【愛別】美深高等養護学校あいべつ校2年の高橋和勢(ないき)君(17)=旭川市=が、1月に千葉県で行われた「第18回日本知的障害者選手権水泳競技大会」の少年B(13~19歳)・50メートル背泳ぎで、3位に輝いた。昨年10月の全国障害者スポーツ大会(和歌山県)では、25メートル背泳ぎで4位に入ったものの、メダルを逃す悔しい思いをしており、高橋君は「銅メダルを取ることができてうれしい」と喜ぶ。
大会は日本知的障害者水泳連盟が主催。全国から昨年の国際大会の日本代表選手を含む延べ約340人が出場した。
高橋君は背泳ぎで3種目に出場。25メートルが6位、100メートルは8位と、緊張からミスが目立ち、実力を出し切れなかった。道内の大会では認められているスタート直前までの介助がないため、重度の知的障害がある高橋君にとって、「精神的なプレッシャーは大きかった」と父の耕三さんは振り返る。
だが、最後の種目の50メートルで自己ベストを更新して、悲願のメダルを獲得。耕三さんは「心機一転で頑張ってくれた」と喜ぶ。
競技には障害の程度の区別はないが、重度の場合は言葉の理解が難しいため泳ぎの習得までの苦労も大きいという。耕三さんは「上位は軽度の人が多い中、3位は立派だと思う」とたたえた。
高橋君は「背泳ぎが好き。銅メダルに満足せず、これからも練習を頑張ります」と意欲を見せた。
02/04 北海道新聞