ)の『モンキーフィスト・猿拳』でした。今回はそれに倣い、彼の存在感が光る作品を紹介してみましょう。
■第2次世界大戦当時、上海租界では2つの組織が覇権を争っていた。一方は英国人と組んでいる元彪の一派、もう一方は警察官僚と結託している元徳(ユェン・タク)のグループだ。
そんな街に、成功を夢見て金城武と元華(ユン・ワー)の兄弟がやって来た。金城はひょんなことから元彪と知り合い、彼の生き様に惹かれていく。
あるときクラブで襲撃事件に遭遇し、歌姫の宣萱を助けた金城は彼女をデートに誘った。しかし衣服をパクッたせいで警察に捕まり、そこで元彪の暗殺計画を知ることとなる。
金城たちは窮地に陥った彼を救い出すが、デートをすっぽかされて傷付いた宣萱は、ほどなくして叔父の元奎(コリー・ユン)とともに上海を去ってしまう。
そのころ金城は、元彪にクラブを任されて勢力を拡大。上海にその名を轟かせるが、元彪の愛人である周嘉玲(ヴァレリー・チャウ)にたぶらかされ、次第に増長していった。
元徳はこの状況を利用して金城を襲い、元彪に濡れ衣を着せて失脚へと追い込んだ。利用された周嘉玲もボロ衣のように捨てられ、完全に元徳の天下となった。
重傷を負った金城は宣萱たちに助けられ、死刑執行が迫る元彪の救出へと向かう。そして市長就任が決まり、邪魔者を一掃して有頂天となった元徳のもとに、復讐を誓った金城たちが現れた…!
▲本作はショウ・ブラザーズで張徹(チャン・チェ)監督が手掛けた不朽の名作、『上海ドラゴン 英雄拳(馬永貞)』をリメイクした作品として知られています。
しかし、キャストは金城と七小福メンバーが中心となっていて、監督は出演も兼ねている元奎。オリジナルに関わった俳優も不在で、話の筋も違う部分があるようです(『英雄拳』は未見)。
こう書くとオリジナルを蔑ろにしている印象を受けますが、本作はハードな演出と激しいアクション描写が見事に融和しており、実に見ごたえのある作品に仕上がっていました。
何を置いても素晴らしいのが元彪の存在で、男気あふれる黒社会のボスを堂々と演じ切っています。主役の金城も存在感では元彪に食われてしまったものの、体当たりのファイトでこれをカバー。元華や元奎のとぼけた演技も見逃せません。
アクションも張徹作品に負けないほどの殺気に満ちており、クライマックスでは初っ端から人間が爆発し、銃撃戦で死体の山を築いたところで最終決戦が勃発します。この金城・元彪VS元徳がまた壮絶で、文字通り”死闘”と呼ぶに相応しい名勝負でした。
オリジナルの流れに囚われず、自分なりの馬永貞を打ち出すことでリスペクトとした元奎の手腕に唸らされる逸品。こうなると原典である張徹の監督作も、ぜひぜひチェックしてみたいですね。