日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 今年の卒業ソングは、やはり「桜ノ雨」なのでしょうか?

 この歌にはちょっとした「出生の秘密」があります。一部ではすでに報道されていますね。

 ●ネット発、卒業歌人気…アイドル"初音ミク"の「桜ノ雨」(YOMIURI ONLINE 2009/02/25)

 ええ、この「桜ノ雨」は元々、例のボーカロイドこと「初音ミク」を使ってニコニコ動画に投稿された楽曲なのです。作った人たちは居酒屋でバイトしながらバンド活動をしていて、それまでインディーズで2枚CDを出していたそうですが、まあ鳴かず飛ばず状態。

 で、余興のように初音ミクに歌わせた「桜ノ雨」をニコニコ動画に投稿してみたところ大反響を呼んで、ニコニコ動画上でこの歌に関連した企画モノなどが行われるほど大ヒット。そしてとうとう、作者たちは「absorb」という名前で昨年11月末にメジャーデビューを果たしたのです。

 音楽を主とした日本のコンテンツ業界でニコニコ動画が果たしている(あるいは私が期待している)役割を象徴するようなサクセスストーリーが生まれました。






桜ノ雨
absorb,absorb,absorb feat.初音ミク,森晴義
Nippon Crown =music=

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 ところで、卒業ってそんなに思い入れのあるイベントなのでしょうか。私は小学校のとき以外は特に何も感じませんでした。あー終わったー、これで楽になれるぞー、みたいな気持ちの方が強くて、いわゆる卒業ソングが歌い上げているような思い入れは全くなし。

 そういう可愛げが私にはないのかも知れません。もちろん、夜の校舎窓ガラス壊して回ったりもしませんでしたけど。

 私は記憶にないのですが、親が言うには幼稚園入園初日、先生が早速「おゆうぎ」ということで、

「さあみんなでやりましょうねー」

 と「むすんでひらいて」を手振り付きで歌い始めたのですが、私だけは知らん顔でいたそうです。それで、

「御家人君はどうしてやらないの?」

 と聞いた先生に私は,

「幼稚っぽいから」

 と一言。こういう子供はロクな人間にはならないぞ、とその先生が思ったかどうかは知りませんが、まあかくなりまして果たせるかなマトモな人生ではないようです。

 ――――

 それはともかく。困った連中が先日、また日本に来てしまいました。台湾人クリエイターどもです。

 観光目的での来日、というより秋葉原に買い出しに来た、というべきでしょう。前回は私をあちこちに連れ回した挙げ句メイド喫茶にまで連れ込んで、

「ムエー、ムエー」(萌えー)

 とやっていたのですが、今回はまた新しい言葉を仕入れて来たようで。土曜日(2月28日)に連中に付き合わされたのですが、

「バネー、バネー」

 としきりに言って楽しんでいるのです。……バネ?

 「2.28」ということもあり、私は台湾頑張れのカンバッジを組紐に留めて首から吊していたのですが、連中はそれに気付くと指差して、

「御家人さんバネー、バネーです。それはバネー」

 と喜んでいます。アキバを歩いていても何か気に入ったものがあると「バネー、バネー」とやっています。

 私には何のことやら全くわかりません。こいつらまた変な日本語を覚えてきやがって。……と考えているうちに、ようやく思い当たりました。

 どうやら連中は、

「パネェ」

 と言っているつもりのようなのです(笑)。そう考えて見ていると、連中の放つ「バネー」にことごとく納得。半濁音がうまく出ていないのと、抑揚が「バネ」と同じなので当初は意味不明でした。

 もちろん私の場合「パネェ」なんて言葉を使う機会は全くないのですが、例のフリーチベット女子高生グループに捕捉されたときなど、

「パネェよチベたんそれバネェ」

 などとしばしば十字砲火を浴びていたので、おおあれだな、と了解した次第。早速,連中の発音を矯正。感謝されたのは言うまでもありません。

 ――――

 「事件」はその直後に起こりました。

 台湾人クリエイターどもは例によって私を連れて、今度はメイド喫茶ではなく怪しげな書店に立ち寄り、「妖しげ」なマンガの単行本とか同人誌とかを買い漁りにかかりました。何階かに分かれていて、上の階に行くほど何やら危険な香りが……。

