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ゴエモンのつぶやき

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ヘルプマーク、夫婦で普及活動…「障害者や難病の人に優しい社会を」

2018年12月19日 15時42分10秒 | 障害者の自立

 難病に侵された広島市の女性とその夫が、周囲の手助けが必要なことを示すヘルプマークの普及活動に取り組んでいる。ツイッターでマークの意味やそれを持つ人の気持ちをつづっており、フォロワーは8100人を超えた。夫婦は「障害や難病に苦しむ人々に優しい社会になってほしい」と願う。

 同市安佐北区の山崎剛司さん(47)と彩乃さん(31)夫婦。彩乃さんは2007年、視力障害や手足のまひなどが起こる多発性硬化症と診断された。治療法は確立しておらず、重症になると寝たきりの状態に陥る。手の震えからペンを持てなくなるなど彩乃さんの病状は進行していたが、「家族がいれば、前向きに頑張れる」と10年12月に2人は結婚し、2男2女を授かった。

 しかし14年、記憶障害や右半身のまひが出始め、昨年には身体障害者3級の認定を受けた。剛司さんは介護に専念するため休職し、家事や育児を担うようになった。「抱っこも出来ない」と家族に謝る彩乃さんを、「ちゃんと色々お手伝いするから」と家族全員で励ましてきた。

 剛司さんがヘルプマークを知ったのはその頃だ。「外出しても、妻が周りの人の支援をもらえたら」との思いで彩乃さんのカバンとつえに付けた。今年6月からツイッターを使った普及活動も始めた。ツイッターのアカウントは「サンタ活動広島」。「サンタクロースのように、妻の願いをかなえてやりたい」という剛司さんの思いを込めた。

 ツイッターでは、ヘルプマークの入手方法のほか、西日本豪雨などの避難所ではマークが気づかれにくい実態などをつづる。フォロワーからは「優しい世の中になりますように」など多数の声が寄せられる。

 8月には「気づいてください ヘルプのサイン!」などのメッセージに彩乃さんの写真を添えた、ヘルプマークの普及ポスター約500枚を自費で作製。広島県内外のスーパーや病院などに足を運び、掲示をお願いして回った。ツイッターを見た人からも「貼らせて」と依頼が寄せられ、さらに約500枚を追加発注した。

 右目の視力をほとんど失い、医師からは「寝たきりになることを覚悟してください」と言われている彩乃さん。「私たちの活動で、みんなが周りの人に優しい世の中になってくれれば」と手応えを感じている。

 剛司さんは「妻はいつか、私や子どもの顔も分からなくなるかもしれない。それまでに少しでも、障害者や難病を抱える人たちへの理解を広げていきたい」と話している。

 

ヘルプマーク(手前)の普及に取り組む山崎剛司さん、彩乃さん夫婦(広島市安佐北区で)

【ヘルプマーク】  外見からは分かりにくい障害や病気のある人が、周囲の配慮や助けを求めていることを意思表示するマーク。赤地に白抜きの十字とハートマークを配したデザインのプレートをかばんなどに取り付ける。2012年に東京都が作成し、都によると今年9月末時点で大阪や京都、兵庫、奈良、広島など32都道府県に広がっている。

2018年12月18日         読売新聞


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