monologue
夜明けに向けて
 



  ルシファーはなぜサタンとして下天したのだろうか。
 ルシファーは最初に創造された天使で天使の9階級の最高位熾天使(Seraphimセラフィム) の天使長であった。セラフィムとは「愛の精霊」で愛の炎と共鳴して純粋な光で神と直接に交わり六枚の翼と四つの頭の天使の姿。
旧約新約両聖書によると。
 ルシファーは神に対して無垢で謙虚であったがしだいに驕り、嫉妬、傲慢によって、自分は他の者に服従するべき者ではない、神の支配を受けない自分たちの国をつくろうと思い、天使を全体の3分の1集めて自らが神であると宣言して神に宣戦布告をする。天界で大天使ミカエルの率いる神の軍勢とルシファー軍の戦闘が起こる。そして強大な竜、年老いた蛇、悪魔、サタンと呼ばれている者、全人類を惑わす者、明けの明星、曙の子は稲妻のように地に投げ落とされた。かれは地獄ではルシファーという称号を剥奪されサタンと呼ばれて、堕天使たちの長として地獄の君主となる。堕天使たちは霊質を失い、物質化した肉体を持った。
ルシファーの叛乱の原因として神が人間を創り人間に天使以上の地位を与えたこととイエスに最高の栄誉を与えられたことに対する嫉妬ということが数えられている。
 実はサタンとはおどろおどろしい悪魔という意味ではなく語源は動詞で「反対する、抵抗する。」などの意味であった。そこからadversary, one who withstands「反対者、抵抗勢力」などの意味の名詞になり神に反する者としての魔王をサタンと呼ぶことになった。英語でも魔王をThe Adversaryと表記する。すなわち、サタンというのは純然たる固有名詞ではなく「反対者」という普通名詞に近い存在である。天の邪鬼(アマノジャク)というところ。
 ところがこのルシファーの堕天も秘められた計画を進めるために必要な神の経綸であった。
その計画とは人類の肉体的精神的自立であった、
かれルシファーは天使長の位を捨て神の反対者という立場で堕天し不名誉を甘受し貶められながらも人類の自立のために働きつづけているのだ。
地上に降りたときの名前が金星の王子サナート(SANAT)クマラであったのでアナグラムしてSATANと呼ばれたのであった。ヒルコの肉体的自立には遺伝子治療を行い、今またわたしたち人類の精神的自立を見守っている。
fumio



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コメント
 
 
 
Unknown (vega)
2011-09-25 01:31:28
よくわかって下さっていてありがとうございます。
既にルシフェルは熾天使として天使界に復活しています。帰還後の名前は少し違っていて「光を運ぶもの」ではなく「光そのもの」という意味になりました。









 
 
 
光そのもの (fumio)
2011-09-26 08:06:11
vegaさん、こんにちは。


そうでしたか。かれはもともと「光そのもの」だたのですからね。
 
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