◇府「市町村が提供を」 利用障害者ら、反対署名提出
なるほドリ 府が府立稲(いな)スポーツセンター(箕面市)を廃止する方針というけれど、どんな施設なの?
記者 障害者の社会参加を促すため、府が96年に開館しました。体育館、トレーニング室に加え、和室や会議室なども併設されています。
Q 利用者が減っているの?
A 最近5年間の利用者は3万人前後で推移し、減ってはいません。10年度は約3万3000人が利用し障害者が5割以上を占めました。知的障害者や脳梗塞(こうそく)、交通事故で障害を負った人などが利用しています。
Q では、なぜ廃止に?
A 府は「身近にスポーツを楽しむ場を提供するのは市町村の役割だ」として今年3月末で廃止すると決めました。利用者の8割超が地元・箕面市と隣の豊中市の住民で、両市にも同規模の体育館があることも廃止理由の一つです。
Q 廃止後、センターの建物はどうなるの。
A 府は建物を活用し、13年夏をめどに児童福祉の施設をオープンさせたい考えです。
Q 利用者は廃止に納得しているの?
A いいえ。府が昨年11~12月、3回行った説明会では「廃止の理由に納得できない」「行き場がなくなる」との反対が相次ぎました。利用者らは昨年末、存続を求める署名1万886人分を府に提出しました。
Q 府は代替措置を考えていないの?
A 廃止後も一定期間、引き続き体育館を利用できるようにするほか、豊中、吹田両市の体育館などでのスポーツ教室開催を計画しています。ただ利用者からは、利用時間の多くが平日朝や夜など不便な時間帯しか確保できないのではと懸念する声が上がっています。
Q 廃止は正式に決まったの?
A まだです。府が議会に提案したセンター廃止条例案は、2月議会で引き続き議論することが決まりました。障害者のためどういうあり方がいいのか、慎重な検討が必要ですね。<回答・堀文彦(社会部)>
==============
毎日新聞 2012年1月9日 地方版
なるほドリ 府が府立稲(いな)スポーツセンター(箕面市)を廃止する方針というけれど、どんな施設なの?
記者 障害者の社会参加を促すため、府が96年に開館しました。体育館、トレーニング室に加え、和室や会議室なども併設されています。
Q 利用者が減っているの?
A 最近5年間の利用者は3万人前後で推移し、減ってはいません。10年度は約3万3000人が利用し障害者が5割以上を占めました。知的障害者や脳梗塞(こうそく)、交通事故で障害を負った人などが利用しています。
Q では、なぜ廃止に?
A 府は「身近にスポーツを楽しむ場を提供するのは市町村の役割だ」として今年3月末で廃止すると決めました。利用者の8割超が地元・箕面市と隣の豊中市の住民で、両市にも同規模の体育館があることも廃止理由の一つです。
Q 廃止後、センターの建物はどうなるの。
A 府は建物を活用し、13年夏をめどに児童福祉の施設をオープンさせたい考えです。
Q 利用者は廃止に納得しているの?
A いいえ。府が昨年11~12月、3回行った説明会では「廃止の理由に納得できない」「行き場がなくなる」との反対が相次ぎました。利用者らは昨年末、存続を求める署名1万886人分を府に提出しました。
Q 府は代替措置を考えていないの?
A 廃止後も一定期間、引き続き体育館を利用できるようにするほか、豊中、吹田両市の体育館などでのスポーツ教室開催を計画しています。ただ利用者からは、利用時間の多くが平日朝や夜など不便な時間帯しか確保できないのではと懸念する声が上がっています。
Q 廃止は正式に決まったの?
A まだです。府が議会に提案したセンター廃止条例案は、2月議会で引き続き議論することが決まりました。障害者のためどういうあり方がいいのか、慎重な検討が必要ですね。<回答・堀文彦(社会部)>
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毎日新聞 2012年1月9日 地方版