名古屋市港区正保町の知的障害者施設「しおかぜ作業所」に通う人たちが31日、一人暮らしのお年寄りに届けるおせち料理の箱詰めをした。東日本大震災で見直された人間同士の絆をテーマに、収益金の10%を被災地の支援金に充てる。
日ごろ弁当を手作りして地域の高齢者施設などに宅配している。おせち料理は、正月を孤独に過ごすお年寄りを元気づけようと企画。3000円と7000円の2種類に、計50人から注文を受けた。
10日ほど前から下ごしらえを始め、黒豆や田作り、だて巻きなどの定番のほか、八事五寸ニンジンや名古屋コーチンなど地元産の農産物にこだわったお煮しめを完成。大みそかの朝から、20人が白衣にマスク姿で調理場に入り、2段の重箱に詰めた。
最年長メンバーの仲谷順司さん(56)は「震災で多くの方が被害にあったとニュースで知った。みんなで助け合わないといけないと思った」と話した。おせち料理は正午前から職員が車で宅配した。

震災支援のため、おせち料理を作るしおかぜ作業所の人たち=名古屋市港区正保町で
中日新聞 2012年1月1日
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます