知事「今月末までに決断」 心身障害児施設への助成制度見直し

　県が２０１２年度から見直しを計画している重症心身障害児施設「びわこ学園」への助成制度をめぐり県市長会が現制度の維持を求めている問題について、嘉田由紀子知事は１７日の定例会見で「提案は重度障害者の福祉の充実となる。大義をご理解いただくことが大切」と強調。その上で、１月末までに１２年度から実施するかどうかを決断する考えを明らかにした。


　嘉田知事は「１２月の市町長会議では一部から反対があったが、それ以外のところでは一緒に県、市町の力を合わせて福祉の向上に努めようと合意をした」と説明した。県市長会の要望は「非常に残念」と述べた。


　県の方針を決める時期には「予算を確定しないといけない。１月中には、方針を決めないと」と説明した。


　県の助成制度は、国が１８歳以上障害者への支給決定主体を県から市町に変えるのに伴って見直す。改定案では、国の給付費に県が利用者１人当たり月６万８０００円を上乗せしてきた特別加算を、１８歳以上の利用者の費用を県と市町で折半。県は折半で減った予算額と同規模の予算を、障害者が通所する施設の人員配置支援費などに充てる。


　県市長会は現制度を続け、新たな枠組みを市長会とともに協議する場を設けるよう県に要望している。　

中日新聞 - 2012年1月18日