家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

業界人のボヤキ情報の活用

2006年04月21日 | 家について思ったことなど
私は楽観的な方だが、ネガティブな意見を読むことは嫌いではない。大げさなネガティブ表現は注意して読むものの、それでも何がしか得るものはある。
情報には必ず何らかの価値がある。間違った情報は価値がマイナスということになるが、ネガティブな情報は決してマイナスの価値ということはない。

これだけネットが普及してくると、ネガティブ情報に遭遇することは多い。そういったものの一つが建築業界人がポータルサイトの掲示板や、HP、ブログでこぼすボヤキである。
商売仇のやり方をズバズバ切りまくる人もいれば、顧客である施主一般にまで苦言を呈する人もいる。
・工務店社主が自分のところでない別のヒドイ現場を見てため息をつく
・設計事務所の人が同業(と思いたくないらしい)「建築家」の仕事ぶりに文句をつける
・もっといいグレードで安く上がるのに、有名ハウスメーカーに客を取られたとこぼす工務店
・バカな施主が、調子のいいセールストークに躍って喜んでいる、と愚痴るビルダー

ボヤキばかりだと読むのは疲れるが、こういうボヤキを「悪口」とか「ひがみ」とか「営業妨害」とか「我田引水」とかいうように短絡的に受け止めることもないと思っている。そういう要素が含まれることは重々承知のうえで、少々ムリヤリにでも発信者の良心・信念からの警告と読めるものはそう読んでしまえば役に立たないことはないのだ。

多くは「そっちに行ってはいけない」という警告であるのだが、「そっちは○○がいるから気をつけろ」という警告だとして読めばいい。
「マムシ注意」の立看板のあるエリアに入っていかないとおいしいきのこが採れない、などということもある。あえてそちらに進むことだってあるのだ。
「虎穴に入らずんば虎児を得ず」という覚悟があるならば、その「虎穴」のリスクをリサーチするのは当然といえば当然。その時に業界人のボヤキ情報は使えなくはないはずだ。ボヤキの対象は大抵その業界人にとっての商売仇なので、ハウスメーカーでも工務店でも設計事務所でもそれぞれがどこかで「虎穴」扱いされている。なんらかのリスクが提示されているのでそれを注意点として記憶しておく。

問題は、実際には「虎穴」ほど恐くはないのに、「虎穴」以上に危険かのように大げさな表現も多いということ。ネガティブ情報は自分のリテラシー能力を考えつつ活用したい。

"A pessimist sees the difficulty in every opportunity; an optimist sees the opportunity in every difficulty."  悲観主義者はすべての好機の中に困難をみつけるが、楽観主義者はすべての困難の中に好機を見いだす (ウィンストン・チャーチル)