指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

『颱風圏の女』

2019年10月13日 | 映画
1946年の松竹映画だが、大泉スタジオ使用と出る。
特殊撮影円谷英二と出るが、それほど特撮はない。
推測すれば、東宝ストで暇になった原節子と円谷を使って海洋アクション映画を作ろうというものだったと思う。
だが、大庭秀雄は、良い監督だが、根がメロドラマなので、アクションは上手くない。

荒れる洋上で、ギャングの小型船と警備船が銃撃戦になり、小型船は逃亡し漂流するが、やっと孤島に付く。
そこは絶海の孤島黒島で、気象観測基地の人間だけがいる。
所長はいず、次長は村上冬樹、無線技士は宇佐美淳など。


    

ギャングの親玉は山村聰、手下は山口哲と東野英治郎、そして山村の女の原節子。
原は、初めはズボンで男のように出てくるが、宇佐美に一目惚れするとワンピースで化粧もして出てきて男たちを誘惑する。
やや、「アナタハン」的で、木暮三千代みたいだが、原節子としては珍しい役柄である。
最後は、男は皆自滅してしまう。
東野の背中が膨らんでいるので、なぜかと思っていたら、背むし男だった。
今では、地上波では放送できない姿だろう。
衛星劇場


     


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