日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 いやー香ばしくなってきました。……なんて嬉しそうな顔で言っちゃいけません。いやなに中国社会の話です。

 治安の悪化というのもありますけど、それとは別種の物騒な事件がここ数年で増えているように思います。「和諧社会」(調和社会)の実現が叫ばれるほど不調和なんだから仕方ありません。

 ここ数年のトレンドは爆弾ですね。闇炭坑取り締まり強化でダブついているのかどうか、とにかく中国では爆薬が手に入りやすい状況にあるようです。

 毎日記事を拾っていると、間欠泉のようにドカンドカンというニュースを目にするようになりました。まとめれば相当な数になると思います。

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 爆弾を使った事件というのもいくつかのタイプに分かれています。まずは自衛・攻撃用爆弾。官民衝突に際して、あるいは隣村との武装闘争(械闘)において農民による手製爆弾が登場します。

 ●官民衝突で武警が実弾射撃、農民に多数の死傷者。(2005/12/08)
 ●調和社会に祝砲一発、激闘武装農民。(2006/02/05)

 用意はしたけど使わなかった、というケースもあるでしょう。農民、いや農村が自衛のために爆弾を密造するようになっているというのは注目すべき点かと思います。

 農村だけでなく、都市部の再開発で立ち退きを拒む住民が武装闘争に及ぶケースもありました。まあちょっと特異なキャラなので例外的なケースとも言えますけど。

 ●重機炎上・役人火だるま――立ち退き拒否で火炎瓶男が!(2005/07/18)

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 爆弾ではなく爆発事故や、愉快犯による「爆弾仕掛けた」電話事件も結構あります。調査するうちに爆発事故が爆弾事件に昇格するケースも。密造中に誤爆してしまったケースなどです。

 ●やっぱ爆発でしょ。(2005/07/23)

 その一方で、怨恨絡みや絶望感などに起因した自爆テロも起きています。甘粛省か陝西省か寧夏回族自治区、場所は忘れてしまいましたが内陸部の県レベルの裁判所で、判決に不服だった男が爆弾を身体に巻き付けて裁判官や党幹部を巻き添えに自爆しています。

 福建省・福州市ではバスの乗客が突然爆発して1死30傷。「末期ガン患者が絶望して自殺した」との当局発表でしたが、さてどうだか。

 ●それでも人口は増える一方。(2005/08/09)

 こうした自爆事件には考えさせられます。現世での利益、俗にいう「福禄寿」を追い求めるのが習性である筈の中国人が、その現世に絶望して自ら命を断つようになった、というのも「不調和」の一表現ではないかと思えます。

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 最近の爆発事件を挙げておきますと、まず広州・増城市で起きた製衣工場事務所でのドカーン。事件は4月2日の22時に発生。事務所内で突如轟音とともに爆弾が爆発し、事務所を吹っ飛ばすまでには至らなかったものの、窓ガラスは全部割れて分厚い壁にもヒビが入ったというもの。

 この事務所には警察が設置した監視カメラ2台と工場側が自分で設置した1台が仕掛けたあったそうですから、身に覚えのある怨恨ではないかと考えられます。負傷者はなし。

 ●『明報』電子版(2007/04/04/15:05)
 http://hk.news.yahoo.com/070404/12/25058.html

 さらに寧夏回族自治区の農村でもドカーン。何でも内蒙古自治区で拾った直径約15cm、長さ約70cmの鉄パイプ状のものを自宅に持ち帰り、

「これ、くず鉄で売れるんじゃねえか?」
「んだんだ」

 と台所近くで解体に取りかかったところ鉄パイプが突如スパーク。取り巻いて見物してい幼児も含め死者5名となりました。ちなみに、爆発物が旧日本軍の工兵用爆薬かどうかは温家宝の訪日時の状況によって決まると思われます(笑)。

 ●『明報』電子版(2007/04/04/23:35)
 http://hk.news.yahoo.com/070404/12/250zi.html

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 最後は爆弾ではないものの、これまた「不調和社会」の一表現ではないかと思われるケース。黒竜江省の同省中医研究院で集団食中毒が発生、ビンゴしちゃった人が203名にのぼるという大規模な事件となりました。「事件」なのは調べたところ食物から殺鼠剤の成分が発見されたため。

「地元衛生部門は状況からみて人為的な事件である可能性もあるとしている」

 という報道に、

「人為的でなかったらネズミがやったとでもいうのか?バカじゃねーか」
「報復に決まってるだろ」

 などというネット世論のツッコミが入っています。

 ●「新浪網」(2007/04/10/14:22)
 http://news.sina.com.cn/c/2007-04-10/142212743467.shtml

 ●「新浪網」(2007/04/10/19:40)
 http://news.sina.com.cn/c/2007-04-10/194012745061.shtml

 以前にも南京で朝食を出す店が故意に毒物を混入させて小学生多数を食中毒に陥れた事件がありました。最近も雲南省だか貴州省あたりで披露宴の料理に毒物を混ぜた者がいて、おめでたい席が一転して列席者がのたうち回る修羅場と化した事件が起きたばかりです。

 日本人も色々なストレスを抱えて生活していますけど、中国人は「不調和」がもたらすより過酷なストレスに苛まれているのでしょう。香港では最近、日本を真似た「炭焼自殺」が頻発していますけど、そのうち中国本土にも伝播していくかも知れません。




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