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ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

支え合って 3年目

2012年03月07日 02時13分07秒 | 障害者の自立
 室戸市佐喜浜町の村田憲典さん(62)が築80年の自宅を改装し、市の委託を受けてあったかふれあいセンター「しえんの舎(や)」を2009年から開いている。日曜日の喫茶は高齢者や障害者らでにぎわい、平日の放課後には小学生がやって来る。あったかふれあいセンターとしては3月末で終わるが、形を変えながら続けていきたいという。


 村田さんは銀行員を経て、同市佐喜浜町でコンビニエンスストアを経営している。母親の介護をきっかけに、通所介護事業所を立ち上げて今年で7年目。「高齢者も障害者も子どももごちゃまぜに集まれる場を作りたい」と、「しえんの舎」を始めた。喫茶や放課後子どもサロンのほか、書道教室なども開催。緊急時の宿泊部屋も設けた。


 ここに通い始めたことをきっかけに、福祉の仕事に就いた人もいる。山本竜次さん(38)は、職場でいじめに遭い、精神障害で退職。知人の紹介でしえんの舎に通い始めるまでは、ほぼ仕事がない状態だった。


 菜園の草引きなどから手伝いを始め、国の制度なども活用しながらヘルパー2級の資格を取得。村田さんの通所介護事業所の職員になった。生活が安定して結婚もした。障害を理由に実習を断られたり、仕事がうまくいかずに指導を受けて気持ちが落ち込んだりもしたが、今では「山本さんがいるから来る高齢者もいる」と村田さんが評価するほどだ。山本さんは「今も不安は多いけど、支えてもらえる関係がある。喜んでもらえる介護の仕事は楽しい」と話す。


 知的障害がある一人暮らしの女性(53)は、居場所を見つけた。自宅で倒れているのを発見されて長期入院。退院後、「しえんの舎」に週4回通い始めた。今は、他の利用者が服を着る手伝いもするようになった。「だいぶ慣れた。家には誰もいないし、ここへ来た方がしゃべれるし、楽しい」と話す。


 村田さんは、重い障害がある人を病院に送迎するサービスも提供している。障害者が配達などを担う配食サービスも試行している。


 あったかふれあいセンターとしての運営は、市が財政面などから事業を打ち切るため、今年度いっぱいで終える。しかし村田さんは知的障害者の居場所がなくならないよう、介護保険のデイサービスを受けられる「基準該当サービス」の適用を市に要望している。


 村田さんは「送迎サービスは何とか続けたい。障害者が喫茶を開くなど、コミュニティービジネスの視点も入れつつ、障害者も高齢者も様々な人が一緒にいられる場を守りたい」と話している。


利用者と談笑する山本竜次さん(左)=室戸市佐喜浜町の「しえんの舎」

朝日新聞 - 2012年03月06日


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