『黒の怨』
DARKNESS FALLS(2003年アメリカ)
監督:ジョナサン・リーベスマン
脚本:ジョン・ファサーノ
ジェームス・ヴァンダービルト
ジョー・ハリス
出演:チェイニー・クレイ
エマ・コールフィールド
リー・コーミー
グランド・パイロ
サリヴァン・ステイプルトン
■ストーリー■
150年前、アメリカの田舎町ダークネスフォールズでは子供の乳歯を金貨と交換してくれる老女マチルダ・ディクソンが子供たちの間で人気者だった。あるとき家のそばの灯台から火がでて顔に火傷を負ってしまい光に敏感になった顔を陶器の仮面で隠すようになり夜だけ出歩くようになった。
そんなとき町で2人の子供が行方不明になりマチルダは無実の罪を着せられ処刑されてしまうのだった。2人の子どもその後無事保護され、この件は無かったことにされてしまうのだった。マチルダは死ぬ前に呪いをかけるのだった。今後最後の乳歯をコインと交換するとき彼女を見た者に呪いをかけたと言い残すのだった、、、。
現代、幼いカイルは最後の乳歯が抜けた晩、夜中に起きてマチルダの姿を見てしまうのだった。明かりの元へ逃げ込むカイルだが、怖がっているカイルを安心させようとした母親は暗闇の中でマチルダに退場させられてしまうのだった。カイルは母親殺しの容疑者になり施設へ送られてしまうのだった。12年後、施設を退院したカイルのもとへ幼なじみのケイトリンから連絡が入るのだった。その連絡ではケイトリンの弟マイケルが暗夜恐怖症にかかり暗闇を怖がって眠れないので助けて欲しいというものだった。
□■□ネタバレあり!□■□
■感想■
西洋では乳歯が抜けると、抜けた乳歯を枕の下にして寝ると“歯の妖精”がやってきてコインと交換してくれるという言い伝えがあるそうです。
都市伝説を、うまくストーリーに組み込ませたスラッシャームービーに『ルール』(1998年)という作品がありましたけど、今作も古くからの言い伝えをストーリーにうまく取り入れてホラー映画の傑作にしています。
今作も事前情報無しに見たんで、てっきり都会を舞台にした幽霊系のホラーかと思ってたんですが、全然違いました。郊外の小さな町が舞台でした。
今作の魔女マチルダは「13日の金曜日」シリーズのジェイソンみたいな、超パワフル系な感じです。とにかく、手当たり次第に登場人物を退場させまくり!!
超自然的力もあるんで、ジェイソンというより『ジーパーズ・クリーパーズ』(2001年)みたいな相手です。
こういうB級ホラー映画の定番の展開で事件に首をつっこんだカイルの周りでドンドン人が退場して、カイルが容疑者に、、、。
でも、今作の場合、けっこう早い段階で『ジーパーズ・クリーパーズ』の怪物みたいに魔女マチルダがカイルを追って警察署までやって来ちゃうので、カイルが犯人じゃないって警察に分かっちゃいます。マチルダは人間じゃないから、警察とかそういうこと全然気にして無いんでしょうけど、、、。
このマチルダが強い!強い!
明かりが唯一の弱点なのに、主人公たちが持ってる懐中電灯ダメにしちゃうし、、、こんなに魔力が強いのにカイルは、良く12年も生きてこれましたね??マチルダは、カイルが遠くに行っちゃったので存在を忘れちゃったんでしょうか??
それにしても、今作のランニングタイム85分は短い!こういうちゃんとした作品で85分は短すぎ!!
Z級の作品だったら85分でも長すぎー!と思うコトが多々ありますけど、こういうちゃんとした作品だったら、あと20分くらい長くても良いのにッ!!
この85分の短さは潔いです!潔すぎです!
単純なストーリーで、ノリはホントにスラッシャー映画みたいな感じでポップコーンでも食べながら観るのに最適な作品です。
もう考えてる時間もなくドンドンストーリーが進んで行っちゃいます。
でも、最後は一応解決してB級ホラー定番の終わり方、、「もしかしたら続編もありますよー」というところも潔いです!!
魔女マチルダ怖すぎ度 ★★★
カイルは12年間どうやって生き延びたの度 ★★★★
続編が無さそう度 ★★★★
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