指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

『レコード大賞』と『紅白歌合戦』

2024年01月01日 | 音楽

12月30日は、『レコード大賞』、31日は、『紅白歌合戦』を見る。

ご意見はあるだろうが、日本の芸能の象徴であり、皇室の『歌会始め』と合わせ、いかに日本が平和な文化国家であったか、また現在もそうであるかの象徴である。

ただし、『紅白歌合戦』の最後の『蛍の光』の指揮を右翼的な都倉俊一がやったのは、不愉快だったが、文化庁長官であり、他にはいないのだろう。

1960年に始まったレコード大賞は、中継を見ている。水原弘を兄が好きだったので、一緒に見たのだと思う。

そして、長い間、「レコ大」は、帝国劇場で、「紅白」は、東京宝塚劇場でやっていた。

6時から9時までが、レコ大で、9時からが紅白だったが、帝劇と宝塚なので、あるいても10分くらいで、レコ大の受賞者が、紅白の入場行進に並んでいるなんてできたのだ。

ところが、NHKが内幸町の庁舎を三菱に売却し、渋谷に移転してしまった。

レコ大は、TBSのスタジオや武道館などいろいろと変わったが、20004年から、初台の新国立劇場になzつた。

これは、非常に良いことだと思っている。芸術監督小川江梨子がやる詰まらない芝居よりも、はるかに意味があり国民に奉仕できる、新国立劇場の一年で唯一のイベントである。

           

小川芸術監督は、今すぐに、あの都内で最高の「反バリアフリー劇場」の小劇場のバリアフリー化をすべきである。

この新国立劇場ができた2000年頃は、「多目的ホールは無意味、専門的劇場を作れ」という馬鹿な言説が演劇界にもはびこっていた。私は、今時、「舞台機構を駆使するような芝居は日本にあるの」と思っていて、新国立劇場の舞台機構も駆使した芝居を見たことがない。

だが、このレコ大だけは、かなり工夫したセット作りをやっていて、新国立劇場で唯一、意味のあるイベントになっている。

対してNHkも、予算はいくらでもあるとばかりに金を使っているようで、立花孝志ではないが、予算を見直してはと思う。

そして、双方とも時間が長すぎると思う。

両方とも、2時間くらいで十分で、4時間もやるのは、本当にどうかと思う。

紅白のトリが、福山雅治とMISHAという嫌いな歌手なので、見ないで寝る。

除夜の鐘と、港付近でらしい花火の音が混じる中で寝る。

 

 


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1 コメント

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初台の初芝居 (大頭茶)
2024-01-19 10:58:11
訪れることはないと思っていた新国立劇場へ出かけてきました。
国立劇場を追われた菊五郎劇団の初芝居(中ホール)、入場後ああこれが指田さんが書いていた階段かと、モギリまでなかなか辿り着けないのにもビックリ。
三宅坂のようにタクシーを降りたら目の前が入口で、ロビーが広がるのとはえらい違い。
国立は後付けでエスカレーターとエレベーターを設置したのに何故ここではやらない?
怪しげな民間活用というPFIによる建替え計画、今なら大規模補修に切り替えても官僚のメンツも立つんじゃないかと思うのですが。
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