机の上

我、机の上に散らかった日々雑多な趣味(イラスト・劇画・CG・模型・HP・生活)の更新記録です。

映画の看板/スーザン・ヘイワード

2022-10-08 04:32:48 | 映画の味方
 幼い頃、小学校の低学年だったろうか、近所に油絵を趣味とする小父さんがいた。小父さんの絵は外国の女優さんを写実に表現していた。おそらくは写真などを見て描いていたと思う。

 小父さんには真ん中が同級生で上下に子供が三人いた。奥さんは綺麗な人で外人みたいだった。当然子供達も似ていて外人みたいで、その長男が絵が得意で、鉛筆画で描かれた細密なロバート・フラーの絵を見せてもらった。

 子供の頃は写実的な表現にはあまり関心がなかった。鉛筆であれ油、水彩であれ、写真を見て写実に描く事に意味を見いだせなかった。それのどこが楽しいのかと、むしろ疑問に思っていた。

 それほど漫画にぞっこんだったわけである。漫画表現こそ芸術すべての極致と感違いしていたのかも知れない。漫画の模写も見本を横に置いて描くという事ではなく記憶で描いていた。

 絵は、なんでも記憶で描いていた。町で見た車やポスターの商品や新聞のカットや写真、気にいったものを漫画風に描いていた。それがある意味唯一の娯楽だったのだ。貧しさが絵に専念させた。

 絵はまだ未完である。当時を懐かしんで映画の看板風に描いている。あの男兄弟の三人は元気だろうか。長男は三歳ほど上級生で、下の子は歩いてはいたが、まだオシメがとれては、いなかった。ロバート・フラーは当時の西部劇スターだった。

 ロバート・フラー、テレビドラマの「ララミー牧場」が懐かしい。漫画化されていて、雑誌「日の丸」にも連載されていた。ロバートフラー、いつか自分も描いてみよう。