◇葉物野菜をビニールハウスで水耕栽培
社会福祉法人「大阪手をつなぐ育成会」が、知的障害者らが働くビニールハウスの農園を東大阪市のJRおおさか東線の高架下に開設し、葉物野菜の水耕栽培を始めた。鉄道の高架下の空きスペースを使った珍しい取り組みで、同法人は「生産を軌道に乗せ、多くの人が働ける場にしたい」としている。(本部洋介)
農園は、JR俊徳道―長瀬両駅間の高架下にあり、同法人が、同線を保有する大阪外環状鉄道から土地を借りて、「アグリガーデンしゅんとくみち」として11月にオープンした。
ビニールハウス2棟(320平方メートルと140平方メートル)があり、その中に栄養のある溶液を張った栽培棚を並べ、サンチュやフリルレタスなど5種の葉物野菜を育てる。種まきから3~5週間で収穫でき、フリルレタスだけを栽培した場合、年間に約15万株を生産できる。
知的障害者の生活支援などを行う同法人は、収穫の喜びが感じられることから、農業で収益を得る就労支援施設の運営を目指してきた。ただ、そうした農地は都市部には少なく、生産性が高いとされる水耕栽培の検討を進める中で、高架下のスペースに着目した。
土を使わない水耕栽培は、蛍光灯の明かりで野菜が育つため、太陽光が差し込まない高架下でも行える。また、高架下だと雨にさらされず、直射日光も当たらないため、ビニールハウスが劣化せずに長持ちする。開設にあたっては、民間企業から指導を仰ぎ、農林水産省から半額の補助を受けた。
現在、障害者1人が実習生として、支援員4人とともに働き、軟らかくて肉厚な食感が特徴というサンチュを焼き肉店に出荷している。同法人は今後、障害者を20人まで受け入れるとともに、販路を広げ、年間約2000万円の売り上げを目指す。
同法人の障害者職業生活相談員の藤井義久さん(57)は「ここなら駅からも近く、多くの障害者が通いやすい。将来は、障害者支援に興味のある企業とも連携し、より多くの工賃を渡せるようにしていきたい」と話している。
問い合わせは、同法人(06・6732・4905)へ。
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