指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

ネットが進むほど、本物の実物を見ようとする欲が強くなる

2014年03月18日 | その他

先週の金曜日の夜、新港地区のハンマーヘッド・クレーン・スタジオで、よこはま経済新聞の10周年を祝うパーティが行われた。

多くの人が来ていたが、意外にも横浜市役所関係の人は少なかったようだ。

これは、みなとみらい21を代表とする横浜の都心部の再開発が、一段落を終了したことを意味している。

つまり、行政の最大の役割であるハードの整備がほぼ終わり、現在は完全に民間レベルのソフトの展開の時代になったということだろう。

いわゆる「横浜文化人」と言われた人の姿は、ほとんど会場で目にしなかったのだから。

さて、この中で一番記憶に残ったのは、よこはま経済新聞の代表である杉浦裕樹さんと共に、「みんなの経済新聞」を渋谷で始められた西樹さんの言葉だった。

「私たちは、ネットなので、デジタル的に仕事をしていると思われるだろうが、99%は実際に人に会い話を聞く、それを書くといったアナログ的な業務なのです」

その通りで、私がもう15年近く前、二度目のパシフィコ横浜に出向していた時は、某首相の「イット革命」がまさに進行している時代だった。

そして、インターネットが進むと、展示会、会議、イベントのようなものは廃れるのではないかという意見があった。

だが、実際はまったくその逆だった。

インターネットが進行すればするほど、実際に本物の実物を見る、手に触れる、他のものと比較すると言った欲望が増大するのである。

それは、この21世紀に入って、音楽の世界ではライブ・イベントが盛んになってきたことでよく分かるに違いない。

 



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