 10年くらい前にもこういう書店に来たことがあります。香港在住のころで、東京ゲームショウを取材する香港人編集者どもに同行して来日。するってーと連中はホテルに荷物を置くなりすぐ秋葉原へ。

「行きましょう一緒に」

 とか言うので付き合ったら、香港では手に入らない攻略本などを買って回るので仕事熱心な奴らだと思っていたところ、それは最初だけ。

 そこから先はずーっと18禁の同人誌とかコミックとか、PCのエロゲーとかその原画集とか、まあそういうもの三昧。当時の私はアキバ系のものに対していまよりずっと潔癖だったため(いまでも基本的に無縁ですけど)、

「お前らいつもそんなの買ってんのか」

 と、帰りの電車であからさまに不機嫌な顔をしてみせたら、連中は不思議そうな表情だったのですが一応察したらしく、次回からは私を誘わなくなりました。

 ところが、台湾から来た困った連中は天真爛漫。しかも前回メイド喫茶に付き合ってくれた上に、奴らのリクエストに応えて巫女さん(@靖国神社)まで見せてくれた私を「仲間」とみているので、そんなこと構いやしません。私は私で歳を重ねて枯れた分どうでもよくなっているので、

「おう次はここか。はいはいトラノアナトラノアナ」

 と言いつつ無抵抗で連れ込まれていく次第。店内ではカナーリ居場所に困るのですが隅っこの方に立ってじーっと待っています。

 ――――

 待っていたのですが、困った野郎どものひとりが嬉しそうに駆け寄ってきて、手にしていたコミックを私に示しました。表紙からすると,女子高生がたくさん登場するマンガのようです。

ゴクジョッ。~極楽院女子高寮物語~ 1 (GAコミックス)
宮崎摩耶
グリーンアロー出版社

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「御家人さんこれ知っていますか?」

「知ってる訳ないだろー」

「これパネェくらい面白いです」(発音矯正の成果)

「そうかい」

「読んでみて下さい私プレゼントします」

 と見せてくれた背表紙がただごとではありません(笑)。

「いや、18禁マンガとか興味ないから」

 あと配偶者に見つかると武力弾圧されるし部屋にはもう隠し場所ないしマクブクにも入らないし……と内心ブツブツ言っていたら、

「これ18禁じゃありませんしHでもありません」

 と言いつつ相手はさっさと勘定を済ませて手渡されてしまいました。

「おいっ。大丈夫なんだろうな」

「大丈夫。パネェくらい面白いです」(発音矯正の成果)

 ――――

 その後またあちこちを回って一緒に食事をしてから連中と別れて帰宅。してみたら上手い具合に配偶者も外出していて留守。

 それでは、と件のマンガをコソーリと読み始めました。第一話がノーパン騒動で第二話がミミズ千匹騒動で……おおお。私がいつも読んでいるコミック、例えば「ザ・コクピット」とか「ジパング」とか「島根の弁護士」(水穂は俺の嫁w)とかとは全く毛色が違います。

 何だこれは……と思いつつ、一気に読了。

 はい。確かに半端なく面白かったです(笑)。というより、おバカ&お下品加減がストレートすぎて笑わせてもらいました。下らねーと思いつつも笑ってしまいます。アキバ系の間でどういう評価なのかはわかりませんが、本業副業とかで行き詰まっているときに読むと大気分転換になって突破口を見つけられそうな気がします。

 ほどなく配偶者も帰宅。発見されて疑われる前に先手を打つべしと考えて、

「おい、これ面白いぞ」

 と渡して読ませたところ、案の定、ときどき爆笑しつつ私より楽しんでいたようなのでひと安心(ちょい下ネタは配偶者のツボ)。

 しかしながら、閑話とはいえこんな出来事を当ブログで晒していいのか?そして私はもしかしてあの困った連中の術策にはめられたのでは?……と、私には一抹の不安が。

 あ、忘れてました。毛根。毛根についてはこのマンガを最後まで読めばわかります。以上。




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