机の上

我、机の上に散らかった日々雑多な趣味(イラスト・劇画・CG・模型・HP・生活)の更新記録です。

ワルサーPPK/S

2014-10-18 11:00:00 | 金(カナ)式GUN具
 実は拳銃を描くのが苦手である。資料や図版が手元にあるが、側面図が大半である。中には片側しか掲載されていないものもあるし、印刷が不明瞭なものもある。これでは困る。少年時代には嘆いたものである。 
 
 手塚治虫氏のように僕の絵は記号だと開き直っている御仁には、この世に存在しないモデルやタイプが登場してもいっこうにかまわない。だが、こちとら氏の嫌いな劇画派としてはデティールにこだわりたい。

 ワルサーPPK/Sは昔、マルゴー製のモデルガンを所有していた。知人から譲り受けた物だが、ゆえあって返上した。数年間所有していた訳だが、引き金を引くとスライドが連動して動くという不思議な仕組みだった(本物や通常のモデルガンではありえない)。規制前で黒色の金属製で側面のヘアーラインが存在感を示していて、味合い深い一品だった。

 以来、ワルサーPPK/Sとは縁がなかった。途中エアーガンでマルゼン製の物が登場して安価で手に入れるチャンスもあったのだがモデルガン派としては遠慮した。それに当時は大型拳銃に興味がいき小型拳銃には触手が動かなかった。

 この一年創作の時、古いショーンコネリー版の007(DVD)をBGMにしていると何故だかワルサーPPKに恋をしてしまった。

 この度、縁あってマルシン製のワルサーPPK/Sを入手する事が出来た。至福の極みである。口の悪い知己はこれ以上コレクションを増やしてどうする?死んだら遺族が塵の山に迷惑するぞと悪口雑言だが、その通りだから二言目がない。




 映画「007/ドクター・ノォー」の冒頭でMから、ベレッタを止めてワルサーPPKに変えろと指示を受けるシーンは、歌舞伎の勧進帳並みにスタンダードだ。これを吹き替えで劇画を描きながら聴いて?いるわけだ。若山弦蔵氏の声が渋くて、オリジナルより耳に心地よい。今時にはローテンポなアクション映画だという評をもはねのける低音の魅力だ。


 絵はショーンコネリーのジェームズボンドを意識して描いた下絵の一部だ。月日をしるし忘れているが春頃のものである。 



 手に持っているのがワルサーPPKである。いろいろと矛盾点も指摘される絵だが習作なので御勘弁頂きたい。