4年に1度の聴覚障害者の国際スポーツ大会「冬季デフリンピック」がロシアで3、4月に開かれるのを前に、アルペンスノーボードの日本代表選手5人が10日、上田市菅平高原で3日間の日程で強化合宿を始めた。菅平での合宿は昨年に続き2回目。近づく本番に向け、選手たちはそれぞれ課題を見つけて改善に取り組んだ。
5人は、左右に設置された旗門を通過するパラレル回転とパラレル大回転に出場する。予選はタイムで争い、上位者による決勝は2人同時に滑って速い方が勝ち上がる。選手たちは日頃から全国各地のスキー場を回って練習しており、菅平は「雪質が硬く、レースの練習にはいい環境」と高く評価している。
この日は、コーチやスタッフら計12人がパインビークスキー場のゲレンデに集まり、午前と午後に2時間ずつ、旗を立てた専用のコースを何度も滑走した。12日午前まで練習する。
2011年にスロバキアで予定されていた大会は、地元組織委員会が運営費を確保できず中止された。03年大会の大回転、07年大会のパラレル大回転とパラレル回転でいずれも金メダルを取った原田上(のぼる)選手(38)=栃木県日光市=は「8年ぶりというのは気にしていない。3連続金メダルを期待されていて重圧もあるが、技術を磨いてきた成果を出せればいい」。主将の高嶋弘貴選手(30)=横浜市=も「みんなでメダルを取ります」と手話で意気込みを語った。
練習を終え、ゲレンデに集まる日本代表の選手ら=10日午後4時半ごろ
01月11日(日) 信濃毎日新聞