指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

キャッチャー野村

2007年04月21日 | 野球
NHK衛星放送で仙台の楽天・ロッテ戦を見る。
楽天の投手青山はなかなか良い。ロッテの成瀬も悪くはないが。

だが、ピンチになると楽天の捕手嶋は、一球毎にベンチの方を見ている。
ベンチで、いつもしょぼい顔をしたバッテリー・コーチの山田勝彦がサインを出している。

解説の与田剛によれば、野村監督が口頭で球種を指示し、それを山田が捕手にサインとして送っているとのこと。
それをさらに捕手がピッチャーに示しているので、投球間隔が異常に長い。

野村は、監督のみならず捕手もやっている。
その分のギャラも貰わなければならないだろう。
ゲームは同点から青山が打たれ、ロッテが勝ったようだ。
確かに楽天は強くなっている。

変則ダブル・ヘッダーと村田元一投手

2007年04月21日 | 野球
昭和30年代、プロ野球のセ・リーグには、一日で違うチームがダブル・ヘッダーをやる「変則ダブル・ヘッダー」があった。
例えば、巨人・阪神戦と国鉄(ヤクルト)・大洋(横浜)戦を同じ日に後楽園球場でやってしまうのだ。
これは、国鉄・大洋戦を単独でやっても客が入らないのと、巨人と同様、国鉄も後楽園をフランチャイズにしていたためであった。言わば、巨人戦の前座に国鉄戦をやるのである。
当時は、球場が少なく、後楽園を巨人の他、国鉄、さらにパ・リーグの東映(日ハム)、大毎(ロッテ)もフランチャイズにしていた。

私も昭和33年の夏、巨人・阪神戦を見に行くと、前座で国鉄・大洋戦をやっていた。
勿論、ほとんど誰も国鉄・大洋戦をろくに見ていなかった。
実は、その試合で国鉄の村田投手が8回までノーヒット・ノーランをやっていたのだが、誰も気がつかなった程に、皆見ていなかったのである。
9回の始まり、私の周囲でも「ノーヒットだ!」という声があがり、やっと気づいた。
その9回表、大洋の好打者近藤和彦にライト前ヒットを打たれて記録は駄目になった。
この村田は、村田元一という投手で、国鉄スワローズ時代常に10勝くらいを上げ、地味だったが金田につぐエースだった。
彼は、記録を見ると昭和37年の阪神戦では、9回2死まで完全試合で、西山という余りたいした打者ではなかったが、彼に打たれて完全試合を逃しているのだそうだ。
相当に運の悪い選手だったわけだ。