ゴエモンのつぶやき

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無反発の磁石、障害者教育に活用

2011年05月27日 01時22分29秒 | 障害者の自立
 元NHK職員で独学で認知情報学を研究する長田昌次郎さん(69)=藤沢市=と磁石メーカー「京浜化学工業」社長の伊藤靖雄さん(50)=同=が、どんな面でもくっつきあう立方体の磁石を開発した。磁石は積み木のようなブロック型の遊具にして、障害者の学校などに提供している。


 長田さんは、NHK放送技術研究所で3Dなど視覚の研究に取り組んだ。退職後に「一筆書き紋様」と呼ばれるインド発祥の幾何学模様に興味を持った。日本でなじみのない紋様の魅力を好奇心旺盛な子どもたちに広めたいと考えた。


 ゲーム感覚で遊べるように、廃材を5センチ角に切り出してブロック型の遊具を作製。各面に紋様の一部を描き、ブロックの並べ方によって、全体として様々なパターンの模様が出来上がるような仕掛けにした。


 学習障害がある子どもたちの教育に携わる知人に渡すと、「形や線をつなげようとする意識が、障害の改善にも役立つ」。


 長田さんは、遊具が散らばると視覚障害者は遊びにくい、とさらに考え、近所に住む伊藤さんと協力して磁石を内蔵する遊具へと改良した。


 普通の磁石なら組み合わせによっては必ず反発の性質が出る。それを各ブロック内に複数の磁石を特殊な配置で内蔵することで、立方体の6面のいずれも吸着性質だけ持つ「世界的にも珍しい」(長田さん)ものになった。紋様は視覚障害でも分かるように、点字のように凹凸をつけた。


 遊具を横浜市や伊勢原市の障害学級がある学校に配ると好評だったという。視覚障害者の教育を研究するインドの大学教授にも譲った。
 遊具は手作りで、希望者に頒布している。問い合わせはメールで長田さん(intvsn@cityfujisawa.ne.jp)まで。


反発しない磁石で作った遊具を手にする長田昌次郎さん(右)と伊藤靖雄さん=藤沢市


朝日新聞


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