指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

「自分から甘い罠におちたのね」 吉田日出子

2016年01月28日 | 政治

甘利明大臣の疑惑が問題になっている。だが、一方で贈賄側とされる人物が、写真や録音を撮っていることで、罠にはめられたという擁護論もあるようだ。

1974年の藤田敏八監督の映画『妹』は、林隆三(秋夫)と妹秋吉久美子(ねり)の微妙な兄妹愛を描いた傑作である。

                                    

 

この中で、秋吉が結婚し大門正明とやっていた鎌倉ブテックから、早稲田の実家に戻ってくるところから始まる。

林は、いろいろ奔走するが、その中で鎌倉に行き、大門の妹の吉田由貴子と会い、画面では描かれていないが、性交してしまう。

家に帰ると、ジーパンから砂が落ち、秋吉に

「鎌倉・・・」と言われる。ラーメンを食べていた吉田日出子に、

「裸で話し合ったのね」と言われ、林が「あいつの罠だ」というと、

「自分から甘い罠に落ちたのね、しかもねりさんのためだという、都合の良いことね」

と言われてしまう。

林は、「理解されないのは悲しいけどなあ・・・」という。

今回の甘利大臣の問題も、自ら甘い罠に落ちたのだろうか。

彼は、二代目の政治家で、その意味では「甘い」ところがありって、汚れ役の秘書に騙されたのかもしれないが。

 

 

 



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